元々編集を使って「映画」を意識させてくる作り手なので始めのシークエンスから切り返しなどを入れて楽しませてくれるけれど、今作はバンに乗り込む被写体がカメラを招き入れ、被写体が夜道や団地でカメラを意識して>>続きを読む
過去にああしてたら今はどうなってただろうかだとか、未来はどうなっているかとかをウジウジ考えてて、実際に今現在起こっていることは廣木隆一とかがやりがちな雰囲気長回しで「切り取る」ことだけってのは流石に退>>続きを読む
サーカスを抜け出した猿がボリス・カーロフの実験室に窓をぶち破って入ってくる場面はそこそこ恐ろしくて一見の価値あり。
誰もが原作を読んでいるからという点とベラ・ルゴシを出演させるという点がそうさせているのだろうけれど、映画には既に起こった事柄を掘り起こす推理要素など決して必要ないという作り手たちの潔さが感じられて感動>>続きを読む
この映画もB級然とした性急な発砲が見られるけどウルマーの諸作と比べると驚きがないのが何故なのかが気になる。
語られる物語は蓋を開けてみたら青山真治とかのVシネ的軽さがあるものなので、そもそもヒッチコック的な巻き込まれ型となぜ主人公が追われるかというミステリーが合わさる時点で噛み合せが悪いのに、その狙った重厚>>続きを読む
話が複雑なのに最早何でもありの怪盗キッドも出てきて意味不明。
教壇に立ち学生たちに講義をしたり、聴聞会で取り調べをされたりという場面では単純に内側にカメラを置いて切り返せば何とかなるが、屋内に複数人がいる会話になった途端にボロが出る。トリニティ実験での時間と音の>>続きを読む
あらゆるホラーのエッセンスを取り入れつつ、脚本家役のジョン・キャラダインが脚本を書き主演にベラ・ルゴシが最適だと行ってのけたり、誘拐現場をベラ・ルゴシが遠隔地から映像として見ていたり(現像したフィルム>>続きを読む
ポリー・アン・ヤングが隔離されている離れの扉を開けて外に出てくるショットと暖炉の近くで本を読んでいるベラ・ルゴシがあたかも同じ場所にいるかのように切り返され彼の中の殺意が現れる演出が素晴らしい。ある程>>続きを読む
デイヴ・オブライエンがベラ・ルゴシへ開発した化粧水をかける場面でのベラ・ルゴシの反応が面白い。
ひょんなことからスリの身分を偽って三人組が牧師となりアレコレする古典的なコメディ。恵まれない浮浪者たちと賛美歌を歌う場面で一人ずつ聖書を配っていくのだけれど、配る側のディック・ヘイムズが座っている人数>>続きを読む
伊礼姫奈が演じるちーちゃんのキャラクター造形が一家に関するドラマを心理的に動かすアイテムとしか思えずそこまで好みではないけれど、ダンスの衣装を作ってあげた近所の女の子が部屋を訪ねてくる場面でのちーちゃ>>続きを読む
ラストで息子たちが遊ぶ姿を眺めているザック・エフロンが既に涙を流しているっていうところまで一貫して途中のショットを削っているのがスマート。過度に感傷的な描写が排されてるからこそ反復される肩を寄せ合うア>>続きを読む
ケヴィン・マッカーシーを牢屋へぶち込むまでの酒場でのジョエル・マクリーのアクション、連行中に拳銃に手をかけようとする悪徳弁護士を牽制するエミール・メイヤーの銃撃など、突発的なアクションの速度が凄まじい>>続きを読む
ターナーの映画によく見られる「あちらとこちら」に揺らぐ曖昧な感覚が一切感じられず、ロリー・カルホーンがひたすら他人の言う事を聞かずに突っ走り失敗するというシンプルでどうしようもない話なのに、最後に(兄>>続きを読む
物語内でも真相が明らかになる場面で、指紋の解析を頼んでいた検事の事務所へ続々手がかりを発見した男たちが勢いよく扉を開けて入ってくる潔いご都合主義っぷりが良い。
アン・サヴェージが助手席で寝ているかと思ったら2回ほど切り返しのあとにギョロっと目を開ける瞬間が恐ろしい。ラストに警察がトム・ニールを迎えに来る理由が全くわからない。
ジョン・キャラダインの告白における回想の使い方など物凄く心理的なのにも関わらず、ラストの警察との屋根を伝ったチェイスから足場が崩れて落ちるまでの呆気なさへと転ずるギャップに驚く。冒頭のジーン・パーカー>>続きを読む
ジョン・キャラダインとフランク・フェントンの謎に過剰な喧嘩のめちゃくちゃさや、酒場で殺人事件が起こったのでシドニー・トーラーが「外に出ないように」と急にその場を仕切り出すタイミングで客たちが一斉に外に>>続きを読む
外の世界に触れて成長するというそれらしい内容があるからある程度大人しくなるのは仕方ない気はするけれどそこまで乗れず。ボーっと赤い灯りが見えてから間髪入れずに摩天楼に突入する感覚は良かった。
フレームから人物が消える = 物語上その場には存在しないという風に演出されている。
アーリーン・ジャッジの採用合否を議論する場面での複数人物の性急なカット割りから、後にこの映画を支配しきってしまうエメット・リンの手のひら返しをサラッと描いているのが見事。彼が事件現場を目撃しているショ>>続きを読む
ルイスとかウルマーの映画に通じる単純さに溢れている。度々挿入されるミリアム・ルーセルの顔のショットと、部屋に広がるランプの明かりが物凄い。
アーロン・エッカートがレンガ職人としての道具を任務にもっていきながらその小道具が生きるのが、取ってつけたかのようにレンガをほじくり出す場面とピンチの場面でトドメを刺す場面の2つくらいで機能してたとは思>>続きを読む
冒頭のエリザベス・バンクスをフォローする長回しからベトナム戦争へのデモと鉢合わせをする辺りは悪くないけど、隣家へ娘を迎えに行くところの会話から途端に緩くなる。自宅にパトカーが停まっているところから始ま>>続きを読む
ヴィルヌーヴの視界を誤魔化して肝心なところを映さないという演出が鼻につく。決闘もゴチャゴチャ何やってるか見辛い。ゼンデイヤがひたすら顰め面してるのも面白くない。
今更回想の有無について言及するのも野暮なのでそこについてとやかく言うつもりはないけど、ここまで回想が多用されて手紙がどうのってなると話が複雑で何がなんだかわからなくなる。映画におけるショットの力を信用>>続きを読む
トーキー初期的な奇抜な繋ぎが凄い。いくつか挿入されるジャクリーヌ・ドリュバックのクローズアップも決まっている。
舞台と客席の切り返しと野次を中心に展開される演劇シーンがめちゃくちゃ笑える。あのメイドが役者として出てくるところのメタ描写。客席でライティングされているラナ・マルコーニの周りの客たちが本当に笑っていそ>>続きを読む
ほぼ一室の中でマシンガントーク、ドアの開け閉めがギトリらしいがそこまで乗れず。20年という時間のすっ飛ばし方は物凄い。