AZさんの映画レビュー・感想・評価 - 39ページ目

トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)

3.8

女性の出産能力が失われ、18年間にわたって子供が全く生まれなくなってしまった世界。その中で世界は恐慌状態に陥っている。

子供が生まれない世界を想像したことがなかったのだが、人口って実は体の新陳代謝と
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.5

モノクロだが、すごく美しく、静かだけれど力強い映画だった。
ROMAとあるが、メキシコのコロニア・ローマ地区の事を意味しており、1970年、1971年頃を舞台にしている。

一定の距離を保ち、水平方向
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夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

3.4

勢いのある映画だったけど、この手の作品って小説が一番にならざるを得ないと思う。

想像を膨らませて不思議な世界を自分の頭の中で作り上げていく事が重要な作品だと思うので、それをアニメーションという表現で
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ミスター・ノーバディ(2009年製作の映画)

3.8

本当に最後の最後まで全貌がわからない作りになっていて、それが故、訳がわからないまま終わってしまう人もいるかもしれない。

その理由は、本当は存在しない人物たちが主体的にストーリーを展開させる為なのだけ
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エヴォリューション(2015年製作の映画)

3.1

正直よくわからない。なんとなく、やりたいことはわかる。ただ、それ以上のものは感じられなかった。

映像はとても美しく、また撮影場所も不思議な雰囲気で別の惑星のようにも見える。また主演の子が美少年でこの
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ゆれる人魚(2015年製作の映画)

3.3

ちょっと思ってたのと違ったのと、感情が少し読み辛かった。ミュージカルっぽいシーンだったり、映像のトーンを変えてみたりと色々やりたかったんだろうなぁ。あと、グロいと噂だったのに、思っていたほどグロくなか>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.1

ミュージカル映画は好きじゃないんだけど、ギリギリ好きな感じだった。冒頭のシーンってかなりオーソドックスで、色鮮やかなダンサー達が希望に満ち溢れた姿を見せてくれるいかにも"ザ・ミュージカル"って感じのシ>>続きを読む

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.8

予想できそうで出来ない内容で面白かった。ただ、ホラー映画って全体像がわかってきた途端、尻窄みしてしまう。この映画もそんな感じだった。

こういう黒人差別、白人主義をもろテーマにした作品ってアメリカだと
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ブラック・ミラー: バンダースナッチ(2018年製作の映画)

3.9

ブラック・ミラーシリーズが好きなので、映画版も見て見た。

この映画はNetflixだからこそ出来る仕組みで、選択によってストーリーが変わるインタラクティブなものだった。考えたことはあったが、内容もあ
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.8

まず、舞台である北イタリアののどかな風景が最高に気持ちが良さそう。そして、やたらと泳ぎに行く。その開放的な姿が羨ましい。

同性愛の映画はいくつか見てきたけれど、このように"芽生えて行く姿"を映し出し
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ブリグズビー・ベア(2017年製作の映画)

4.2

何となく展開は聞いていたのだけれど、どのようにしてそういう展開になるのだろうと思っていたら、結構すんなりと納得のいく進み方で、しかも最終的に感動しちゃった。

ポイントは、偽番組のクオリティの高さにあ
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KIDS/キッズ(1995年製作の映画)

3.6

キャスティングで既に完成しちゃっているような作品。

セックスして、万引きして、くっちゃべって、クスリやって、スケボーしに行って、喧嘩して、セックスしてをただ繰り返す。何も考えていない子供たちの自制心
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ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.8

思ったほどではなかったという感想。こういう映画は内容なんてどうでもよくて、それこそマッドマックスみたいに行って帰ってくるだけだけど、突き抜けたエネルギーさえあればいい。この映画はその突き抜け感が足りな>>続きを読む

ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

4.2

圧倒的な映像の力で久しぶりにグっと引き込まれた。それこそ重力に引っ張られるように。

長回しシーンを多く取り入れ、カット割りを極力少なくし、途切れぬようストーリーを見せる事により、タイムリミットが迫っ
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6才のボクが、大人になるまで。(2014年製作の映画)

3.6

12年間同じ俳優を使い撮影した作品。その為、クランクイン当時7歳だったコルトレーンは、クランクアップの時には19歳になっていた計算。

子供の成長は顕著でわかりやすいんだけれど、その他の役者さんたちの
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2046(2004年製作の映画)

3.5

木村拓哉さんが出演したことで話題になった、ウォン・カーウァイ作品。
思っていた程悪くなかったし、結構好きな世界観だった。ただ、「花様年華」の続編らしいけど、ほとんど覚えてなかったのでそこは何とも言えな
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フリークス(怪物團/神の子ら)(1932年製作の映画)

3.6

見世物小屋を舞台に、本物の奇形者や障害者を出演させ大きな問題になった作品。トッド・ブラウニング監督は日頃から奇形の芸人たちと親しくしていたらしい。内容を見て見ると、奇形を皮肉った表現が出てくる。親しい>>続きを読む

モンスター(2003年製作の映画)

3.0

実在した元娼婦の連続殺人犯、アイリーン・ウォーノスの生涯を映画化した作品。シャーリーズ・セロンの姿がすごい。きっとアイリーンの仕草や癖、風貌を研究し尽くしたのだろう。やっぱり海外の役者はすごい...。>>続きを読む

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.8

約4時間の映画だが、どのシーンを切り取っても素晴らしいので全く飽きずに見れる。

感想は自分の中にしばらくしまっておこう...。出来れば思春期に戻ってもう一度観たい。

ロスト・イン・北京(2007年製作の映画)

3.4

今話題のファン・ビンビン主演の映画。かなり体をはっている。

変わりゆく北京の街中や貧富の差など、その当時の様々な北京の模様を表しながら、手持ちカメラによる撮影、艶っぽい映像などとても魅力的な作品だっ
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メビウス(2013年製作の映画)

3.2

局部をチョン切るといえば、日本だと阿部定事件が有名。
数年前にもそういった事件があったのを思い出す。切った局部をトイレに流したというのが印象に強く残っている。

この映画もその"局部切り"から話が進む
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トト・ザ・ヒーロー(1991年製作の映画)

4.5

ジャケットの雰囲気から「ライフ・イズ・ビューテフル」とか「ニュー・シネマ・パラダイス」みたいな、ハートフルな展開かと思っていたら微妙に違った。

現在から過去を回想していくストーリー展開な為、もしかし
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ルナシー(2005年製作の映画)

3.5

顔のアップのシーンがやはり印象的なヤン・シュヴァンクマイエル作品。

内容は、エドガー・アラン・ポーの短編小説『タール博士とフェザー教授の療法』と『早すぎた埋葬』をもとに制作されているそう。自分は読ん
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恐怖分子(1986年製作の映画)

4.8

淡々と何かに感染していくような映画で、その感染速度は指数関数的に増大していくイメージ。だから序盤はすごく静かでゆっくりとした展開なのだけれど、退屈せずに見れたのは画の見せ方やリズムが独特で、今までに見>>続きを読む

パラノイドパーク(2007年製作の映画)

3.7

人を殺してしまった時、たぶん現実感なんてないんだろうな。というかおそらく防衛本能として現実には起きてないこととして脳が処理する気がする。

この映画もそういった見え方だったように思う。あれは現実に起こ
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7月22日(2018年製作の映画)

3.5

数年前に起きたノルウェー連続テロ事件の余波を描いた映画。
冒頭からあの出来事が起こるまでを淡々と映し出し、その後被害者の葛藤を描いている。

そういえばその後どうなったのだろうと思ったら、ノルウェーに
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スプリング・ブレイカーズ(2012年製作の映画)

3.0

普段なら絶対見ないような作品だったけど、BRUTUSの映画特集で誰かがオススメしていたのと「ガンモ」の監督ということでみてみることに。

評価ほど悪くはないし、映像も綺麗でなによりジェームズ・フランコ
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undo(1994年製作の映画)

3.2

岩井俊二監督の初期作品。登場人物がかなり少なく、基本的に2人の家の中でストーリーが進む。山口智子さんはやっぱり美人だし、豊川悦司さんはすごくかっこいい。

ある1つの感情を単純にビジュアルとして拡張し
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シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

2.8

若き日のカトリーヌ・ドヌーヴを楽しめるミュージカル映画。
ミュージカル映画はずっと避けて来たのだけれど、知り合いにオススメされたので見ることに。見ていて”間”について思うところがあった。基本的にずっと
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アンテナ(2003年製作の映画)

2.8

加瀬亮さんと小林明実さんのSMシーン目当てで見た。

幼少期の記憶、特に"死"や"性"といった要素は強く影響を与える。この2つを経験するとどうなってしまうのだろう。妹の、”死”ではなく"失踪"という状
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オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)

3.7

顔や口のアップが多く、また出てくる料理も不味そうで、オティークの鳴き声も動きも騒がしく、騒音のような映画だった。

ヤン・シュヴァンクマイエル監督は子供の頃から食べることが好きではなかったらしく、この
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ジェーン・ドウの解剖(2016年製作の映画)

3.6

かなり引き込まれた。Netflixにあってなんとなく見た為、ホラー映画だと途中まで気付かず...(笑)

死体の解剖から進んでいくストーリー展開はとても面白い(死体が美人なのもいい)。ただ、オチは結局
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かいじゅうたちのいるところ(2009年製作の映画)

3.2

絵本を実写化するとこんなに怖く見えるのだと感じた。映像も音楽もキラキラしてとても素敵だったのだけれど、どうしても危うさが付きまとい不気味な世界として見えてしまった...。

子供の世界って大人にとって
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(500)日のサマー(2009年製作の映画)

3.9

確かにラブストーリーではないかもしれない。MVを多く手掛けてきた監督だけあって場面に変化を与えて飽きさせず、音楽もことごとく良い...。

時系列が行ったり来たりする展開は「ブルーバレンタイン」にも見
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グッバイ、サマー(2015年製作の映画)

3.4

ミシェル・ゴンドリーの映画って、ファンタジー要素や子供っぽいお茶目な表現がある反面、どこかクールというか、最後ちょっと哀愁を漂わせて終わる作風な気がする。

この映画は自伝的作品らしいが、この作品に見
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タイムレスメロディ(1999年製作の映画)

2.9

ちょっと退屈すぎたかもしれない。

素人をあえて使うことでうまくいく映画もあるから一概には言えないのだけれど、あんまり効果的じゃなかった気がする。是枝監督とかはそういうとこ本当にうまい。

ただ、”ジ
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