いさましいちびのこなやぎさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

イップ・マン 序章(2008年製作の映画)

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詠春拳の達人、葉問の前半生となる佛山時代を題材にした人気シリーズの第一作。普通この手の舞台設定ならば、もっと抗日ドラマ一辺倒となりそうなところ、序盤での佛山の別の武術家との手合わせ、北派のならず者(葉>>続きを読む

ベテラン(2015年製作の映画)

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ファン・ジョンミン演じる熱血刑事が、ある小さな事件をきっかけに腐敗した大企業という巨悪に立ち向かう痛快勧善懲悪劇。『エクストリーム・ジョブ』の公開時、この作品が何かと引き合いに出されていたので以来気に>>続きを読む

殺人の追憶(2003年製作の映画)

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『スノーピアサー』に続き、特集「鬼才ポン・ジュノの世界」で鑑賞。
田舎町で起こった連続殺人事件に、当地の叩き上げの面々(ソン・ガンホの真ん丸の顔がいかにも田舎の刑事!)とソウルから来たシュッとした刑事
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スノーピアサー(2013年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

温暖化対策が失敗し氷に閉ざされた地球で、生き残ったのは狂気の鉄オタが「一生ここで暮らす!」と造った巨大列車の中の人類のみ。被支配的な生活を強いられる最後尾車両の人々は、最後の反乱から4年経ち、今回こそ>>続きを読む

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

てっきり2人で助け合いながらゴールを目指すものだと思いこんでいたので、お前が死ぬんかーい、と内心ちょっと驚いたりもしたけど、あそこでカメラが完全にブレイク弟からはがれてスコの方へ移り、以後彼を映し続け>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

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最初の曲とタイトルバックが耳と目に飛び込んできた時点で、あっもうこれは良作のやつ!ときゅんとしてちょっと泣いてしまった(我ながら意味がわからないんだけどああいう音と映像のシンクロに弱い…)。
終戦間近
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エクストリーム・ジョブ(2018年製作の映画)

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失敗続きで解体寸前の麻薬捜査班が、大物容疑者のアジト近くでチキン店を偽装開業したところ本業に支障をきたすほど大繁盛!という筋書きだけですでに笑えるのだが、個々のキャラ立ち、随所に散りばめられたギャグシ>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

『母なる証明』以来のポン・ジュノ作品。前半のテンポの良さや分かりやすい小さな笑いの連続から急転直下のラストまで、驚くほど起承転結が真面目に作られているけれど、回想や心象風景がシームレスに繋がる編集や、>>続きを読む

スーパーティーチャー 熱血格闘(2018年製作の映画)

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強くて格好良くて情に厚いドニーさんを堪能できる100分。問題児だらけのクラスmeets規格外の教師という超古典的なシチュエーションに、学歴重視社会を斬るかと思いきや結局勉強で見返そう!家族の絆も大事!>>続きを読む

アシュラ(2016年製作の映画)

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パク・ソンベ市長風に言うと、世の中には2種類の映画があり、1つはしんどい時荒んだ時に観て心洗われる映画、もう1つは自分に活力がある時にこそ楽しめる映画。そして本作は絶対後者(※)。イベント会場の仕組ま>>続きを読む

シェフとギャルソン、リストランテの夜(1996年製作の映画)

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イタリア移民の兄弟が経営する小さなリストランテは潰れる寸前。兄の料理の素晴らしさを皆に知らしめたい弟は、成功した同業者の力を借りて起死回生の策を図るが…と書くと、ほっこり心温まる映画のようだが、兄は奥>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ファーストデー&時間がちょうど良かったのもあり、奮発してドルビーデジタルで鑑賞。いつもながらタランティーノの映画愛に溢れている。時間経過の確認が小刻みになるにつれ高まる緊張感、そこから帰結するイングロ>>続きを読む

工作 黒金星と呼ばれた男(2018年製作の映画)

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渋くて緻密なスパイ映画、これは絶対に面白いやつ!と思って観たら本当に面白かった。個々の俳優さんの演技の巧さが際立つ、小道具やカメラワークでの魅せ方。隙のない筋書き。でもただの「スマートで社会派な頭を使>>続きを読む

いつだってやめられる 闘う名誉教授たち(2017年製作の映画)

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3部作これにて完結。1作目のヒットを受けて2,3作目を作ったとのことだったけど、案外きれいにプロットが繋がっていて唸った。(本作はストーリーへのロマンスのねじ込み方がインド映画並みに唐突で、んん??と>>続きを読む

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

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有名な「耳」のシーンだけしか見たことなくて、今回はじめて全編通して観賞。とにかくシナリオがいい。密室劇はほぼ例外なく会話劇であり、台詞や筋書きがつまらないとどれだけ他が良くても台無しだけど、最初のシー>>続きを読む

いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち(2017年製作の映画)

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3部作中の2作目、そして2作目と3作目は同時に制作されたということで物凄く3作目への「引き」が前面に出たラストで、これは次が早く見たくなるー!時系列的には1のクライマックスシーンより前の事件で、判決を>>続きを読む

花様年華(2000年製作の映画)

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色彩や映像が美しかった。飯屋の適当中華メシがやけに美味しそうだったのを覚えてる。

いつだってやめられる 7人の危ない教授たち(2014年製作の映画)

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高学歴ワーキングプアと合法ドラッグという2つの社会問題をこんな風に軽妙で荒唐無稽でちょっと下品に(字幕だとそんなでもないけど…)扱うなんて、最高じゃないですか!7人それぞれにちゃんと役割があって(あの>>続きを読む

ラジオ・コバニ(2016年製作の映画)

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タイトルロールの、「これは皆のための歌です」という曲紹介から入る明るい音楽と、そこへ俯瞰で映し出される瓦礫だらけの白い街を見たとき突然胸がいっぱいになって涙が溢れてびっくりした。社会学を専攻していたア>>続きを読む

犯罪都市(2017年製作の映画)

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初日にして今年下半期ベスト5くらいには入るかも、みたいな映画を観られて満足。期待以上に面白かった。全て筋肉(
そのうちだいたい掌底打ち)で解決するパワー系刑事を演じるマ・ドンソクが暴力とコミカルを絶妙
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

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カーラジオから流れるポップスに合わせ、能天気にノリノリで歌いながら運転する主人公の姿からこの映画は始まるのだが、本作が扱う題材やおおよそのストーリーについて少しでも前知識を得た人は、もうこの時点で相当>>続きを読む

シングルマン(2009年製作の映画)

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トムフォードの「美しい男を/男を美しく、映像に閉じ込めたい」という熱意がとにかく伝わってくる一本。固定した画の色彩や色調だけを変化させる表現、主体の回想や空想の挿入の仕方などが面白い。直接的、即物的な>>続きを読む

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

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チャーチルの首相就任前日からダンケルクの戦いあたりまでという“Darkest Hour”の中でも極めて短い期間を歴史から切り取り、様々な人物の内外に光を当てながら丹念に丁寧に描いた佳品。特殊メイクを別>>続きを読む

裏切りのサーカス(2011年製作の映画)

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面白かった!時系列が前後するのでぼーっとしていたら置いていかれそうになる、集中して観たいタイプの映画。特に前半は色んな人物が入れ代わり立ち代わり登場するのでちょっと混乱するが、後半、スマイリーが動き出>>続きを読む

空海 ーKU-KAIー 美しき王妃の謎(2017年製作の映画)

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やっぱりCGモノはあまり好きじゃないと確認したし、終盤はまあまあ面白かったけど中盤までは何回同じこと言わすんじゃいという感じでとても退屈だった。せめて字幕版で観られればなあと思ったけど、今さら字幕版公>>続きを読む

英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

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Darkest hourの時代背景予習+コリンファース強化月間として鑑賞。途中『ディア・ドクター』みたいな展開になったのが一捻り効いててとても良かった。ジョージ6世の「治療」の成果が結実したのが、華々>>続きを読む

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

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1では賢母だったシヴァガミが徐々に判断を誤っていく過程がスリリング。お妃の「知らないんですか!?」と煽っていくスタイルが良かった。笑 物理法則を無視しまくったアクションは確かに痛快で楽しかったけど、そ>>続きを読む

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

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続編ありと聞いてから一年弱待っていたので、期待しすぎてがっかりしたらと正直観るのが怖かったけれど、実際めちゃくちゃ面白くて良かった!前作と違いハリーの幅広いファッションが見られた点や、マーリンの勇姿、>>続きを読む

オリエント急行殺人事件(2017年製作の映画)

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映像がすごく綺麗で、カチッとはまる画面の数々に時折はっとした。オリエント急行が走り出してからの色んなアングルで見せる数十秒は特に素晴らしくて、この映画の中で最も心躍るシーンだった。ストーリー進行は色々>>続きを読む

京城学校 消えた少女たち(2015年製作の映画)

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映画祭のチラシの短い作品紹介だけで鑑賞を決めたので、期待外れだったらどうしよう…と思いつつ見始めたけど、面白かった!人物たちが時々話す日本語が流暢でないのも、終盤のある人物の破れかぶれの告白により、そ>>続きを読む

コール・オブ・ヒーローズ 武勇伝(2016年製作の映画)

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アクションがとにかく面白い!そしてルイス・クー演じる悪役が、論理的一貫性なしにとにかく人が死ぬのが見たいという真性サイコパスで、とても良かった。『七人の侍』を下敷きにしているそうだけど、確かに楊団長と>>続きを読む