tk33220さんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

tk33220

tk33220

映画(2722)
ドラマ(1)
アニメ(0)

Stranger on Horseback(原題)(1955年製作の映画)

3.9

ケヴィン・マッカーシーを牢屋へぶち込むまでの酒場でのジョエル・マクリーのアクション、連行中に拳銃に手をかけようとする悪徳弁護士を牽制するエミール・メイヤーの銃撃など、突発的なアクションの速度が凄まじい>>続きを読む

草原の追跡(1952年製作の映画)

3.8

ターナーの映画によく見られる「あちらとこちら」に揺らぐ曖昧な感覚が一切感じられず、ロリー・カルホーンがひたすら他人の言う事を聞かずに突っ走り失敗するというシンプルでどうしようもない話なのに、最後に(兄>>続きを読む

奇妙な幻影(1945年製作の映画)

3.5

物語内でも真相が明らかになる場面で、指紋の解析を頼んでいた検事の事務所へ続々手がかりを発見した男たちが勢いよく扉を開けて入ってくる潔いご都合主義っぷりが良い。

恐怖のまわり道(1945年製作の映画)

3.9

アン・サヴェージが助手席で寝ているかと思ったら2回ほど切り返しのあとにギョロっと目を開ける瞬間が恐ろしい。ラストに警察がトム・ニールを迎えに来る理由が全くわからない。

青髭(1944年製作の映画)

3.3

ジョン・キャラダインの告白における回想の使い方など物凄く心理的なのにも関わらず、ラストの警察との屋根を伝ったチェイスから足場が崩れて落ちるまでの呆気なさへと転ずるギャップに驚く。冒頭のジーン・パーカー>>続きを読む

忘れられた罪の島(1943年製作の映画)

2.9

ジョン・キャラダインとフランク・フェントンの謎に過剰な喧嘩のめちゃくちゃさや、酒場で殺人事件が起こったのでシドニー・トーラーが「外に出ないように」と急にその場を仕切り出すタイミングで客たちが一斉に外に>>続きを読む

FLY!/フライ!(2023年製作の映画)

3.0

外の世界に触れて成長するというそれらしい内容があるからある程度大人しくなるのは仕方ない気はするけれどそこまで乗れず。ボーっと赤い灯りが見えてから間髪入れずに摩天楼に突入する感覚は良かった。

水の妖精(1912年製作の映画)

3.0

フレームから人物が消える = 物語上その場には存在しないという風に演出されている。

鎖につながれた女たち(1943年製作の映画)

4.0

アーリーン・ジャッジの採用合否を議論する場面での複数人物の性急なカット割りから、後にこの映画を支配しきってしまうエメット・リンの手のひら返しをサラッと描いているのが見事。彼が事件現場を目撃しているショ>>続きを読む

カルメンという名の女(1983年製作の映画)

4.5

ルイスとかウルマーの映画に通じる単純さに溢れている。度々挿入されるミリアム・ルーセルの顔のショットと、部屋に広がるランプの明かりが物凄い。

言葉の力(1988年製作の映画)

3.5

海岸沿いで歩き出す女を男が手で制する場面でのカットの繋ぎっぷりが凄い。

ブリックレイヤー(2023年製作の映画)

2.9

アーロン・エッカートがレンガ職人としての道具を任務にもっていきながらその小道具が生きるのが、取ってつけたかのようにレンガをほじくり出す場面とピンチの場面でトドメを刺す場面の2つくらいで機能してたとは思>>続きを読む

コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

2.8

冒頭のエリザベス・バンクスをフォローする長回しからベトナム戦争へのデモと鉢合わせをする辺りは悪くないけど、隣家へ娘を迎えに行くところの会話から途端に緩くなる。自宅にパトカーが停まっているところから始ま>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

2.0

ヴィルヌーヴの視界を誤魔化して肝心なところを映さないという演出が鼻につく。決闘もゴチャゴチャ何やってるか見辛い。ゼンデイヤがひたすら顰め面してるのも面白くない。

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

2.5

今更回想の有無について言及するのも野暮なのでそこについてとやかく言うつもりはないけど、ここまで回想が多用されて手紙がどうのってなると話が複雑で何がなんだかわからなくなる。映画におけるショットの力を信用>>続きを読む

ガンヒルの決斗(1959年製作の映画)

3.3

カーク・ダグラスが籠城してからアクションが何も起きないのがちょっと辛い。

幸運を!(1935年製作の映画)

3.8

トーキー初期的な奇抜な繋ぎが凄い。いくつか挿入されるジャクリーヌ・ドリュバックのクローズアップも決まっている。

トア(1949年製作の映画)

3.4

舞台と客席の切り返しと野次を中心に展開される演劇シーンがめちゃくちゃ笑える。あのメイドが役者として出てくるところのメタ描写。客席でライティングされているラナ・マルコーニの周りの客たちが本当に笑っていそ>>続きを読む

私の父は正しかった(1936年製作の映画)

3.0

ほぼ一室の中でマシンガントーク、ドアの開け閉めがギトリらしいがそこまで乗れず。20年という時間のすっ飛ばし方は物凄い。

海がきこえる(1993年製作の映画)

3.0

里伽子のキャラクター造形がスクリューボール然としてるけどそれ以上何も起こらない辛気臭さがどうも合わない。

変な家(2024年製作の映画)

2.5

カーペンターとかを意識してるのかそれっぽいシチュエーションは出てくるけど、いかんせんミステリーだから空間が全く生かされてないので退屈。状況を説明するための装置でしかない。佐藤二朗の顔や、ロングショット>>続きを読む

左様なら今晩は(2022年製作の映画)

3.5

不動産屋の宇野祥平と萩原利久の会話を捉えた場面での、1度目は距離を置いた長回しで済ませておいて、2度目以降はしっかり寄った切り返しで会話を収めている手際の良さが良かった(2度目の訪問で幽霊への恐怖を訴>>続きを読む

血槍富士(1955年製作の映画)

3.8

ラストに亡くなった二人の荷物を担ぎ旅に出てしまう片岡千恵蔵から、背中に背負うことの反復を感じて妙にぐっと来る。

アシスタント(2019年製作の映画)

4.0

ありふれた日常の労働を描いていそうでありながら恐ろしさすら覚える違和を挿入してくる感覚はアケルマン的ではあるけれど、こちらの方が内側からの切り返しの力を信じている節が感じられて好感。管理部門らしき人物>>続きを読む

仇討崇禅寺馬場(1957年製作の映画)

4.0

大友柳太朗が遂に気をおかしくして幽霊まで画面に登場する怪談映画的展開に驚く。依田義賢に進藤英太郎に物語の展開といいどことなく『近松物語』の変奏にも思える。物語の展開がとても速く、ラストにやくざ者たちが>>続きを読む

ろくでなし(1960年製作の映画)

3.5

ホテルのパーティーで起こる停電と客たちの騒ぎ声や食器の割れる音、ラストの発砲と山下洵一郎が車に轢かれる音など、活劇をギリギリのところで拒否しているような画面がそこら中で楽しめる。

DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

2.7

舞台上でのパフォーマンスに周囲が圧倒されるという古典的な演出が何とも普通に撮られていて退屈。

PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~(2024年製作の映画)

2.5

言語に支配されている云々以前に各キャラクターの造形が取ってつけたようにしか思えないほど浅く、家庭で起こっている問題にもケリを付けているのかわからない状況で大会も始まりよくわからない。試合相手がどのよう>>続きを読む

デ ジャ ヴュ デジタルリマスター版(1987年製作の映画)

4.7

音を軸に過去と現在を行き来する感覚がレナート・ベルタの撮影によって魔術的な魅力を醸し出している。理由もわからず歴史を背負って行動させられるラストシークエンスでの脅威の視線劇も忘れ難い。

季節のはざまで デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

5.0

サミー・フレイが外に隠されている鍵を探し出し廃ホテルに入るところから「記憶」のイメージが強烈に刻み込まれている。作中終盤に大人たちの逢瀬を文字通り覗くところからそこに至るまでの階段での尾行のやり取りも>>続きを読む

Suspense(原題)(1913年製作の映画)

3.7

使用人が鍵穴越しにロイス・ウェバーを覗き込むショットから既にサスペンスが展開され、鍵穴の形を模したかのような画面分割で3つの地点の様子も描いてしまう。使用人が部屋にいる場面から窓が開けられているのかカ>>続きを読む