ukigumo09さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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Abus de faiblesse(原題)(2013年製作の映画)

3.2

2013年のカトリーヌ・ブレイヤ監督作品。彼女は17歳の時に初めて書いた小説が過激な性描写を多く含んでいたために、18歳未満購買禁止とされてしまう。その後、イタリアでポルノ裁判にかけられたことでも有名>>続きを読む

パトリス・ルコントの大喝采(1996年製作の映画)

3.6

1996年のパトリス・ルコント監督作品。彼は漫画家出身というのが一つの特徴だろう。雑誌に連載したり、自作の漫画の長編映画を自ら演出したりしていた。実写映画を撮り始めてからも『スーサイド・ショップ(20>>続きを読む

夏物語(1996年製作の映画)

4.1

1996年のエリック・ロメール監督作品。「四季の物語」シリーズの第3作として作られた本作はシリーズのなかで唯一男性が主人公である。この主人公ガスパールを演じるのはメルヴィル・プポー。新人やそれに近い俳>>続きを読む

春のソナタ(1989年製作の映画)

4.0

1989年のエリック・ロメール監督作品。彼はナンシーにいた若いころはリセで文学を教える教師であった。パリに移り映画批評家アンドレ・バザンとの出会いから、映画の世界にのめり込むようになる。モーリス・シェ>>続きを読む

愛されるために、ここにいる(2005年製作の映画)

3.6

2005年のステファヌ・ブリゼ監督作品。短編の監督や役者として活躍しながら1999年に『Le Blue des villas』で長編監督デビューを果たした彼にとって『愛されるために、ここにいる』は2作>>続きを読む

逢いたくて(2002年製作の映画)

3.1

2002年のトニー・マーシャル監督作品。『偽れる装い(1944)』や『肉体の悪魔(1947)』のヒロインであるミシュリーヌ・プレールを母に持つ彼女は1970年代に女優としてキャリアをスタートさせる。1>>続きを読む

マイ・マザー(2009年製作の映画)

3.4

2009年のグザヴィエ・ドラン監督作品。本作『マイ・マザー』が彼の長編監督デビュー作である。主演、脚本、編集、衣装までこなし、19歳の若さということもあり、カンヌ国際映画祭の監督週間部門に出品されると>>続きを読む

ラルジャン(1983年製作の映画)

4.3

1983年のロベール・ブレッソン監督作品。画家を目指していたブレッソンだが、毎晩映画館に通っているうちに映画製作に興味を持つようになり1934年に短編喜劇『公共問題』を撮る。修道女の物語である『罪の天>>続きを読む

夜霧の恋人たち(1968年製作の映画)

4.0

1968年のフランソワ・トリュフォー監督作品。ヌーヴェルヴァーグの伝説的作品『大人は判ってくれない(1959)』でジャン=ピエール・レオが演じたアントワーヌ・ドワネルを主人公としたトリュフォー監督の自>>続きを読む

魂を救え!(1992年製作の映画)

3.7

1992年のアルノー・デプレシャン監督作品。彼はIDHEC(現FEMIS=フランス国立高等映画学校)で映画を学ぶ。後にここでの同窓生の監督作にデプレシャンが脚本を協力したり、デプレシャンの監督作品に同>>続きを読む

ゴーストタウン・アンソロジー(2019年製作の映画)

3.4

2019年のドゥニ・コテ監督作品。彼はカナダ出身の監督で、ステファン・ラフルールやマキシム・ジルー、ラファエル・ウレットなど、2004年あたりから出てきたケベック映画の作り手の総称としての「ケベックニ>>続きを読む

Sentimental Education(英題)(1962年製作の映画)

3.7

1962年のアレクサンドル・アストリュック監督作品。彼は元々映画批評家として有名で1948年にレクラン・フランセ誌に発表した『カメラ=万年筆、新しき前衛の誕生』という映画理論が話題になる。カメラ=万年>>続きを読む

男と女と男(1996年製作の映画)

3.6

1996年のリュカ・ベルヴォー監督作品。ベルギー出身の彼は18歳の頃、家を飛び出し役者を目指しヒッチハイクでパリに向かった。テレビドラマで頭角を現した彼が映画に出演するのは1981年のイヴ・ボワッセ監>>続きを読む

マエストロ(2014年製作の映画)

3.5

2014年のレア・ファゼール監督作品。スイス出身の彼女はパリで映画を学んだ後、長編デビュー作の『スイスへようこそ(2004)』がカンヌ国際映画祭のある視点部門で上映されて話題を呼んだ。ファゼール監督の>>続きを読む

Our Children(英題)(2012年製作の映画)

3.5

2012年のヨアヒム・ラフォス監督作品。ベルギー出身の彼の作品は日本で劇所公開されたものは一つもない。しかし彼の映画には「私的領域とその限界」という一貫したテーマがあり、彼の作品を英語タイトルにすると>>続きを読む

Ulysse & Mona(原題)(2018年製作の映画)

3.5

2018年のセバスチャン・ベベデール監督作品。彼はボルドーの美術学校を卒業しているが、そのためか彼の作品には美大生や美大の卒業生がしばしば登場する。今のところ日本で唯一劇場公開されたベベデール監督作品>>続きを読む

何がなんでも首ったけ(1961年製作の映画)

3.3

1961年のロジェ・ヴァディム監督作品。ロジェ・ヴァディムと本作の主役のブリジット・バルドーといえば、バルドーが18歳になった1952年に結婚していたことでお馴染みの2人だ。ヴァディムは1956年に妻>>続きを読む

シャンボンの背中(2009年製作の映画)

3.7


2009年のステファヌ・ブリゼ監督作品。彼はテレビや舞台の演出を経験した後、映画に進出する。長編2作目の『愛されるために、ここにいる(2005)』という上質な大人のラブストーリーが日本でも公開され、
>>続きを読む

Eva & Leon(2015年製作の映画)

3.7

2015年のエミリー・シェルピテル監督作品。本作が長編第1作の女性監督だが、米国で映画を学んでいたという事もあり、キャリアの初期はハリウッド映画の助監督として現場を経験している。ブライアン・デ・パルマ>>続きを読む

コニャックの男(1970年製作の映画)

3.4

1970年のジャン=ポール・ラプノー監督作品。ラプノー監督は1960年代にルイ・マル監督作品『地下鉄のザジ(1960)』や『私生活(1962)』、フィリップ・ド・ブロカ監督作品『リオの男(1964)』>>続きを読む

おかしなドラマ(1937年製作の映画)

3.8

1937年のマルセル・カルネ監督作品。彼は戦前から巨匠とみなされており、詩人のジャック・プレヴェールによる脚本で詩的リアリズムと呼ばれるフランス映画のグランド・エポックを築いた人物で、とりわけ『霧の波>>続きを読む

ヒューマンリソース(1999年製作の映画)

3.6

1999年のローラン・カンテ監督作品。彼は高等映画学院(IDHEC)で映画を学んだ後、TVのドキュメンタリー制作に関わる。そして短編映画を数本撮り、本作『ヒューマン・リソース』で長編監督デビューを果た>>続きを読む

巴里の気まぐれ娘(1953年製作の映画)

3.4

1953年のマルク・アレグレ監督作品。彼は10代のころから『狭き門』や『田園交響楽』で有名な作家アンドレ・ジッドの愛人であった。ジッドの『日記』に出てくるMという人物は若き日のマルク・アレグレである。>>続きを読む

女優ナナ(1955年製作の映画)

3.6

1955年のクリスチャン=ジャック監督作品。本名はジャック・モデ。もともと建築や美術を学んでいた彼は映画のポスターのデザインをする会社を立ち上げ、その時の出資者との共同ペンネームを映画監督になってから>>続きを読む

愛のために死す(1971年製作の映画)

3.6

1971年のアンドレ・カイヤット監督作品。元々弁護士をしていた経歴を持つ彼は法律や道徳観、正義とは何かといったところで展開される物語を得意とする。国際的な評価も高く、ヴェネチア国際映画祭の最高賞である>>続きを読む

ミス・アメリカ パリを駆ける(1961年製作の映画)

3.7

アメリカン・ビューティー

1961年のロベール・デリー監督作品。彼は10代の頃通訳になるためにロンドンに留学し、そこでシェイクスピア劇やチャップリンの映画に出会い、天啓を受け、帰国後ルネ・シモンの演
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仮面(1987年製作の映画)

4.0

化けの皮を剥ぐ
 
1986年のクロード・シャブロル監督作品。ヌーヴェルヴァーグの旗手であったシャブロル監督作品も70年代や80年代の作品は日本では劇場未公開のものが多く、本作もあまり知られていない作
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検察官/勾留(1981年製作の映画)

3.6

取り調べの緊張感
 
1981年のクロード・ミレール監督作品。彼は60年代後半にジャン=リュック・ゴダールやジャック・ドゥミなどヌーヴェルヴァーグの監督の作品で助監督を経験し、フランソワ・トリュフォー
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7thターゲット/第7の標的(1984年製作の映画)

3.5

ベルリンの壁の際までカーチェイス
 
1984年のクロード・ピノトー監督作品。彼は助監督の経験が長く、ジャン・コクトー、ジャン=ピエール・メルヴィル、アンリ・ヴェルヌイユ、クロード・ルルーシュなど錚々
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放蕩娘(1981年製作の映画)

3.8

寄る辺なきヒロイン、受け止める父
 
ジャック・ドワイヨン監督による1981年の作品。ドワイヨン監督といえばなんといっても、『ポネット(1996)』という4歳の少女を主演に迎えた心優しい感動作が有名だ
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Grigris(原題)(2013年製作の映画)

3.9

チャドの恋人たち、ストールの行方

チャドのマハマット=サレ・ハルーン監督による2013年の作品。彼は前作『終わりなき叫び(2010)』がカンヌ映画祭で審査員賞、本作もカンヌ映画祭で芸術貢献賞を受賞す
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料理は冷たくして(1979年製作の映画)

3.7

1979年のベルトラン・ブリエ監督作品。彼は23歳の時に、11人の若い男女にインタビューし、それをコラージュして完成させたシネマ・ヴェリテという作風のドキュメンタリー『ヒットラーなんか知らないよ(19>>続きを読む

サン・フィアクル殺人事件(1959年製作の映画)

3.1

1959年のジャン・ドラノワ監督作品。彼は1920年代に俳優としてキャリアをスタートさせ1930年代に映画の編集者を経て監督となる。代表作というと、ジャン・コクトーの脚本を得てソドムとゴモラの物語を現>>続きを読む

恋路(1991年製作の映画)

3.4

1991年のジャン=ルー・ユベール監督作品。監督としてのデビューは『イザベル・アジャーニ/抱きしめたい(1981)』というコメディであった。彼の作品で日本でも有名なのは、母の出産のために田舎に預けられ>>続きを読む

ワイルド・ライフ(2014年製作の映画)

3.4

2014年のセドリック・カーン監督作品。1991年に『鉄道バー』で長編監督デビューしてから、文芸的エロティック作品『倦怠(1998)』や実在の殺人鬼を描いた『ロベルト・スッコ(2001)』、少年と空飛>>続きを読む

気分を出してもう一度(1959年製作の映画)

3.5

1959年のミシェル・ボワロン監督作品。そして主演はブリジット・バルドー。この2人のコンビ作としては『この神聖なお転婆娘(1955)』、『殿方ご免遊ばせ(1957)』があり、本作が3作品目。他の監督の>>続きを読む