浅野公喜

学校の怪談の浅野公喜のレビュー・感想・評価

学校の怪談(2000年製作のアニメ)
4.0
「学校の怪談」と言えば実写の映画シリーズですが、2000年から2001年にかけてはアニメも放送されており、リアルタイムで観ていたのはこちらの方。主要キャラも当時小4だった自分の1つ上である小5で親近感がありました。この頃から作画方法がセルではなく、デジタルになっているからか20年程前の作品といっても古さは余り感じませんし、OP・EDの曲は鮮明に覚えてました。

学校が舞台のホラーアニメで今作と同時に思い浮かぶのは「地獄先生ぬーべー」。「ぬーべー」の方は時にクラス全体を巻き込むだけにスケールが大きく、同時に幽霊を教師ぬーべーが基本退治してくれるという一種の安心感が魅力でした。それに対しこちらは登場キャラが少人数でこじんまりとしているものの、猫に乗り移った天邪鬼や亡くなった母が残した日記こそ味方や武器であっても基本自分達で幽霊を退治しなければならない為常に緊張感や切迫感が漂い、スリリングな魅力が有る気がします。

印象的なエピソードは「ストレンジャー・シングス」で言えばダスティン的ナードキャラ・レオがホームページを通じて黄泉の国へ行ってしまうという少し先進的だった(?)第8話、裏山のトンネルとそこを通る古いタクシーが登場する第10話、背後からフッと姿を現すメリー人形が今観ても不気味だった第11話、数多のマネキンが襲ってくる「オバケ団地」が舞台の第16話辺り。

主要キャラの中では唯一の小6でお姉さんキャラ・桃子3は当時からちょっと良いなと思っていましたが、自分が綺麗系の大人っぽい女性に惹かれやすいのはこの頃からだったのか、と再見して実感。

予告こそ流れたものの、放送されずお蔵入りとなった口裂け女が登場する第3話が気になりますね。スタジオぴえろの倉庫に台本なりフィルムが残ってはいないのでしょうか。最終回の「いつかまた」というメッセージと共に、まだ希望は捨ててませんよ。
浅野公喜

浅野公喜