恐竜時代の地層にあった岩塩の中から、1 人の人間の男が掘り起こされた。 その男はピクルと名付けられ、最新科学技術の力によって現代へと蘇生する。 ピクルは恐竜と素手で闘い、食料としてきた異次元の戦闘能力を持つ戦士で、その存在は最強を目指す者たち、特に地下闘技場の戦士たちにとって格好の標的となる。 果たして刃牙はピクルに勝利し、その先で待つ父・範馬男次郎との決戦までたどり着く事が出来るのか!? 刮目せよ!これが史上最強生物決定戦、準決勝(セミファイナル)と決勝(ファイナル)だ!!
範馬刃牙の元にキャプテン・ストライダムが訪れ、にわかには信じがたい衝撃の事実を告げる。はるか昔、地球上では恐竜が生物の王者として君臨していたジュラ紀の岩塩の層からティラノサウルスと共に人間が発掘され、最新の科学技術で再び活動を開始したという。
東京へと降り立つ太古の戦士、ピクル。地下闘技場の歴戦の戦士たちはピクルと戦ってみたいという衝動を抑えきれず、直接対面するべく行動を起こす。
かつて恐竜を捕食していたピクルは、現代の日本では食べたいものを見つけられずにいた。だが、ピクルとの戦いを熱望していた烈海王はこれを好機と見て、自らが餌になると申し出る。
中国4000年の武の歴史の権化である烈の攻撃を、まともに浴びたピクル。やがて壮絶な戦いは終わりを迎え、ピクルは突如として涙を流し始める。
新宿の繁華街で、ピクルは日本一の喧嘩(けんか)師と呼ばれる極道、花山薫と真っ向からぶつかり合う。花山の人間離れした力を体感したピクルは、現代にいるはずのない恐竜の力を思い起こす。
愚地克巳は確かな実力を持ちながらも、歴戦の猛者たちからは軽んじられてきた。だが、ついに克巳は類いまれなる才能を開花させ、自身の空手を爆発的に進化させてみせる。
ピクルは克巳を餌として認識し、ついに克巳に対して本気で牙をむく。次の瞬間、克巳はこの戦いのために習得した、進化した"マッハ突き"をピクルに全力でたたき込む!
観客席を埋め尽くした門下生たちが固唾をのんで見守るなか、克巳は大きな犠牲を払って音速の攻撃を繰り出し続けた。しかしそれでも決定打には至らず、ピクルは悠然と立ち上がる。
野生の強さを誇る太古の戦士、ピクルの前に現れたのは、最先端の薬物を摂取してまで身体能力を向上し続けてきた現代の闘士。ここに、最古と最新の戦いが幕を開ける!
誰もいない闘技場で、ただピクルと向き合う刃牙。ピクルと同じ空気を吸い、同じものを食べ、そして同じように過ごしながら、刃牙はきたるべき戦いの時を待ち続ける。
30メートルの高さから落下した刃牙はすさまじいダメージを負い、思うように体を動かせない。ピクルは、なおも戦おうとする刃牙の姿を不自然に思い混乱してしまう。
攻撃態勢を取った刃牙は一度に3種類もの恐竜を体現し、ピクルに強烈な一撃をお見舞いする。だがピクルは、誰にも真似できないような予想外の動きで反撃に転じる。
目の前にいる男がこれまでに戦ったいかなる強敵よりも強いと悟ったピクル。すると、ピクルの身体に驚くべき変化が現れ、その肉体は真の力を開放するべく最終形態へと変容する。
数々の強敵との死闘を経て成長した刃牙は、地上最強の生物と言われる父・範馬勇次郎との対決の時が熟しつつあった。そして、勇次郎と闘う前の適当なスパーリング相手として、まずはMr.アンチェインこ…
>>続きを読む©板垣恵介(秋田書店)/範馬刃牙製作委員会