アノさんの映画レビュー・感想・評価 - 27ページ目

かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(2019年製作の映画)

1.1

30分の深夜ドラマを繋ぎ合わせたかのような死にきった構成と脳死で撮ったような室内棒立ち構図の乱打で見てて死にそうになった。
ラストのオリジナル展開は悪辣すぎてドン引き。

慈悲なき世界(1948年製作の映画)

3.7

貨物車に乗った女(つばを吐きまくる)が車内から路上の銃撃戦を見やるオープニングの異様さにテンション上がる。
トラックの落ち方も素晴らしくメロドラマやってる。

嫉妬(1953年製作の映画)

3.4

使用人の男に偽装結婚を迫るくだりこそ映像に起こしてほしかった。
野原で再会→突き放してからのお互いの眼差しが強烈。正妻に促されて屋敷へ駆けていくシーンも感情の昂りがカメラに乗っていてアガる(変にワンシ
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すべてが変わった日(2020年製作の映画)

3.4

アクションで回想を挟んだり締めのあっさり具合といいかなりジャンル映画として優秀な匂いを漂わせつつも、イマイチ煮え切らない。
ラストのキチガイ一家でのバトルは照明設計ミスってると思う。嫁が電気つけてやっ
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鉄火場慕情(1970年製作の映画)

3.4

『侠花列伝 襲名賭博』のセルフリメイクかのような。前作と比べるとケレン味は大分落ちるが端正な構図は楽しめる。締めのロングが良い。
吊るされて半裸で拷問される梶芽衣子は見もの…だが扱いはそこがピーク

帰らざる波止場(1966年製作の映画)

3.5

ちょくちょく挟まる引きの画が冴えてる。
江崎実生はこれくらいムード要素に振っている方が面白い。
チンピラをボスの寝室に蹴り込むと、吹っ飛んだチンピラが掛け布団と情婦を一緒に巻き込んで画面外に転がり込む
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千両獅子(1958年製作の映画)

2.0

これはほんとにダメすね。
冒頭のクレーンショットが語り草だが、ただ大掛かりなだけで驚きは薄い。例えば『無法松の一生』のクレーンなんかはどこまで行くんだろうかという高揚感があったけど。

オールド(2021年製作の映画)

3.9

ゼメキスとは違うアプローチで古典と最先端を混ぜた、とてもユニークな映画。
出産するときの訳分かんねえ混乱ぶりが面白すぎ。CGで急速に老けていく姿を撮ったりしないのが逆に良い。
タオルで包んだ赤ん坊の死
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Domenica d'agosto(原題)(1950年製作の映画)

3.0

こういう猥雑さにはイタリア語がピッタリ。銃撃すらサラッと流していくのには面食らった。

夫婦百景(1958年製作の映画)

3.2

軽快な通俗コメディ。岡田真澄の学生カップルのノリがネジ外れてて良い。
ナレのせいで大坂志郎が時々フランキー堺に見える。

未亡人の殺人計画(1953年製作の映画)

3.5

ジョセフ・コットンが真相を追う前半が退屈だが、ジーン・ピータース殺害を企む後半は心理劇として中々成功していると思う。
ラストでジーン・ピータースとの立場が逆転して追い詰められる構図になるのは驚いた。脚
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危険な航海(1953年製作の映画)

3.0

海上版『バルカン超特急』。客船が舞台なので数日に渡る長期間のサスペンスになり、そこでメロドラマ分を補強するちょっと面白い構造に(そのため時限式スリルは欠けてしまうが)。カメラのアップの組み方が中々迫力>>続きを読む

NANA2(2006年製作の映画)

3.2

本郷奏多がマジで一晩10万の少年っぽくて良い。
ラストの新宿アルタ前ゲリラライブは消えていった時代みたいなものが残っていて良かった。

NANA(2005年製作の映画)

3.0

パツパツの松山ケンイチにばかり目が行く。意外とサクサク話を回していて偉い。

Anni difficili(原題)(1948年製作の映画)

2.0

スタンダードなネオレアリズモってだけで特に思うとこがない…。

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.2

2022年でも圧巻の美しさのジェニファー・コネリーが良すぎ。エンドクレジットの眩いばかりの笑顔に加点。トム・クルーズも負けじ(?)と還暦近いのに彼女の家の窓から逃げ出すなんてベタなことやってて最高であ>>続きを読む

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

2.3

汚く撮られた役者のアップの連発というヒジョーーにテレビ邦画らしい画面構築とプランを感じない情報説明に殉じた演出。鼻くそ。長澤まさみをこんなに不細工によく撮れるな?
ザラブパートは妙ちくりんなテンション
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戦場よさらば(1932年製作の映画)

3.2

再見。
ヘレン・ヘイズが長身のゲーリー・クーパーを見下ろすという本来ならありえない構図から恋が始まる。
恋への狂い方に鼻白むとこもあれど、カフェでヘレン・ヘイズの生を願うクーパーの表情には打たれた。
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ゴダールの決別(1993年製作の映画)

3.9

靴を湖に蹴り込まれてから犬になめられるのが良すぎる。
こんなん思春期に見たら全員染まるだろっていう画と音のかっこよさ。音に満ちたラ・シオタ駅への列車の到着。

点と線(1958年製作の映画)

2.5

普通に原作読んだほうが90分もかからない分面白そう。

T'amerò sempre(原題)(1933年製作の映画)

3.2

可愛らしい中編といった趣きだが、オープニングのドキュメンタルな病院の描写が異様な雰囲気で良い。
ニーノ・ベゾッツィからの誘いを一度断るエルサ・デ・ジョルジの溜め方にもグッとくる。

対決(1967年製作の映画)

4.3

撮影に艶がある。高橋英樹と北林早苗が格子越しに愛を確かめるシーンの情感が絶品。
北林早苗が自害する中片手間でチンピラを処理する高橋英樹がマキノのよう。その後の鬼気迫る階段での立ち回りから暑苦しすぎる拷
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男の怒りをぶちまけろ(1960年製作の映画)

3.5

拉致→車から放り投げられる→後続車に轢かれて血だるまになるの連鎖に興奮。
ラストの銃撃戦も結構なスケールで撮られていて良い(音はちゃちいけど)

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.6

全く説明されないまま人物が動きまわるアタマ20分くらいは今年ベスト級に面白いが、その後は押し付けがましい土砂降り疾走とか精彩を欠く説明くさい演出が続く。でも全体的に気迫があって良かったすよ。理想のため>>続きを読む

鞍馬天狗(1959年製作の映画)

3.1

阿波の踊子のような群衆による狂騒のクライマックス。
丘さとみのクネクネしたぶりっ子演技がしんどい。

スティルウォーター(2021年製作の映画)

4.1

至るところで遊びに興じる子供を映し、「扉(窓)を開閉する」アクションに殉じるために、部屋の照明を壊す。画面を運動で満たそうとする姿勢にグッとくる。人間ドラマで140分という長尺を保たせるにはこれしかな>>続きを読む

拳銃は俺のパスポート(1967年製作の映画)

3.9

和製ウエスタン最高の一本。職人的凄み。
どう見てもダレ場の中盤ですら、人物の細かい動きで十二分に魅せる。あの西部の酒場としか思えない定食屋の賑やかさときたら!
しかし何よりラストバトルが素晴らしい。途
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才女気質(1959年製作の映画)

3.0

轟夕起子、中年〜初老になってからの方が良いかもしれない。人の話聞いてんだか聞いてないんだか分からん葉山良二も中々。

初姿丑松格子(1954年製作の映画)

3.5

血糊を使わずとも死体の撮り方が良いのが作家性かもしれない滝沢英輔。
辛気臭くてうんざりする序盤から不幸のどん底まで転がり落ちていくドライブ感天晴。ここまで突き抜けると逆にアガる。

マークスマン(2021年製作の映画)

3.5

リーアム・ニーソン自体イーストウッドのマネしてないか?ってくらいイーストウッド映画っぽい。
あんまり子供の絡みが上手くないのでロードムービーとしては弱いが、ラストバトルのガレージの縦構図などショットは
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(1949年製作の映画)

3.5

フランス映画のビンタは迫力があるが、イタリア映画のビンタは素早い。

第七のヴェール(1945年製作の映画)

3.3

視認できるギリギリの大きさで静かに扉を開けて去るジェームズ・メイソン、階段を駆け下りて扉を開け放つアン・トッド、「二度とするな」と言われたハグで締める。

くたばれ愚連隊(1960年製作の映画)

3.5

高速で人が死ぬオープニングからはしゃぎまくる清順。かわいい!「ええいめんどくせえ!叩き出せ!」のキレ!
パーティー会場でのダンス合唱に合わせて画面が揺れる演出は効果的とは思えないが、和田浩治が細川ちか
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風速40米(1958年製作の映画)

2.5

ほぼ任侠映画な構造。どうせなら『超高層プロフェッショナル』のように建築バトルしてくれれば良いものを。
台風の中のクライマックスが評判いいので期待してたらほぼ室内で乱闘始めるので更にがっくり。

風の武士(1964年製作の映画)

3.8

いくら何でも決め過ぎだろってくらいショットが決まりまくり。大川橋蔵が寝転んでいる冒頭のショットの距離感が絶妙。
木材置き場の2vs1の立ち回りも素晴らしい。
ヒロインは圧倒的に久保菜穂子。「あたしより
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