AZさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

4.0

ストーリーはシンプルだけど、北野武監督独特のテンポ感が面白く、芸人らしいコミカルな笑いもあり、だからこそその中で描かれる人生の苦悩や挫折が効いていた。マサルとシンジの対比だけでなく、ボクシングの実力を>>続きを読む

メイキング・オブ・ドッグヴィル 〜告白〜/ドッグヴィルの告白(2003年製作の映画)

3.5

『ドッグヴィル』自体は何年も前に見た作品なので、断片的にした覚えていないが、濡場のシーンが強烈で印象に残っている。このストイックでチャレンジングな映画撮影の中で一体何が起こっていたのかを写したドキュメ>>続きを読む

デジモンアドベンチャー(1999年製作の映画)

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昔見た。ボレロ流すセンスね。むしろボレロありきで作ったと思う。

フォロウィング(1998年製作の映画)

3.6

クリストファー・ノーラン初期作。アイデア探しをしていく中で、思わぬ展開に向かう姿はものづくりに従事する人なら共感できるのではないか。また作品の作りは、この作品以降のノーラン作品の礎になっている。

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ありふれた事件(1992年製作の映画)

3.6

後のPOV、モキュメンタリー映画に影響を与えた作品。

アドリブのようなマシンガントーク。とにかくベン役のブノワ・ポールヴールドのワンマンショーと言っても過言ではなく、調べたらやはりコメディアンで、そ
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第七の封印(1956年製作の映画)

4.0

常に暗く不気味な作品かと思っていたのだが、様々な出来事や人との出会いによって穏やかさもあり、だからこそラストの展開が効いてくる。古典的な表現の中で、死がいよいよ迎えに来た時を神秘的なものとして描いてい>>続きを読む

テープ(2001年製作の映画)

3.5

3人の登場人物により、一つの部屋で繰り広げられる会話劇。元は舞台劇だったものを映画化したもの。特殊な話ではなく、内容としては突飛なものではない問題を、この最小限の環境の中でどう面白く、引き込まれるよう>>続きを読む

キリエのうた(2023年製作の映画)

3.8

期待していたが、危惧していたことがやはり起きてしまった。喋れない設定によってくどくなっていたのと、姉までアイナ・ジ・エンドが演じている為、変な関係に見えて仕方なかった。そして、結局本心では夏彦は小塚希>>続きを読む

KUSO(2017年製作の映画)

3.8

グロく下品ではあるが、どこか洒落てて魅力的な作品。『ナイスの森』をもっと過激に汚くした作品という印象を受けたが(オムニバス形式だし、なんならジャケットも似てる)、監督は日本の作品からかなり影響を受けて>>続きを読む

エンター・ザ・ボイド(2009年製作の映画)

4.5

とんでもない作品。俗世に漂う精神と、輪廻転生をここまで鮮明に見事表現した作品はもう出てこないのではないかと言うほどの完成度。それを可能にしたのが、どのように撮影しているのかわからない驚異的なカメラワー>>続きを読む

グリーンフィッシュ(1997年製作の映画)

3.4

家族の幸せや愛する人と結ばれることをただ願っていただけなのに、いつの間にか取り返しのつかない方向に進む。熱く衝動的な部分がある彼は、自分の行いに後悔し苦しむ。その姿は子供のように純粋。純粋が故の結末。>>続きを読む

ピストルオペラ(2001年製作の映画)

3.8

鈴木清順ワールド全開。不思議な世界観だけどどこかかっこよくお茶目で可愛らしい。一つ一つの動きも歌舞伎的な見せる動きでいちいち面白い。鈴木清順監督はどういうものを吸収し形成されていったのだろうか。衣装や>>続きを読む

食人族4Kリマスター無修正完全版(1980年製作の映画)

3.3

期待していたほどモキュメンタリー映画ではなく、リアリティがなく残念だった。そもそも冒頭の探索パートをフィクションで作ってしまったらそりゃリアリティはなくなる。また、若者クルーの行動が倫理に反しており、>>続きを読む

カン・フューリー(2015年製作の映画)

3.6

高い点数は上げづらいがめちゃくちゃ面白い作品。

B級映画好きにはたまらない。テンポがとにかく良く、何も考えずに見るのに適している。ヘンテコな設定やキャラクター達だが、無駄にクオリティの高いCGやVF
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キャッシュトラック(2021年製作の映画)

3.8

冒頭からいきなり襲われる現金輸送車。スムーズに行われる犯行から、緻密な計画的を練った上で強盗が行われていること、そして彼らの頭の良さやグループとしての優秀さが伝わってくる。そして、何やら意味深な銃声や>>続きを読む

キングダム エクソダス〈脱出〉(2022年製作の映画)

4.5

今作だけでは評価できない作品。なので、点数は『キングダム Ⅰ』と『キングダム Ⅱ』を踏まえたもの。
カレン役を演じたボディル・ヨルゲンセンだが、実は『イディオッツ』でもカレン役を演じている。つまり、同
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コードネーム U.N.C.L.E.(2014年製作の映画)

3.7

歴史的背景が強く絡んでくるため、何をしているのかやその関係性が分かりにくかった。スタイリッシュに描きたいが故に説明が端折られていた印象。リメイク作品ということも要因かも。

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裸の銃を持つ男(1988年製作の映画)

3.8

結構笑える作品。アメリカ的なノリは好きじゃないが、その中でシュールな笑いも含まれていてちょうど良かった。ドリフ的な大掛かりな笑いもあれば、時効警察的なシュールな笑いもある感じ。怒涛の笑い要素で休む暇が>>続きを読む

殺人ワークショップ(2012年製作の映画)

2.9

ENBUゼミナール卒業作品。新人役者を使っているというのに、いつも以上に暴力的で見てるこちらがハラハラしてしまった。学校出立ての役者だからこそむしろ生々しく痛々しい姿が強く印象に残った。

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邪願霊(1988年製作の映画)

2.8

Jホラーの起点的な作品。日本では、古い部類に入るモキュメンタリー風作品。やはりホラー映画とモキュメンタリーの親和性は高い。この時代の古い映像、時代感が生々しい。ジャケットに映る竹中直人は本編ではほぼ映>>続きを読む

閉ざされた森(2003年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

久々に騙された。騙されない人いるのか。どう考えても真相まで辿り着かない構造になってる。ポイントは、偶然の流れが実は仕組まれたものだったということ。ジョン・トラボルタとサミュエル・L・ジャクソン渋いなぁ>>続きを読む

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

3.8

ものすごいエネルギーに満ちた作品だった。今じゃ実現不可能な撮影シーンの数々。沢田研二の体たらくで緩い教師の姿から徐々に鬱屈していく様子。それに対抗する菅原文太の佇まい。ところどころそれは無茶だろと思う>>続きを読む

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

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とにかく終始会話が繰り広げられる。本音と建前。どの言葉が自分の本心なのか自分ですらわからなくなっていく。だが、何度も会話しぶつかり合う中で、少しずつ頭と心が整理されていく。そして、エドワード・ヤン作品>>続きを読む

乱気流/タービュランス(1997年製作の映画)

2.9

U-NEXTの見どころに「1万メートルの上空でヒロインが二重三重の恐怖に立ち向かうアクションサスペンス」とあったので期待していたが、素直に進んでいき拍子抜け。ただ、レイ・リオッタのサイコパス顔がめっち>>続きを読む

フロム・ダスク・ティル・ドーン(1996年製作の映画)

3.6

犯罪、逃走劇ものだと思い見始めたが、もはや別ジャンル、別の映画を見ているのではと思うほど中盤で展開が一気に変わり、思わずなんじゃこりゃと笑ってしまった。ただ、それでも許せてしまうのは個性的なキャラクタ>>続きを読む

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

3.8

今敏監督との出会いは中学生の時に見にいった『千年女優』。それ以降必ず映画館へ見に行っていた。ただ、今作『パーフェクトブルー』だけ映画館で見れてなかったためついに念願が叶った。当時見た時はまだ若く、ただ>>続きを読む

時をかける少女(1983年製作の映画)

4.0

古さの中にも新鮮さがある作品。常に流れる心地良くも切ない音楽が、描かれる不思議な体験や恋愛模様をより強く印象的にさせていた。原田知世さんの引退前提の作品だったため、大林監督は好きなことをやったという。>>続きを読む

スチームボーイ STEAMBOY(2003年製作の映画)

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高校生の時千葉の劇場に見に行ったら、お客が3人しかいないのに両隣におっさんが座ってきたのはいい思い出。

犯罪都市 THE ROUNDUP(2022年製作の映画)

3.9

個人的に前作より圧倒的に見応えがあった。このぐらい、ちょっとフィクション性(マ・ドンソクのパワーが強すぎる)が含まれた方が爽快感があり見ていて楽しい。そして、敵がものすごく怖くて強い。そんな彼らもマブ>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

3.5

良くも悪くも森達也監督はドキュメンタリーの監督だということを再認識。小さな村の事件だが、小さな世界観で作るべきではない作品だった。社会全体の思考思想、パラダイムをもっと慎重に強く描くべきだったと思う。>>続きを読む

イノセンツ(2021年製作の映画)

3.9

『童夢』インスパイアというよりは、『童夢』を低予算で映画化した作品といった印象。それぐらい類似点が多い。大友克洋さんに許可を取らなきゃ不味くないかと思うほど。主演の女の子が大友作品キャラっぽくて好き。>>続きを読む