ひええさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

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鑑賞中ずっと「ジョーカーってこんな奴だっけ?」という違和感を抱きながらも、ホアキン・フェニックスの迫真の演技と過剰な演出にのまれてジョーカーに同情してしまった。
しかし、この作品の最後の最後に場面は精
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評決(1982年製作の映画)

4.0

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落ちぶれたアル中弁護士が、正義を貫くために闘う。ポール・ニューマンの演技がとにかく渋くて素晴らしい...
中盤から裁判がどんどん不利になり、「勝つかな〜でもシドニー・ルメットだしな〜」とハラハラしなが
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VHSテープを巻き戻せ!(2013年製作の映画)

3.4

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愛すべきオタクが沢山出てくる映画。
みんな揃ってナードっぽい服を着てテープのタトゥーを彫っているのに笑ってしまった。

「画面にノイズが映ると2秒後におっぱいか爆破」

その土曜日、7時58分(2007年製作の映画)

4.3

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シドニー・ルメットの遺作。
才能溢れる若手作家の作品と見紛うほど、鑑賞者を引きつける力の強い映画だった。
ルメットの作品というと中盤は鬱々として若干退屈になるイメージだが、今作はそんな瞬間が1秒たりと
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スカイ・クロラ The Sky Crawlers(2008年製作の映画)

3.3

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飛行シーンのCGが本当に見事。風景は荘厳ですらあるし、戦闘も手に汗握り、ハラハラする。
しかしそれに比べて日常パートは退屈だなあ...と思っていたら、「日常が退屈なことに意味がある」とするレビューを読
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ウィズ(1978年製作の映画)

3.2

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オズの魔法使いの現代版ミュージカル。ダイアナ・ロス演じるドロシーの肌はブラックで、場所もNYブロードウエイっぽい。
予想はしていたけれど、シドニー・ルメット感はゼロである。
案山子を演じるマイケル・ジ
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デブゴンの霊幻刑事(キョンシー・デカ)(1986年製作の映画)

2.8

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この時代の香港、どんなにしょうもないギャグ映画でもアクションの質だけはめちゃめちゃに高い。
霊幻道士でお馴染みのラムチェンインが2秒くらい出てて嬉しかった。
ただ、ストーリー刑事のイタズラが下品で長く
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シャークネード(2013年製作の映画)

3.3

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「竜巻とサメが同時に襲ってくる」という設定だけでも楽しいB級映画。
サメに飲まれたか?と思いきやチェーンソーで腹を切り裂いて出てくるシーン、ちょっと好きだった。
2013年とは信じられないくらいCGが
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狼たちの午後(1975年製作の映画)

3.8

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シドニー・ルメット、コメディも最高だ...! 特に前半のゆるい笑いがすごく好みだった。
後半は中弛みも感じられたけれど、ラストはやはり監督らしくショッキング。額を撃たれた相棒が運ばれる側で車に伏せるア
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.6

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観客がチャールズ・マンソンとシャロン・テート事件を知っているのを前提として成り立つ面白さ。
ちょっとずるい気もするけれど、宣伝にあった「ラスト13分で映画史が変わる!」という文言がそのまますぎて鑑賞後
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ヘル・レイザー(1987年製作の映画)

3.5

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残虐極まりないセノバイト達だが、けして悪意があるわけではない、というのが面白い。彼らはあくまでも「快楽の領域を広げる案内人」なのだ。ありがた迷惑すぎるが...
フランクが血で蘇るシーンが素晴らしい。あ
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(1965年製作の映画)

4.5

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ラストに愕然とした...。
2時間ずっと自分の中で積み上げてきた様々な感情や希望が、わずか数秒でガシャンと音を立て、無惨にも崩れ落ちた。
この作品が鑑賞者を鬱にさせるほどの強さを持つのはきっと、わたし
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

3.7

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トビー・フーパー監督一作目。
ホラー映画らしい演出が無いところが逆にもの凄く恐ろしかった。
どうやら監督は初めての映画ということで撮り方がよく分からず、とにかく「そのまま」を撮ったらしい。
その結果、
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フェイズ IV/戦慄!昆虫パニック(1973年製作の映画)

4.4

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演技派のアリ...!
信じられないけど恐らく本物のアリなんだよなあ。そこにCG時代には得られない大きな感動があった。
死のリレーのシーン、おそろしく根気が要ったろうなあ。
アリを大量に殺したり、死骸を
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ZIPANG ジパング(1990年製作の映画)

3.0

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伝説(?)のB級SF時代劇。
タイトルロールが始まってから気づいたけれど、スターレス高嶋の本業だ!と嬉しくなった。主人公、なんて独創的な喋り方なんだ。
おかっぱ頭の安田成美がとてもキュート。
それから
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聖なる酔っぱらいの伝説(1988年製作の映画)

4.6

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どうしようもなく眼差しの優しい映画だった。
「寝床すら持たない愛すべき酔っ払いに、最後くらいは幸せな夢を」という作者(或いは神)の思いが沁みる。
どうやら原作のヨーゼフ・ロート自身も流浪人で酔っ払いだ
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スペースバンパイア(1985年製作の映画)

3.5

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序盤の宇宙船や異星のヴィジュアルが素晴らしい...(エイリアンを彷彿とさせるな〜と思っていたら同じダン・オバノンだった)
CGもろくに発達してない時代なのに、ちょっと感激してしまった。昔の凄いSFXっ
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未来惑星ザルドス(1974年製作の映画)

4.2

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ビジュアルのセンスがやばすぎる。
赤ふんどしのショーン・コネリーがうろうろしてたり、巨大な石像の生首が宙に浮いてたり、壁に人間が貼りついてたり...と画面は常に刺激的。
「とりあえずでっかいビニール風
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神鳥伝説(1991年製作の映画)

4.2

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30秒に一度は驚き唖然とする98分間。
このシリーズ、現実や映画の常識をドシドシ覆してくるから大好き。
突飛な発想と香港クオリティのアクションが素晴らしく、「世界はマトリックスに驚いてる場合じゃなかっ
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スターマン/愛・宇宙はるかに(1984年製作の映画)

3.6

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「ジョン・カーペンターなのに泣ける」という触れ込みが気になっていたのだけど、想像以上にちゃんとカーペンターテイストで安心した。
CGもまだない時代だろうに、どうやって撮ったんだろう?というようなシーン
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E.T. 20周年アニバーサリー特別版(2002年製作の映画)

3.5

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E.T.が可愛くなくて良かった。
スピルバーグとジョン・ウィリアムズのタッグは本当に最強。
映像と音楽の力が強すぎて、E.T.が川でカビてた理由とか生き返った理由とかどうでも良くなってくるのがすごい。
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スリザー(2006年製作の映画)

3.5

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吸収&肥大化を繰り返すイカおじさんが本当に気持ち悪い。
感染者全員がイカおじさんの妻の名を連呼しながら迫ってくるシーンが恐ろしくも切実で、また滑稽でもあり、いや、やっぱり恐ろしいのだけど...とにかく
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アリータ:バトル・エンジェル(2018年製作の映画)

3.3

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原作の『銃夢』を読み終えてから観よう、と劇場公開を見逃したのが本当に悔やまれる...
特にモーターボールのシーン、大迫力だったので大きい画面で観たかったなあ。
アリータが初めてのもの(チョコレート、モ
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遊びの時間は終らない(1991年製作の映画)

3.9

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真面目すぎる警察官が防犯訓練の犯人役を本気でやってしまう、という設定だけでもう面白い。
本木雅弘も役がはまってて大変良かった。

ローラーガールズ・ダイアリー(2009年製作の映画)

4.3

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なんて野蛮なスポーツなんだ...
タイトル、ジャケットからは想像がつかないほど荒くれたスポ根ものだが、女の子(?)たちの笑顔は不思議とものすごくかわいい。
あとタランティーノ映画常連のスタント、ゾーイ
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魔界都市<新宿>(1988年製作の映画)

3.0

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菊地成孔の兄というイメージしかなかった菊地秀行先生だけれど、中2ノベルのパイオニアだったのか。
設定や描写が80年代っぽくキザで格好良かった。
しかし新宿、恐ろしい都市だなあ...
川尻善昭の長編アニ
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シティーハンター(1993年製作の映画)

2.9

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シティ・ハンターをよく知らないわたしでも、これは別物だなというのはよく分かった。
しょうもないコメディなのに、やっぱりジャッキー映画なだけあってアクションだけは異様にレベルが高い。
でもストⅡのくだり
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バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年製作の映画)

4.0

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映画史上最高のタイトルとロゴ。

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アディオス(2016年製作の映画)

4.5

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予告編だけで感極まってしまったブエナビスタの続編、やっと観れた。
イブライム・フェレールの声ってこんなに柔らかく温かかったっけ。バンドは相変わらず素晴らしく心踊る演奏だった。みんな本当に良い顔をしてい
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ジュリア(1977年製作の映画)

3.8

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最初と最期の、一人釣り糸を垂らす老女の画が印象的。
ユダヤ人であるリリアンがドイツへ向かう列車のシーン、緊張感あって良かった。
ジェーン・フォンダの機微はもちろん、ヴァネッサ・レッドグレーヴの気骨ある
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12人の優しい日本人(1991年製作の映画)

3.5

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120分に満たない密室劇なのに、12人の登場人物が多面的に描かれている。劇中で判決、犯人像の印象がくるくる変わるように、鑑賞者が陪審員に抱く印象も同じくらい目まぐるしく変わるのが面白かった。

「ジン
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キングス・オブ・サマー(2013年製作の映画)

3.4

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思春期の少年3人が、真夏に家出して森でDIY生活する物語。
家の建設や狩猟などの描写にわくわくした。

イニシエーションものとして本当にベタだけれど、夕暮れの中で道が分かれる風景が写るラストが印象的。
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七福星(1985年製作の映画)

3.0

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福星シリーズ、映画としての質はけして良くないのになぜか楽しく観てしまう...
今作も全体的に大喜利のような雰囲気で、ストーリーはめちゃめちゃ薄い。しかしこの古くさいコメディのゆるさがちょっと独特で良い
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座頭市(2003年製作の映画)

3.4

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「前作ドールズとのギャップが面白い」と聞いて鑑賞。
たしかに王道なエンタメで、分かりやすく面白かった。
そしてなんといっても鈴木慶一の音楽が素晴らしい。映像と音楽との合致(村人による耕作、土木作業のシ
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アートスクール・コンフィデンシャル(2006年製作の映画)

3.5

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監督、原作ともに「ゴーストワールド」と同じ。
個性的で紋切り型な美大生たち、観ててかゆくなるけど面白かった。

野心や絶望、自己愛の中でもがく生徒たちの誰よりも、潜入捜査で入ってきたジェナの朴訥な絵が
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セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター(2014年製作の映画)

3.8

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フォトグラファーとは光で書く人だ、と言う。
偉大な表現者サルガドをヴェンダースが撮るという贅沢な作品なのだけれど、作中から二人がお互いを尊重し合う空気がよく伝わってきた。
「ヴィム、君を撮った」「わた
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