荒野の森くまさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

荒野の森くま

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十三人の刺客(1963年製作の映画)

4.9

『影の軍団 服部半蔵』併映リバイバル時に鑑賞。
内田良平が『椿三十郎』仲代達矢と一卵性双生児のような凄みある敵役を好演。
十三人は千恵蔵・アラカン・里見・西村晃とその弟子・水島道太郎・阿部九州男、汐路
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オン・ザ・ロード(1982年製作の映画)

4.0

職務をかなぐり捨てて制服のままケガをさせてしまった女性の車を九州鹿児島まで追いかける白バイ隊員(渡辺裕之)の純愛ロードムービー。
ネットがない時代テレビやラジオで拡散し大勢のシンパが注目、特に関門海峡
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日本女侠伝 侠客芸者(1969年製作の映画)

4.2

明治期イケイケドンドンだった九州の炭坑利権が絡む任侠もの。
だんさんを自殺に追いやられた桜町弘子に同情した花園ひろみの処分に抗議しストライキをする芸者衆と健さんが殴り込みに行って死ぬとこが新鮮!

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

5.0

公開日に一緒に見た友人の【インベーダーゲームの音入れてて変・長い・文太なぜ死なない】との感想にお説ごもっともと感じつつ、だけどぼくは今まで見たこともないような傑作を目撃したと思った。
その友人が東京で
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昭和怪盗傳(1977年製作の映画)

2.5

放送当時ギャラクシー賞の選奨に選ばれた作品。
説教強盗仲代達矢のひとり語りで進行し現代と交錯する趣向だが乗れない。
被害者で有ること無いことおしゃべりする岸田今日子はクール。

もらとりあむタマ子(2013年製作の映画)

3.1

ぼくも昔、仕事辞めてロマンポルノの3本立見ながら漠然と将来の事を考えていた時期があった。あれがモラトリアムだったんだ。共感

激動の昭和史 沖縄決戦(1971年製作の映画)

2.5

小林桂樹と丹波哲郎の沖縄軍首脳が民間人をほっといて自殺して無責任、事実だから仕方ないか。
でも辛いけど見たほうがいいよ

男はつらいよ ぼくの伯父さん(1989年製作の映画)

5.0

評価は満男(吉岡秀隆)が主役の42作~48作を一本の作品として。
満男の一人旅はガールフレンドを追いかけたり失恋したりで家出同然!旅の心細さや人恋しさがこんなに伝わってくる映画シリーズは他にない。だか
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清水港に来た男(1960年製作の映画)

3.0

次郎長外伝。見所は【閻魔堂の騙し討ち】を再現した田舎芝居、橋蔵が石松を演じて気持ちよさげ!
田中春男と堺駿二の出番も多し

チャッピー(2015年製作の映画)

3.9

手塚治虫のマンガにありそうな話だがオチの付け方が新しい。でもこのオチが好きか嫌いかでいうと嫌いです。

おしどり駕篭(1958年製作の映画)

2.9

ファーストシーンの桜町弘子演じる狂女の目つきが最高だし中原ひとみは最強の妹キャラで萌えるがお話は荒唐無稽(笑)
名古屋にも岐阜にも矢場町があるがあんな楽しい矢場ガールがいたのだろうか

海は見ていた(2002年製作の映画)

3.6

予定通り黒澤明×宮沢りえだったらと思う。遠藤凪子は熱演だが地味、原田美枝子で当て書きしたのだろう清水美沙の役は彼女独特のやさしさがでてていいねえ。大洪水の場面は絶望感が足りないし、音楽は青春もののよう>>続きを読む

イニシエーション・ラブ(2015年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

騙されました。予告編でもう引っ掛かっちゃいました。瞬間タイムトラベルものかと思ったのは大林脳のためか?
ラスト5分は『いま、会いに行きます』と双璧。

新吾十番勝負 完結篇(1960年製作の映画)

2.6

完結編と銘打ちながら全然完結してない。
東映の剣は意外に淡白だね。1部2部3部とあれほど強かった月形龍之介を意外にあっさり打ち負かした。新吾が成長したと言ったらそれまでだが

愛のコリーダ(1976年製作の映画)

5.0

23才で東宝ビデオ版を見た時の感想は「ふ~ん」だった。チンコ切るほど吉の事が好きなのになぜ大学教授とセックスするのか?わからなかった。
今現在50代になってそれも海外版で見返すと定のエンコーも吉との愛
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任侠木曽鴉(1965年製作の映画)

4.5

工藤監督が集団抗争時代劇『大殺陣』の直後にカラーで撮った股旅ものの傑作。
無実の罪をきせられたヤクザの復讐譚。
悪役も遠藤辰雄と天津敏ののちの任侠もののツートップで、大友柳太朗と内田良平の岡っ引き目明
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駆込み女と駆出し男(2015年製作の映画)

4.7

井上ひさしの舞台劇に係わり合いが深い木場勝己さんが出演してて嬉しい。
DVの旦那に耐えられず縁切寺に駆込んだ鍛治屋のおかみさん(戸田恵梨香)が、大店のお妾さん(お歯黒薄眉も美しい満島ひかり)や医者見習
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バウンス ko GALS(1997年製作の映画)

4.8

一昼夜の物語なのできっと90年代東京版『アメ・グラ』佐藤仁美が男前なコギャルで村上淳がウェルメイドなチンピラです

新吾十番勝負 第三部(1960年製作の映画)

2.7

師匠の仇である月形龍之介の幻が現れるシーンはそれに怯えて刀を抜くところを含め怪談映画の演出。葵新吾まだまだ未熟なり、完結編での成長に期待。
1作目もそうだが岐阜加納城の城内は出てくるが外観のシーンがな
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ゴジラ(1954年製作の映画)

5.0

ラスト芹沢博士に対する男たちの敬礼がカンペキ。
着帽者は挙手の敬礼で、無帽の人夫たちはお辞儀の敬礼。
戦後9年、兵隊経験者も多くみんな敬礼の作法を知っていた。

新吾十番勝負 第一部 第二部 総集編(1959年製作の映画)

3.5

昔なにかの本で読んだんだが錦之助は「『宮本武蔵』と一緒に成長し、橋蔵は【葵新吾】と共に役者として大きくなった」そんな言葉を思い出し納得したシリーズ第一弾は一部+二部をダイジェスト風にまとめた誕生編。た>>続きを読む

大殺陣(1964年製作の映画)

4.1

テロリスト時代劇。日本堤から新吉原に誘い込み文字通り泥くさい乱戦。駕篭を守る側と追う者が運動会のようでもはや華麗な太刀捌きはない。モノクロのため吉原の華やかさもないし吉原には自営団がいたときいたが、出>>続きを読む

十一人の侍(1967年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

夏八木勲と近藤正臣の新人2人は熱演だし西村晃と佐藤慶もくせ者ぶりを発揮してるが、里見浩太朗に見せ場がないのが残念、大川栄子(キーハンター)は目を引く。
馬鹿殿様(極めつけ菅貫太郎)の暗殺を企てる者と守
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緯度0大作戦(1969年製作の映画)

2.6

アルファ号と黒鮫号が戦うSF潜水艦映画。宝田明に岡田真澄と外人負けしない顔の二人で海外セールスを目論んだが・・・
DVD化が遅れ封印作の噂も流れたが見てみるとジョセフ・コットンの説明セリフの多さにウン
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百日紅 Miss HOKUSAI(2014年製作の映画)

4.2

江戸に浮かぶ雲に木下恵介イズムを見、日本堤と吉原の位置関係に瞠目し、両国橋長すぎと思ったら同アングルで今の東京を見せてくれる!傑作

御金蔵破り(1964年製作の映画)

4.1

フランス犯罪映画みたいだなと思ったら、ギャバン=千恵蔵 ドロン=橋蔵で作った時代劇版『地下室のメロディー』らしい。
泥棒の上前をはねようとする安部徹親分の子分達が個性派(今井健二 待田京介 潮健児)揃
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マタンゴ(1963年製作の映画)

3.6

初めの東京の夜景が不思議な物語を予感させる。
キノコ人間はなぜ主人公たちの周りに出没するか?と思うが、日本伝統の怪談映画の手法ではある。

小学生の時の初見時、クイズグランプリの小泉博までが汚いマネを
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花笠若衆(1958年製作の映画)

2.4

冒頭の吉原仲ノ町でのひばりと不良旗本とのケンカのシーンを見て傑作の予感がしたんだが・・・・コケッコー!

御存じいれずみ判官(1960年製作の映画)

2.1

千恵蔵の演技がオーバーというか大時代的というかあきれる。話も基本設定が変。

鳳城の花嫁(1957年製作の映画)

4.2

十八万石の若殿が江戸で花嫁を探す話。大友柳太朗ののんきな殿様と怒りっぽい長谷川裕見子の恋模様はまるでスクリューボールコメディ。

草間の半次郎 霧の中の渡り鳥(1960年製作の映画)

3.8

瞼の母と関の弥太っぺを足して2で割ったような大川橋蔵の股旅もの。母で本家の網元の山田五十鈴が貫禄の名演。大川恵子の美しさも際立つ

すかんぴんウォーク(1984年製作の映画)

3.6

吉川晃司ではなく山田辰夫の映画。ラスト山辰のライブに現れた吉川は超カッコイイ。
「やれる事とやりたい事は違う」のセリフが胸に刺さる

◯モニカ

勢揃い東海道(1963年製作の映画)

3.5

子分が小粒になった分、次郎長=千恵蔵が大活躍の巻。雑魚敵を見ないで斬りつける技が素晴らしい。右太衛門との対決シーンも有り

底抜け右向け!左(1950年製作の映画)

2.6

底抜けコンビ日本公開1作目でモノクロ。生真面目な上官マーティンとドジでのろまなルイスの歌あり顔芸ありの軍隊コメディ。ルイスの顔芸だけで90分はツラい。壊れたゲーム型自販機からコーラが手榴弾のように際限>>続きを読む

風と女と旅鴉(1958年製作の映画)

3.9

さすが加藤泰!他の監督とは格が違う。でも物語が弾まない。
三國連太郎が足を痺れさせもんどりうつシーン、次のカットでも小芝居続けていてワロタ。
丘さとみの半鬘も珍しい。

天保六花撰 地獄の花道(1960年製作の映画)

2.7

河内山宗俊に金子市之丞と沢島忠『美男の顔役』の原型か?話も湿っぽいが右太衛門、千代之介、淡島千景までがグズグズしている。吉田義夫がめくらを怪演。杉村春子が東映時代劇では珍しい。