ミクさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

ミク

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残像(2016年製作の映画)

4.0

社会主義のもと、思想の自由を奪われ、製作もおろか生きることさえも許されなかった前衛芸術家ストゥシェミンスキの最期は悲痛で胸が苦しくなった。屈辱的な赤。美しさと哀しみの青、希望の黄色。色で魅せる感情が印>>続きを読む

この世に私の居場所なんてない(2017年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

ブラックユーモアある社会的批判の切り口から始まり、あ、これ好きなやつかも?と思うも束の間、バイオレンス一直線で置いてけぼり喰らいました。

いわゆる普通の人生を送り、不親切な人への鬱憤を溜め、あんまり
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

モノクロの世界。白か黒か、やられるかやるかの勝負。終始広角レンズで捉える宮殿の全体像が綺麗で、そこに映える優雅な衣装を見てるだけで恍惚気分。隠し扉のある壁の模様の綺麗さにウットリ。

ヨルゴス監督安定
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ノーザン・ソウル(2014年製作の映画)

3.5

十二分に読み応えたっぷりなパンフレットがなかなか読み終えれず、鑑賞後3日経ちましたが未だ余韻に浸っております。

いやはや、神戸の伝説的イベント”Nude Restaurant”もパンフレット内で大々
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マイケル・ムーアの世界侵略のススメ(2015年製作の映画)

4.0

「反米主義」という新書を読み終えたので、初のマイケル・ムーア監督の作品鑑賞でお勉強モード。幼少の頃から米文化に親しんで、音楽やら映画、マクドやらと共に成長してきて、今の生活がいかにアメリカナイズされて>>続きを読む

タンジェリン(2015年製作の映画)

4.5

どうしてもっと早くに出会わなかったのでしょうか。めちゃくちゃ好き。

でも、不幸中の幸いみたいなハッピーエンドに満足したくない。彼女たちの生かされてる人生が不公平過ぎる世の中で終わって欲しくないと切に
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我は神なり(2013年製作の映画)

4.0

人は誰しもが悪魔なる部分を持ち合わせてる事を突きつけられる。信頼を寄せられず暴走する主人公の真実の言葉は虚言にしか聞こえず、周りからは疎外され、愛する娘からも妬まれる始末。何の為に生まれ生きるのか。韓>>続きを読む

悪魔の毒々モンスター東京へ行く(1988年製作の映画)

3.0

稀に見るジャケット画像の画質の荒さがイイですねー。思いついたアイデア取り敢えず全部形にした結果、ジャパニーズ文化の闇鍋状態でカオス超越。グロ芸が細かい。日本とグロが合わさると、鯛焼、盆栽、刺身、銭湯、>>続きを読む

一人の男、私の息子(2017年製作の映画)

4.5

映写技師にも関わらず、アナログフィルムは出来ないと嘆く息子。ゲイであり、ドラッグクイーンの息子の姿に葛藤はありながらも受容していく父親。時代の価値観の交差が絶妙で、お互い分からない事を素直に受け止めて>>続きを読む

タンク・ガール(1995年製作の映画)

4.0

イギリスのSFカルトコミックの映画化作品。干ばつした近未来、資源を独占する公社。奴隷にされたタンクガールとエンジニアが脱獄し、ミュータントと共に反撃!なお話し。正直、展開早過ぎてなんのこっちゃでしたが>>続きを読む

ある複雑な物語(2013年製作の映画)

2.5

代理母になるも妊娠してから契約を切られ、わややな人生を送ることになった若き女性のお話し。法整備もなく、ビジネスとしてなりたつ代理母とは?と考えさせられます。まさかの百合な展開に驚きつつ締まりのないユル>>続きを読む

サイドマン:スターを輝かせた男たち(2016年製作の映画)

4.5

シカゴブルースの巨頭ハウリン・ウルフとマーディー・ウォーターズを支えてきたサイドメン達のドキュメンタリー。大音量で聴くMannish Boyのイントロに痺れて、終始渋い音楽に感傷的になってしまい涙溜め>>続きを読む

彼女と僕のいた場所(1995年製作の映画)

3.5

ノア・バームバック若干24歳にして、今作を書き上げたらしく、既におっさん的皮肉テイストたっぷりな文才力に舌を巻きました。他愛もないオフビートな会話劇の連続。フフフと笑える独特なユーモアな世界観が心地よ>>続きを読む

ホイットニー:本当の自分でいさせて(2017年製作の映画)

4.0

大分と落ち込んでしまいました。彼女にこんな数々の重たい重たいプレッシャーがあったとは知りませんでした。スターとして輝いてた裏側では自分らしくいることを拒否され、安心できる居場所もなく不安で仕方なかった>>続きを読む

アノマリサ(2015年製作の映画)

3.5

みんながわたしでわたしがみんな。コンプレックス持つあなたは誰よりも魅力的。わたしだけが自分。それで自分ってダレ?

自分迷子は日常茶飯事ですが、自分だらけの世界で自分って何ですかね。プニッとした
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サスペリア(2018年製作の映画)

3.5

ジャスミン茶にいつもよりカシスを多めに入れて、サントラ聴きながらサスペリアマガジン読んで余韻に浸ります。そうします。ああ魔女になりたい。

ピッチ・パーフェクト(2012年製作の映画)

2.0

CupsのPVをたまたま見つけた時からアナケンに恋してます。やっと本ちゃん。予想外の下衆さに近年女子が下ネタやればウケる的なノリも飽きつつあります。ステレオタイプな言動にイライラしながら、ベターな選曲>>続きを読む

コレクション(2018年製作の映画)

4.0

エレガントな雰囲気にウィットなオチ。重厚感たっぷりで見事です。どっちつかずな同情にモゾモゾ。

テキサスタワー(2016年製作の映画)

4.5

銃というのは遠い存在。フィクションの世界でしか存在しないもの。スリルがあってカッコいいなーなんて思ってしまう事もある。

1966年8月1日米テキサス大学で起きた銃乱射事件。当時、実際に事件に関わった
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ヴェラ・ドレイク(2004年製作の映画)

4.0

お人好し。他人から見たらおっせかいだとも思われる程、人助けが日常な主人公ヴェラ。1950年代堕胎が違法だった時代のイギリス。裕福な家庭は高額を支払えば病院での中絶が可能で、貧困家庭は不正な方法で行なっ>>続きを読む

黒い罠(1958年製作の映画)

4.0

錯覚の部屋に迷い込んだような、奥行きある立体的な映像美学に魅せられ、オーソン自身の顔ドアップの強烈さに目が離せない。冒頭の新婚旅行気分真っ最中のドライブ長回し圧巻のワクワクシーンから一転、フィルムノワ>>続きを読む

サスペリア(1977年製作の映画)

4.5

就寝前の習慣は黒ずみを取り除く動画を見て、その日1日の疲れを癒し眠りにつきます。赤いソックスにマーチンを履けばウキウキ。そんな心地になりました。

ワイルド・ラブ(2018年製作の映画)

3.5

彼女の片腕武器に使うのヤメテー!リスの復讐、ナメたらアカん。恋に溺れたくても、山は複数人で!

ハサミを持って突っ走る(2006年製作の映画)

3.0

普通の家庭が欲しかった!叶わない夢。実の母親から養子手続きを手渡され、里親になった家族は、"マスターベーション部屋"を持つ精神科医の父に、ドッグフードがお気に入りの母に、猫にフロストと名付ける長女に、>>続きを読む

エクス・マキナ(2015年製作の映画)

3.5

マイクロソフトの人工知能Tayがツイッターで残酷な差別発言をして、1日でサービス終了したニュースが結構衝撃的だったのを覚えてる。社会全体の偏見をも反映されるAI。その社会というのがオンライン上の公開デ>>続きを読む

68キル(2017年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

6万8千ドル、日本円に換算して740万ぐらいかー。2、3年は楽しく生きられるかな。その程度のお金。それだけを手に入れたラストの幸せそうな主人公の顔。あんな薄っぺらい「愛してる。」はシンジラレナイ。コン>>続きを読む

スターシップ・トゥルーパーズ(1997年製作の映画)

3.5

昆虫も脳味噌吸い込めば頭脳派。馬鹿に出来ません。帝国築こう、昆虫抹殺。声高らかに張り上げて突き進みます!こんなユートピアなら最高!!

あ、やばいやばい。

アダプテーション(2002年製作の映画)

3.5

唯一無二な脚本家の苦悩を描いた作品。フィクションとノンフィクションの入り乱れ方がどこまで本当なのか摩訶不思議状態。表情筋を屈指して双子を演じ分けるニコラス・ケイジ。そんな馬鹿な!ラストも勢いだけな感じ>>続きを読む

野獣(2018年製作の映画)

4.0

大鉱山の迫り来る灰色が恐怖。大きなひびのなか彷徨う少年の焦燥感に救いはなく、悲しすぎる真実の涙は辛い。競い合った結末の代償は計り知れず。迫力ある子役の演技が素晴らしい。

青い犬(2018年製作の映画)

3.5

Tumblr依存だった時は、BlackandBlueというブログ名で、ひたすら青か黒の画像を集めては、ただ見て落ち着くという作業を毎日のようにしてた。なので青色が守ってくれるという感覚は分からなくはな>>続きを読む

未来よ こんにちは(2016年製作の映画)

4.0

忙しなく歩き続ける姿が時間の流れの速さを感じさせる。寝ては忘れ、泣きたい時に泣いて、人生後半になって初めて手に入れた自由も、どこか居心地が悪い。それでも過ぎていく毎日をやり過ごし、狂わされた将来も自ず>>続きを読む

ジュディット・ホテル(2018年製作の映画)

3.5

解放を求めて泊まるホテルって。乳白のお風呂に鮮血なショットが詩的な美しさ。

デッドゾーン(1983年製作の映画)

3.0

手に触れると相手の死を知る超能力。最後に流す一筋の涙が切なすぎます。

ホンモノの気持ち(2018年製作の映画)

3.5

朦朧としていて淡い、白昼夢を見ているかのような。無機質で冷たい印象を受ける、レア・セドゥ演じる人造人間ゾーイ。人間になれない空虚を埋めてくれるクリエイターの愛が温かい。恋愛至上主義な未来に孤独は尽きな>>続きを読む

氷の微笑(1992年製作の映画)

3.5

大袈裟な音楽にツイツイ引っ張られて、推理はあっちこっちに。単純な思考能力しか持ち合わせてない私には楽しめました!

俺たちダンクシューター(2008年製作の映画)

2.0

バリー・ホワイトやアイズレーブラザーズが好きなら恐らく好みだろう、主演ウィル・フェレルが本気で歌うオープンニングの、"Love Me Sexy"。 舞台が70年代ということもあり、オハイオ・プレイヤー>>続きを読む