このレビューはネタバレを含みます
シルフィーと結婚を決めたルーデウスはマイホームを購入し、幸せな新婚生活が始まった。
リーリャとノルンがルーデウスの元にやってきたり、シルフィーとの間に子供ができたり、色んなことがあったシリーズだったが、1番最後に全てを持っていかれた。パウロの死だ。
何となく死亡フラグみたいなのは立っていたので、やばいんじゃないかと感じつつも、まさか死なないだろうと鷹を括っていた。強敵に対して善戦していたにも関わらず、呆気ない結末だった。息子を守って死ぬ父の姿はカッコ良くもあり、虚しくもあった。父の死を知ったルーデウスの落胆と虚無感が伝わる、無音のシーンにはとても惹きつけられた。
また、ノルンとルーデウスの確執が解消されるシーンは心に残った。兄のことを好きになりたいし頼りたいと心の奥底では思っているが、向き合う勇気がなくて拒絶してしまうノルンと、自分のせいで妹が苦しんでいると知りつつも、何をして良いかわからないルーデウスが、お互いに向き合おうと決めて感情を吐き出すところはとても感動した。人と向き合うのに言葉はいらないのだと感じた場面でもあった。
主人公にとって重要な人物の死があった一方で、ロキシーとの再会やシルフィーの妊娠など良いことも起こったシーズンだった。人生悪いことが起きれば必ず良いことも起こる。悪いことばかりでは決してないから、今ある幸せを大事にするしかないと思った。