アノさんの映画レビュー・感想・評価 - 26ページ目

アイヴィー(1947年製作の映画)

4.0

怪しい占い師が出てきてジョーン・フォンテインと対面するまでの緊迫感から目を引かれる。
花火の轟音と閃光が画面を包む中での不倫場面も異様だが、メイドとフォンテインが会話をしているときにメイドは常に深く影
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ひとりぼっちの二人だが(1962年製作の映画)

4.0

吉永小百合を軸に異なるスタンスで立ち回る男3人がどれも面白い、傑作青春劇。

語り草な冒頭のトリック撮影(マジでどうやって撮ってんるだ?)を革切りにカメラの躍動が素晴らしい。浜田光夫らチンピラグループ
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パラダイス・キス(2011年製作の映画)

1.6

まっとうにひどい。原作の洒落た台詞回しまで死んでるのは何故…?

Tango(原題)(1981年製作の映画)

3.7

なんでこういう映像を作ろうと思ったのかさっぱり分からない。ユニーク!荒木飛呂彦が見てたら絶対パクると思う。
裸のネーチャンが出て来る辺りで脳の許容が限界を迎えるのだが、これでもまだ半分くらいという。

愛の渇き(1967年製作の映画)

3.4

文学的・説明的な過剰さという感じだが、浅丘ルリ子と紅千登代がホームで対峙するシーンの緊迫感は流石。
石立鉄男が殺されるくだりの三者全員戦慄している空気も良い。

そんなこと考えるの馬鹿(2019年製作の映画)

3.5

オープニングの超ロングがシネフィル臭くてウゲーとなったが、透明人間の座る車椅子の動きがほぼホラーなのはぐっと来た。そこでも黒沢清っぽくするんかい。

あじさいの歌(1960年製作の映画)

3.8

まるでレトロな少女漫画のような気取ってて洒落た台詞回しと、それを違和感なく身に纏う役者陣への演出。もはやファンタジーに思える幸福感。
石原裕次郎もこれくらいの緩い気取り方だと全然悪くない。
あくまで無
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サブウェイ123 激突(2009年製作の映画)

2.8

ジョン・トラボルタが良くない。顔役にもチンピラにもなりきれずただヒステリックにがなり立てくる(小咄が一つも面白くない!)のでストレスが溜まる。

ランボー ラスト・ブラッド(2019年製作の映画)

3.6

そもそも、シワシワで目もくぼんだスタローンの怖すぎる顔面の時点で勝ちにかなり近い映画。
首無し死体がベッドにちょこんと座ってるの可愛い〜!

短縮版だとどこ削ってるのか丸わかり。

人間狩り(1962年製作の映画)

2.5

いよいよ長門裕之と大坂志郎が出会ってしまってから二人が走り出すまでの間抜けな段取りを見ると、全然大したことない監督と思うが…。
電車に飛び込もうとするのはせめてカット割ってどうにかまともな画にしろよと
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非常線(1953年製作の映画)

3.5

スティーヴン・マクナリーのイカれた暴力性に惹きつけられる。どんどん増えていく(減っていく)人質を上手く統率して常に緊張感を維持しているのが偉い。
逃げこんだ先が核実験場というデタラメさも素晴らしい。
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ゼロへの逃避行(1950年製作の映画)

3.2

悪い女にひっかかって逃避行を行う羽目になるパターンのよくあるやつだが、ミッチャムに「脳障害がある」設定をつけて別軸のスリルを与えているのが面白い。いつものスリーピングアイで「いつ意識が途切れるか分から>>続きを読む

花ちりぬ(1938年製作の映画)

3.9

女優しか出てこないことより、カメラが廓屋から一歩も出ないことに驚く。
外の喧騒は例え人が死んでも、全てオフからの音に留める注力ぶり。ラストでようやくカメラが屋上に出るのだが、見えるのは京の都が燃えてい
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夜の鳩(1937年製作の映画)

3.7

竹久千恵子と女将の義姉が睨み合うカットバックがとてつもない緊張感。
フィルムが欠落してるのかと思ったが、明らかに製作段階で繋ぎがおかしい箇所がある。

民衆の敵(1931年製作の映画)

3.7

再見。ウェルマンの中では突出して面白いとは思えないが、キャグニーの死に様には戦慄せざるを得ない。これほど残酷な暴力の見せ方があるのか。超怖い。

地獄のバスターズ(1976年製作の映画)

3.7

とても面白い「ならず者部隊」モノ。銃撃と爆発で景気よく人が吹っ飛ぶのだから良い映画に決まってる。社内に手榴弾を投げ込まれると爆風できれいに窓から飛び出ていくナチが最高なんです。
列車と駅の2限中継で盛
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最前線(1957年製作の映画)

4.2

ジェームズ・エドワーズが花を摘み足を揉む仕草や、アルド・レイが逐一大佐の看護をする手付きなど、細部の動きの充実ぶりに圧倒される。
地雷原リレーの緊迫感、クライマックスの地獄のような斜面戦と絶好調のマン
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二つの世界の男(1953年製作の映画)

2.6

雪まみれの車がゆっくり迫ってきて女を捕食するように連れこむくだりは良かった。
相変わらず大仰な斜め下からのショットが鼻につくし、ジェームズ・メイソンのヒーロー性があまりにも低い。

弥太郎笠(1960年製作の映画)

4.0

大河内傳次郎が殺されてからの陰惨なパートから錦之助が帰ってきて盛り上げていく段取りがお手本のように整っている。
丘さとみとの無言の踊りのロマンス、祭りから姿をくらますときの錦之助、雑木林から現れるチン
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かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~ ファイナル(2021年製作の映画)

1.4

リレーで勝った石上がマジ卍するときの妙にリアルな空気は良かった。
尺の関係で石ミコ関連のフラグ。を撤廃したために、ミコちゃんがゲーム部員の役回りを担わされたりつばめ先輩ルートに入ってるので笑う。
ウル
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暴行儀式(1980年製作の映画)

3.4

しょーもない苛立ちを持て余す少年たちが全員まったくイケてないじゃが芋面揃いなのが良かった。この風貌だから逃げた仲間を軽く小突いて迎えるシーンの微笑ましさが際立つ。

走り出してやるよ!からのステージに
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ドンバス(2018年製作の映画)

4.4

ドキュメンタリータッチから人物の心情に寄り添う瞬間の切り替えがひっくり返るほど上手い。避難所に住み着く母親をボロクソに罵倒(キレるタイミングが超怖い!)してた女が帰りの車内で窓を見つめるショットに心打>>続きを読む

摩天楼の男(1960年製作の映画)

3.1

丹波哲郎の存在意義がほぼないこと以外はすこぶる丁度よい娯楽。一対一のファイトシーンの多さにアイドル映画の主張を感じる。

SEXダイナマイト マドンナのしずく(1988年製作の映画)

3.8

めっちゃくちゃ良い男と女の出会いと別れ。ベランダを越え、海岸を歩き、車内で告白する。全てに幸福がこびりついている。
全てが過ぎ去り元の日常に戻るアパートの廊下の撮り方が泣かせる。

結婚相談(1965年製作の映画)

4.0

急に本性出して煽ってくる沢村貞子でワロタ。帯を解く芦川いづみ→後ろに立つキチガイ息子と稲妻、ショック音の畳み掛けも爆笑する。
初心な頃もスレてからもべらぼうに美しい芦川いづみ。キチガイ息子の相手をする
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「廓」より 無法一代(1957年製作の映画)

3.3

宇野重吉が臭すぎない好演。
芦川いづみの死体の出し方は滝沢英輔ならもう少しやれたと思う。

離愁(1973年製作の映画)

3.9

面白い。一級品のロードムービー。
戦時下だからこそ車内や川べりでおこなわれるパーティーが温かく、唐突な銃撃や爆撃が冷たく染みる。
最早密室と化して外界と完全に隔絶された貨物車での逢瀬が泣かせる。

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野獣の青春(1963年製作の映画)

3.8

宍戸錠の相方が女を抱えながら強襲してきた刺客と銃撃戦になる勢いが尋常でない。
本拠地を爆弾入りトラックでふっとばされてから吊るされたまま始まるアクションも物凄い。セットのイカレ具合(なぜか黄砂が吹き荒
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快楽学園 禁じられた遊び(1980年製作の映画)

2.7

ずっと犯されて泣き狂う女どもの痴態を見せつけられるキチガイムービー。いつもの神代と違いわざとキチガイぶってるかのような寒々しさがある。
開幕から不自然すぎるテンションの高さに鼻白むが、理科室で犯しにか
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金持を追放せよ(1946年製作の映画)

2.0

このタイトル(原題)でこのテンションなんてありか?アンナ・マニャーニもまったく活きてない。

女地獄 森は濡れた(1973年製作の映画)

2.4

男二人が死んでからもウダウダ喋りながらセックスしてるのは心底どうかと思う。
前半の館を徘徊するときの雰囲気作りは◎。

銃殺(1964年製作の映画)

3.1

『二・二六事件 脱出』のようなポリティカルサスペンスにはならず、鶴田浩二演じる安藤輝三の伝記ドラマとしての色が強い。
正直物足りない語り口とは思うが、処刑されるために磔にされる主犯格たちの顔面力は映画
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夜明けのうた(1965年製作の映画)

3.5

ヌーベルバーグしてる小洒落た前半にはまるで興味が持てなかったが、松原智恵子が失明への恐怖と向き合う辺りから人物の本音が強く演出されるようになってきて良い。

風と女と旅鴉(1958年製作の映画)

3.6

山間部にある村のいざこざがメイン軸なだけあり、自然の撮り方が見事。人影しか見えない超ロングショットを決めどころに使うのも渋い。
更生がなんだの銭がなんだのといった筋書きは正直だるい。

眠れる美女(2012年製作の映画)

4.3

孤独に怒っている人間が出ている時のベロッキオは最高。アルバ・ロケヴァケルが帰ってきたかと思って扉開けたら凄い形相のファブリツィオ・ファルコがいるとこでワロタ。
病院を過激派が荒らす→マヤ・サンサが現れ
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