西暦1600年の関が原。天下分け目の合戦の最中、人目につかぬ一角で剣豪同士の死闘が繰り広げられていた。壬生京四郎と鬼眼の狂。息をもつかせぬ激闘の中、京四郎の刀が折れてしまう。その機に乗じ、とどめをさそうと狂が刀を振り上げた時、二人の間に割ってはいるものがいた。突然現れた真田幸村らが京四郎に加勢するが、それでも勝負はつかない。と、その時戦いの場の真上に、巨大な隕石が落下してきた！！そして時は流れ4年後。薬売りの“壬生京四郎“はすべての記憶を失い日光街道にいた…。

京四郎が鬼眼の狂！？まるで別人のように変貌した"京四郎"に関が原の戦いの恨みを晴らす為、手に入れた“剣妖“の力を使い襲い掛かる爾門。鋼鉄化した尻尾にさえぎられ爾門の間合いに入れないまま、狂の刀は次第にぼろぼろになっていく。それでは自分を切ることはできないと自らの勝利に酔いしれる爾門だが、そのとき狂の刀が“真の村正“へと変貌する…。

莫大な軍用金が隠されているという噂のある落人の村。ゆやと京四郎は道に迷い、村に紛れ込んでしまった。何か悪いことが起きる気がする、早くこの村を出ようとゆやに告げる京四郎だったが、すでに時遅し。雇われ殺し屋集団、三彩衆が一人、黒蠍と名乗る男に襲われる。逃げようとする2人の前に立ちはだかったのは美佳をはじめとする村人達だった！

三彩衆の一人、白鴉との戦いを終えても京四郎は戻ってこなかった。狂が完全に目覚めた。今までとは逆に京四郎が深い眠りにつき、今は自分がこの身体の支配者になったという狂。京四郎を返せと迫るゆやに、狂は京四郎こそが自分の名を騙り多くの人を切り、自分を裏切り身体をどこかに封印した張本人だと語る。

狂を姉の仇とねらう蜘蛛使い真尋。ゆやを切ったかと見せて実は助けていた狂の姿をみて、真尋は初めて狂と会ったときを思い出す。名刀匠村正に剣を打ってもらうため、狂は彼のもとを訪ねてきた。真尋は村正の妹だったのだ。…何日もじっと外で待ちつづける狂が、徐々に気になり始めていた幼い頃の真尋だったが、その後悲劇は起きた…。

家康の御前試合に出場する為、江戸に向かうこととなった狂・ゆや・紅虎、そして幸村。向かう途中、役人達と何者かがもめている現場に行き当たった時、狂の村正が何かに共鳴するかのように鳴り始める。そしてそれに反応するかのごとく、その少年の側で大爆発が起きる。その騒ぎの中心と思われる少年・ミゲイラは、どうやら狂のことを知っているようで…。

御前試合が始まった。第1次予選を勝ち残った狂たち3人。3人のほかにも勝ち残ったメンバーには謎の獣仮面・東郷重位ら強豪ぞろい。その中には、江戸への道すがらで出逢った、謎の少年ミゲイラの姿もあった。そして2次予選第4試合、“鬼眼の狂“対“紅虎“の試合が始まった！凄まじいスピードで突きを繰り出す紅虎の攻撃を、楽々とかわす狂。お前の実力はこの程度かと揶揄する狂に、紅虎が仕掛けた技は…。

信之対幸村。兄弟の戦いは己の信念をかけた戦い…。秀忠の天下の為闘う信之と真田の家の再興の為戦う幸村。幸村の“生き残るためだけの剣”では、自分には勝てないという信之の言葉のとおり、信之の渾身の一撃が幸村に振り下ろされる！だがその瞬間、迫り来る信之の太刀の向こうに、立ち去る狂の背中を見つけた幸村の心に浮かんだのは…。

水没し始める江戸城地下。その混乱の後、狂と幸村は、命のやり取りを楽しむかのように戦い始める。そんな2人の戦いに水を差したのはミゲイラだった。ミゲイラは狂ってしまった今の世界を元の姿に戻す為に、真之村正を持つ3人で力を合わせようと語る。しかし狂が目指すものはただひとつ、京四郎を倒し、最強の称号を取り戻す、それだけだという。その答えを聞いた幸村は突如、“狂の躯”のありかを教えると言い出す。幸村からの情報を基に“狂の躯”の元へと向う準備をすすめる中、ゆやはアキラという青年に出会う。

“狂の躯”を求めて、樹海への道を急ぐ狂・ゆや・紅虎・阿国。ゆやはアキラの”背中に十字傷のある男を知っている。そしてこのことは狂も知っている”という言葉が気にかかっていた。しかし、兄の敵である「十字傷の男」を見つけるためにも、狂の側を離れずに進むことを決意する。やっとのことで宿に落ち着いたのも束の間、同じく”狂の躯”を必要としている“あの御方”の命令で十ニ神将の一人、宮毘羅が狂たちに襲いかかる。宮毘羅の操る人形との戦いの中、ゆやは狂の背中に兄の敵の証である、”十字傷”があるのを知る！！

神の影と書いて神影流。その奥義は徳川を超越した力を発動させると言われていた。そのことを知った紅虎は奥義を得るために徳川とは袂をわかった神影流の門をたたいた。しかし紅虎が奥義を得る前に師匠は殺されてしまった…。樹海へ向かう狂たち一行から離れ、ひとり師匠の墓参りにやってきた紅虎をかつての兄弟子”戯豹”が待ち伏せしていた。彼こそが師匠殺しの張本人であり、今や「あの御方」の手先、十二神将のひとりメキラだったのだ。

樹海への道を急ぐ狂一行の前に現れた少年、猿飛サスケ。彼は真田十勇士最強の忍びと言われている。そのサスケも狂と同じく村正を持っていた。今より遡ること5代前より刀匠村正によって代々造られたという5つの「真之村正」。その「真之村正」の中でも群を抜いた強い妖気を放ち、村正の最高傑作との誉れも高い五尺の大太刀「天狼」。どちらの刀が本当の「天狼」なのか確かめてみようとサスケは狂を挑発する。

十二神将の一人であるマコラ相手に防戦一方のサスケ。マコラを「小太郎」と呼ぶサスケとそんなサスケを蔑むように見つめるマコラ。この2人の過去に一体何があったのか…。サスケを残し、樹海の入り口へ向かう狂とゆやの前に立ちはだかる十二神将ビカラ。そのビカラと狂が互角の戦いを見せている中、十二神将アンテラも戦いに加わろうとする。敵が二人になり狂の不利を察したゆやがアンテラへの攻撃を試みるも全く効果がない。逆にゆやを狙うアンテラの攻撃に隙を見せてしまった狂に、ビカラが襲い掛かる！！

狂達の目の前でゆやが十二神将アジラ達に人質として連れ去られた。ゆやを助けに行こうとしない一行に痺れを切らし、一人ゆやを追う紅虎。が、実は狂をはじめとするそれぞれには追えない理由があったのだ。一方、「あの御方」の正体を突き止めようと十二神将を追うミゲイラが幸村とサスケに出くわす。幸村は「あの御方」の正体をミゲイラに話し始める。そして狂はボロボロになった体のままで「あの御方」と対峙することに！

狂と「あの御方」こと第六天魔王織田上総介信長の戦いが始まった。しかし、信長の強さの前にただただ圧倒される狂。一方でマコラが狂の躯を見つけ、アキラ、シンダラそして人質のゆやを連れた十二神将たちは躯の元へと急ぐ。狂を助けようと戦地へかけつけたミゲイラと紅虎。ついに動けなくなった狂を見て「真の村正」の力を合わせて信長と戦おうというミゲイラであったが、紅虎は自分一人で信長を倒すと告げ去っていく。

最後の力を振り絞った裏ハ寸で信長を馬上から引きずりおろした紅虎。力尽きた紅虎を信長から逃がしたのは、十二神将が一人「因陀羅」であった出雲阿国…。周囲の思いを受け、狂は信長のもとへ決着をつけに行く。最強の称号を賭けた戦いが始まった。信長の天魔骸手を受けた鬼眼の狂に異変が起きる。そこに現れたのは鬼眼の狂ではなく壬生京四郎であった。明かされる信長復活の陰謀、強大な力を持つという壬生一族と京四郎との関係とは！

狂と信長の戦いが終った。一方ではアキラたち十二神将とさらわれたゆやが、隠された鬼眼の狂の躯を見つけていた。しかし見つけたと同時に十二神将達をアキラは裏切る。ゆや、シンダラ、マコラはアキラに凍らされてしまった。その鬼眼の狂の躯を見ながらゆやは狂を追いかけてきた理由を自分に問いかけ始める。そしてゆやの前に現れた朔夜がゆやの知らないもう一つの歴史を話し始める。

信長との戦いを終えた京四郎の前に現れたアキラ。鬼眼の狂の躯は自分の手の内にあり、しかもゆやを殺したという。その言葉を聞いた京四郎に異変が起き、狂がまた覚醒する。樹海から出た後、幸村のもとへ小助から朔夜が行方不明であるという知らせが入った。村正のもとへ向かったと推測される朔夜を探しに、狂一行は村正の家へ向かう。出てきた朔夜とともに現れたのは壬生一族である歳子と歳世だった。

朔夜が壬生一族に連れ去られた後、村正は今の狂では壬生一族には勝てないと断言する。その村正と狂の前に壬生一族からの刺客が送られる。刺客・辰伶が村正を抹殺するという。狂が辰伶との戦いに苦戦を強いられる中、辰伶は壬生一族による直接支配することを説き始める。一方、サスケ達の前にも壬生一族からの刺客が送られる。苦戦する中、サスケは真之村正「紫微垣」と出会う。

村正が真の無明神風流「みずち」を辰伶に放つ。そんな中、京の都で阿国と再会したミゲイラはアキラが隠した狂の躯の元へと案内される。しかしそこに待ちうけていたのは炎を自由に操る壬生一族ホタルだった。狂の躯は誰にも渡さない、狂と死合うのは自分だという…。ホタルはかつてアキラとともに狂の片腕と呼ばれた漢（おとこ）だった。

阿国に壬生へ連れて行ってくれという幸村。壬生と組むという幸村の真意とは・・！？真の無明神風流修得のために激しい修行を続ける狂。そんな中、村正が静かに息を引き取る。壬生の城へ向かう狂一行。敵を分散させる為に二手に分かれて進む中、壬生一族の歳世・歳子がミゲイラ、紅虎、ゆやの前に立ちはだかる！

紅虎、ミゲイラ、ゆやの前に立ちはだかる壬生一族の歳子と歳世。斬っても元の体に戻ってしまう歳世に苦戦する中、狂の誕生に関わる驚愕の事実が語られる。一方、阿国と幸村は壬生の城へ入る。幸村は壬生一族に付くことを明言する。そして狂一行は壬生一族となったほたると対峙する。

ほたると死合う狂。ほたるは壬生京四郎が持っていた腑抜けた心を捨て去り最強を超える存在となった狂がうらやましいと話す。狂と京四郎の隠された秘密についてほたるが語りはじめる。そして語られた「紅の王」とは！？そして狂の躯を解放しようとする朔夜は囚われの身に・・。

村正から伝授された一無明神風流 朱雀一をほたるに放つ狂。そしてその威力とは！？狂一行の前に現れた幸村。幸村は最後の真之村正「天狗光」を携え、狂の前に立ちはだかり、壬生一族につくという。幸村の裏切りに戸感うサスケ・・。狂と幸村、サスケとかつての親友小太郎ことマコラの戦いが始まる！

信長が甦った…戦いの魔界を作り上げるために。信長の復活に立ち向かう狂一行。幸村達が攻撃を仕掛けるが、信長の強さの前に歯が立たない。そしてついに狂と信長の戦いが始まる。苦戦を強いられる中、京四郎が姿を現す。京四郎はミゲイラに自分を打ちぬけと告げる。混乱の中心である自分を打ちぬけば全ては元にもどるという。

狂と京四郎が一つになった。そして真の村正も一つに！真の村正がもう一つの時間を引き寄せ飲み込まれた場所で狂と信長の最終決戦が始まる。長きにわたる二人の決着の行く末は？狂と京四郎は？そしてゆやは…。ついに「KYO」感動のフィナーレへ！