中華料理店の場面は、ここ数年の邦画史でもキラリと光る名シーンです。
けれどそれ以外は想像を超えるものが無かった。リストラされたことを妻に言えずに公園で時間を潰すなんて、使い古されすぎて辟易しました。
爆音映画祭で初鑑賞。
「ミニマル」という言葉をこの映画に使ってもいいんじゃないかと思った。膨大な資金と才能を使って、意欲作を作るのももちろんいいけれど、説明不要であることもとてもすばらしいことだ。
これはぼくの物語だ。
厄介で、扱いにくく、時におぞましい、ぼくのモンスターとの付き合い方を、友人との会話の中に、ベッドで見る夢の中に、乱痴気騒ぎの中に、荒れる海のうねりの中に、見出そうとする、ぼくのこ>>続きを読む
キャストについての事前情報を仕入れずに鑑賞。仲代達矢さんはすぐわかったけど、誘拐犯役のキャストをエンドロールで見て思わず声が漏れそうになった!
前半、人物のセリフが呼応し合って感情が揺れ動く様子を映>>続きを読む
自主制作で、監督の思い描いたものにここまで引き寄せて作れることがすごい。使えるリソースすべて投入して使いきってる。
おもしろかった
帰郷をテーマにした映画のうち、田舎って最悪!というトーンのものには秀作が多い気がするのですが、なぜか邦画にはそのテの映画がほとんどないですよね
奥田民生をBGMにしてキスを連発するシーンが新鮮すぎてズキュンとしました。
取り返しのつく失敗とつかない失敗を見分けて、挽回が利くなら勇気を出してみようと思えるコメディドラマ。サンデーナイト向き。
高崎滞在中の爆音映画祭にて。
「赤とんぼ」をここまで自分の持ち歌にしてみせた歌手いねーよ。
何度も泣いた。
黒沢清監督の「怖がらせ方」がピンとこない僕にとっては、これまでに観た監督作のなかでいちばんおもしろかった。
厚生労働省は宇宙人の存在についてどうやって確証を得たのか?天野とアキラは人間の身体的脆弱性に>>続きを読む
校門で拉致られそうになる場面、普通に考えれば校舎内に逃げ込むが勝ちなのに、なぜかお決まりの自転車逃走劇が始まって爆笑してしまいました。…みんななんで笑わないの?
途中からはコメディだと割り切って観て>>続きを読む
刑事裁判ドラマを観るときはどうしても「真実」を追ってしまうけど、本作においてはそれをいかに早く諦められるかで、楽しめるかどうか決まる気がします。
そういう点で、唯一無二の表情演技を見せる役所広司・広>>続きを読む
うぉ…なんだこれ
バスの運転手、窓ガラスに映る街並み、滝、肩に落ちる雨、ロミオとジュリエット、チーズと芽キャベツのパイ、カップケーキ、大きさの異なるのいくつもの円を描いたカーテン、ハーレクイン柄のギ>>続きを読む
ゾンビ映画って、もう新しいことできないだろうと思っても想像を超える新設定で映画ファンを楽しませてくれる、ほんとうに優れたフォーマットだよね。
逃げるヤツらモタモタしすぎだし、あんな悪どいバス会社の常>>続きを読む
陸・海・空で異なる時制で、それぞれの主人公を軸に、取り残された兵士たちと、それを救おうとする兵士たちあるいは民間人たちを描く。ヒーロー映画でありつつも人間の無力さを表現する。「救出作戦」を描く戦争映画>>続きを読む
ララランドmeetsとかゆーよりも、携帯ミュージックプレーヤーを愛用するすべての現代人meetsカーチェイスなんよな!最高!
実写の設定が小学生だったのを中学生に変えたことは、例えるならばシステムの全面改修。本来なら全部書き換えないといけないレベルなのに、元からあるコードをそのまま使ったためにいろんな箇所でバグが生まれてしま>>続きを読む
悔しいけれど、おもしろい。
僕は映画を撮ろうと思ったことも映画研究会に入ったこともないから、「映画を撮る」ことをストーリーの柱に据える映画のあまりの多さに辟易している。映画を撮る人にとっては身近で熱>>続きを読む
ポスト雨傘運動の香港における、中国寄りの政治や風潮に対する危機感を、「近い未来、こんなことが起きるかも」と不安を煽るように強い筆致で描く5篇のオムニバス。
絵空事と切り捨ててもいいかもしれかいけれど、>>続きを読む
シスコという一人の男の言動や心情が、いろいろな出来事や周囲とのコミュニケーションによって、揺らぎを見せる。アフリカに暮らす黒人のそういった繊細さを描く映画は稀有だろうし、その繊細がラストシーンの光に照>>続きを読む
日本の単館系映画は安易に拳銃を登場させて失敗するものが多いなか、この作品の拳銃の使い方は素晴らしかった。拳銃が出てくる以上誰かが死ぬのは確実だけど、拳銃によって死ぬのが誰なのか終盤まで考えさせる余地が>>続きを読む
終戦間際の奄美大島における一組の若い男女の恋愛ドラマ、と説明するのは正確ではないでしょう。あんなに強く求めていたのに、いざ戦争が終わって笑顔になれるならば、欲していたものは果たして愛だったのか?物語が>>続きを読む
とてもいいのだけれど、どこか僕には受け付けられないところがある。たぶん2回観ればいろいろと納得できるんだろうけど、2回観なきゃ納得できないような映画にあまり高得点をつけたくはない。
江戸時代末期、日本地図を無断で持ち出したことで幕府から追われる身となった若き蘭学者道庵とその追っ手たち、そして巻き込まれる若い夫婦を巡る、約60分の時代劇。
監督の過去作を踏まえれば、有名な「Pla>>続きを読む
平凡な実写化に陥ってない点は評価できるし、評判がなかなかいいのもそれが理由でしょう。役者がキャラクターを忠実に再現しているらしいけれど、映画ファンにとってはむしろ彼ら各々のこれまでのキャリアの粋を脱し>>続きを読む
恍惚のなかでエンドロールを迎え、それが終わったとき、僕の胸に去来する満足感は、ドキュメンタリーを観終えたときのそれではなく、優れたドラマを観終えたときのものでした。十分すぎるほどドラマチックだし、バレ>>続きを読む
凄い。
普通に撮ったら激しく退屈な映画になりそうなのに、飽きなかった。
瀧内公美の抑制された演技と、めずらしく準主役を張る光石研の堰を切った感情表現が対照的で、ドラマが自然に生まれ、被災地を舞台にし>>続きを読む
難しいテーマをメロドラマにうまくまとめている。
快人が部屋で泣き崩れる場面が特にすばらしいが、透子の葛藤や迷いをひとり自省する場面がもうちょっと欲しかった。快人側には友人や元カノとのコミュニケーショ>>続きを読む
脚本も演技も演出も完璧。
25歳の若手監督がゾンビ映画を嫌々撮るという設定の違和感を最後まで拭えなかったのでマイナス0.2。
小栗旬の筋肉にマイナス0.2。
なぜタイトルが「球」ではなく「丸」なのか、観ている間ずっと気になっていたのだが、「球」という言葉に具象的イメージが強すぎてこの映画の主題がぼやけてしまうからかもしれない。僕の解釈では、球体を目にした者>>続きを読む
「バスジャックに居合わせた若者たち」を描くとすればちょっと薄味か。
特徴的な色遣いは印象に残るけど浮いてる感じもある。なにより、予想外にたくさんの人が死ぬ映画で、置いてきぼり感があまりに強いのが難点。>>続きを読む