いめーじ

平家物語のいめーじのネタバレレビュー・内容・結末

平家物語(2021年製作のアニメ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

バカだから平家物語については何も知らなかったので、新鮮な気持ちでストーリーを楽しめた。

OPは定期的に観たくなる映像だし曲も美しい。嫌な奴って印象が残るキャラや悲惨な人生にも美しい瞬間が確実にあったと思える暖かさがたまらん。

画用紙に描いたような質感とパステルカラーな背景が不思議と美しい。
牛尾の音楽も素晴らしいけど、時代感を無視した奇抜な曲もあって変に印象的。ダンスクラブみたいに鳴らしてるシーンもある。

時間経過のテロップとかが無いので、いつの間にか長い時間が経ってたりするし、重要キャラがあっさり死ぬので展開だけなら超スピーディー。キャラの名前もなかなか覚えられなかったので、正直 状況に追いつくのは大変だった。
重盛のことは何度も思い出したくなる。

びわは存在感あるけど傍観者でありBGMでもあって、運命を何も変えられない部外者として徹底されていた。
でも最終的には、終わるしかなかった人達を びわの語りが生かし続ける。
びわというキャラを組み込んで平家物語を救いたかったんだろうなと。
無力から見出した祈りで、びわ自身も救われたと言える。

みんなして入水を選んでるのスゲーなと思うけど、まぁ1人で行える自殺って選択肢が少なそうだから仕方ないのかな。崖から落ちた方が楽だと思うけど、まず崖まで行くことが困難だったし…。

徳子はキャラデザから人格まで最高。
女性にとって厳しすぎる時代だが、徳子からは明確な強さを感じられた。

静御前たち3人のギャル感は一種のサービスみたいで好き。

観終えても歴史にはまったく興味が湧かないのだが、1つの作品としてマジで素晴らしかった。