葬送のフリーレンの瀬口航平のネタバレレビュー・内容・結末

すっごく良かった！空気感がすごく良い。

すべてが終わった後という、物語だったら最も盛り上がってドラマティックな瞬間を描かずに、その後の平和になった世界を描くという設定がとても良かった。現代を生きる人たちの人生の大半はそういう瞬間で溢れてるので、それらを中心に描いていたのがとても人生を感じたし、その中でどう生きていこうか、というのを考えさせられる話でもあった。また旅をしているというシチュエーションも人生味を与えてくれてるよね。。ロードムービーみたいな。
そしてそのドラマティックで冒険に満ち溢れた過去を追想しながらストーリーが進んでいく構成がまじエモい。
過去に囚われてるとかそういう執着のようなものではなく、あの過去と共に今を穏やかに、たくましく生きているという過去との付き合い方がすごく素敵だった。

この構成の中で、千年以上生きたエルフが主人公なのも良い。彼女にとっては、たった10年、そのたった10年が本当に尊くて美しくて心から楽しい瞬間だったんだということ。彼女の追想で思い浮かぶのは大体フランメとヒンメルたちとの旅の思い出。それは合計しても到底100年に満たないものだろう。でも何度も思い返すその瞬間の思い出が彼女の今を支えているんだな、と思わされる。
今、というのは、過去にあった瞬間の出来事で作り上げられてるものなのかもしれない。未来の自分を支えてあげられるような過去を積み上げていきたいな、と思った。

本当にずっと観ていたいなと思える作品だったから二期絶対やってくれ。やると思うけど。