shoさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

イカとクジラ(2005年製作の映画)

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盗作がバレるシーンでふたりしてそっぽを向くのが子どもに正面から向き合うのをふたりともあんまりしてなかった暗示のようだった。(正面から向き合うって何?とも思うけど)やな感じしかしなかったのにちゃんと愛が>>続きを読む

潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

大好きな講師のおじさんが好きだと言っていてずっと気になっていた映画。映像を撮ること、ケアする/されること。オレンジ色のカーペットを思い出したりしながら観た。
一人称の視点に慣れなくて、特に最初のほうの
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レディ・バード(2017年製作の映画)

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郷愁。街の描写が好きだった。冒頭でひとつひとつの家を順にうつしていくのとか。わりと最初の方にあったキッチンでの噛み合わない会話も好きだった。母親との細かい諍いも。凡庸な貧困とそれが原因で起きる家族の言>>続きを読む

モーリス(1987年製作の映画)

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てっきりモーリスとクライヴふたりだけの話かと思ってた。ふたりともクライヴみたいだったら別の関係があったのだろうか。繊細で嫉妬深くてロマンチストなモーリスがかわいくもありどこか腹立たしくもあった。モーリ>>続きを読む

ウォールフラワー(2012年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

高校生活しんどいタイプが明るい連中に見つけてもらってハッピー!みたいなのかなと思ってたけどわりと違ったかも。叔母からの性的虐待でもともと弱っていた(?)ところに、親友の自殺で精神的に限界になっちゃって>>続きを読む

あゝ、荒野 後篇(2017年製作の映画)

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前編後編ともにヤン・イクチュンやっぱり大好きだなあとなった。2代目だからなのか子どもみたいな無邪気さをふりまく石井がなぜかいちばん印象に残る。寺山修司は町へ出ようしか読んでないから作風が分からないけど>>続きを読む

あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)

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ヤン・イクチュンがすごい。健二のときの背中が小さく見える。新次の輪郭はいまいちつかめない。舞台がオリンピック後の2021年で、失業率が上がっているとか社会奉仕プログラムとかいう法案?が通過しそうなのと>>続きを読む

トランスジェンダーとハリウッド: 過去、現在、そして(2020年製作の映画)

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ミッドナイトスワンのボヤ騒動から。いくぶんショッキングながらもおもしろい(interestingのほう)。"I had to be OK"という言葉。誇張されたフェミニンな表象がどこから来ているのか、>>続きを読む

マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

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映画を観てこんなに明示的に映像が好きと思ったのはじめて。オランダボーイのところよくわかんなかったけど何もかもぜんぶ好きだった。あとハンスがルームランプでショーを見せてくれるところも。セックスシーンはぜ>>続きを読む

新聞記者(2019年製作の映画)

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韓国ドラマのこういう系のはうおおおと熱くなるのに、いまいちハマらなかったのはなんでだろう。元になってる事件や出来事がなんとなく分かってしまうからかな?(フィクションともノンフィクションとも言えずアイロ>>続きを読む

ダークナイト(2008年製作の映画)

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喪失による狂気の描きかたが派手すぎて好きじゃなかったけど公開当時に観てたら好きになってたかも。

窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

映像がきれいで、成田凌の瞳の芝居がすごい。尺の制限があってか、登場する女性たちは全員物語を進める「コマ」みたいな感じ(クライアント側の元不倫相手は途中で消えたし突然ケンカをふっかけるなつきはその背景や>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

先に絶賛を目にしたせいかもしれないけど全体的におそろしく退屈でびっくりした。映像はカッコいい。音楽や光の演出、構図ってものすごく重要なんだなと。
妄想と現実の境目がつかないのがズルい。アーサーが地下鉄
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リトル・ダンサー(2000年製作の映画)

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イギリスの炭鉱ストライキのことをはじめて知った。イギリスは階級社会だとよく言われるが、その階級の存在をこれほどひりひりと感じとった映画もはじめてだった。あと英語のなまりほんとに全然聞き取れない。

怒り(2016年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

小説より好き、と思うのは山神の感情がわたしにとって理解可能な範囲に収まっているからかもしれない。信じてもらえなかったふたりと、信じてもらえたひとり。母なる証明の対になる映画なのかなと思った。全員すごい>>続きを読む

Red(2020年製作の映画)

3.5

朝焼けに照らされながら車を運転する塔子の横顔が、あまりにも美しくて思わずぎょっとした。
夫とすきやきを食べるシーンと、吹雪のなか鞍田とそばを食べるシーンのコントラスト。不倫の話というより、結婚に向いて
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クルーレス(1995年製作の映画)

4.0

ストーリー自体はそんなだけどキャラクターとファッションがずっとかわいい。特にクリスチャンのピンク×ブラックのコーデがちょ~~かわいい。トラヴィスは言動が全体的にかわいい。(?)
主役の女の子、テンプ
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.0

最後のモノローグのような部分で少し感傷的になる。自分が産んだ子どもが自分とはまるで別の人間に育っていくさま、自分が全く理解できない事柄に慣れ親しんでいくさま、それを受け入れようとするものの限界が来てし>>続きを読む

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

4.0

メインの役ではなかったけど、酸いも甘いも経験して彼女なりの「正論」に従って姉妹を導こうとした伯母さん(メリル・ストリープ)が好きだった。というかメリル・ストリープが好きすぎるだけかも。ちょっと嫌味な感>>続きを読む

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

BLMのことがあったから観てみたけれど、全体的に声がデカくて見る時期を選びそうな映画。色彩がきれい。
最後のあたり、音楽止めずに騒ぐラヒームもうるせえなとか思いながら見てたけど、ラジオぶっ壊すのはさす
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マイ・ストーリー(2020年製作の映画)

4.5

大学進学に口出ししてきた高校の先生のことをいまだに根に持っていて、さらに根に持っていることをおおっぴらに話すところが最高だった。あと夫のモノマネするとこも笑った。いいなあ。

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

おもしろそうすぎて生まれてはじめてのホラー映画なるものを観た。終始いやなドキドキ感が続く。
「黒人」に対する肉体面での「憧れ」のような何か。オリエンタリズムで読んだんだっけ。凝固法の映像で、きみたちと
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13th 憲法修正第13条(2016年製作の映画)

5.0

歴史的な過程を知らなければそもそも議論ができない、という言葉。刑務所という密室によって引き起こされる精神疾患、密室であることをいいことにふりかざされる暴力。投獄されうる割合が白人17人に1人に対して黒>>続きを読む

スノーデン(2016年製作の映画)

4.0

オバマ元大統領がNSAによる情報収集は間違っていないと断言していたことにびっくり。また、内部告発を行ったことよってスノーデンが国籍を剥奪されたの、彼を犯罪者として捉えるかどうかという部分に拠るんだろう>>続きを読む

アート・オブ・ラビング(2017年製作の映画)

3.5

途中いきなり青空のしたでセックスしまくるのびっくりした。冒頭のほうに出てくる「価値のヒエラルキー」ということばが印象的だった。出版までの紆余曲折やミハリナの人生についての描写はおもしろかったけれど、肝>>続きを読む

ミス・アメリカーナ(2020年製作の映画)

4.5

恋愛の曲のひとのイメージったから、特殊メイクで男性に扮したMVは意外で、それもあって見たドキュメンタリー。だんだん貫禄が出てきてカッコよくなってるのが素敵だった。彼女が政治的信条をオープンにしようと関>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

4.0

"it could be me"と激昂するところが刺さる。同時に、何事も自分に置き換えてみないと他者に起きた出来事をうまく想像することができないのだろうかと思ったりもする。"I was doing m>>続きを読む

昼顔(2017年製作の映画)

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男性警官の高圧的な態度と女性警官がケアにまわる感じがリアル。オチの唐突さ。エンドロール冒頭(?)の気持ち悪さヤバい。

ミスエデュケーション(2018年製作の映画)

4.5

穏やかではないことが起きているのに終始穏やかで、それが本当らしくてすきだった。物語の中心ではないけれど、医師が持つ「診断する」という権力の大きさをまざまざと感じる。

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

5.0

日本の社会福祉制度に詳しいわけではないけれど、似たようなことは日本でも起きているんだろう。申請にかかる決まった手順や、オンラインでしか申し込みを受け付けないというルール。相手の話を聞かない、勝手にジャ>>続きを読む

エリザベス(1998年製作の映画)

4.0

うら若き乙女を演じるケイト・ブランシェットにびっくり。ラストシーンが圧巻で、「神聖なもの(≒人ならざるもの)」になる/であることを選びとった覚悟をまざまざと見せつける姿の迫力になぜか泣いてしまった。

小さいおうち(2013年製作の映画)

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タキちゃんが大切にしてたであろう小さいおうちを描いた絵が、なんの迷いもなく捨てられてしまうところ、遺品整理って切ないなとか、関係ないことを思った。ほんわかしたまま、危機感がほとんどないまま戦争に突っ込>>続きを読む

ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(2016年製作の映画)

4.0

滞空時間の長さがこわい。同じ年代のダンサーと一緒にレッスンしてる映像、あまりにもその差が歴然としすぎていて残酷通り越して畏怖の念すらわきそうだった。圧倒的な努力と才能で名前のついた何者かになってしまっ>>続きを読む

私がクマにキレた理由(わけ)(2007年製作の映画)

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人類学で自分は見つからないし人類学は自分探しの学問でもないはずなのでオチはちょっとだけキレそうになった。あとナチュラルにパパは子育ての議論の俎上にすらいなかったの面白かった(?)。

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

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母性は生物学的性に付随するわけではない、を暗に教えてくれる感じ。3人で編んだちんこ投げてきゃっきゃしてるところはちょっとほのぼのした。うまく言えないけど、カミングアウトや親子の問題も差別も、なにもかも>>続きを読む