瀬口航平

コードギアス 反逆のルルーシュR2の瀬口航平のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

神アニメ。凄まじいぐらいの神アニメ。王者、キング、これ以上ないぐらいの面白さと強いメッセージ性。高校時代からアニメ観てると、どうしても学生時代に観たアニメを歴代上位に挙げたくなる。でもこのアニメはそんな懐かしさとか郷愁とかふっとばすぐらいのクオリティです。
15年振りに今まで観たアニメランキングのトップに躍り出ました。。。おれはまだまだ何も知らないのだな。。。こんな名作あったなんて。。。

ほんと、どう終わるのこれ、、と思いながらずっと観てたけど、これ以上ない最高のラスト。。。
すごく現実ともリンクするんだよなこれ。
ヒトラーも世界征服を目指していて、それを実現しかけてた。そしてあれほどの巨悪だったからこそ、彼が死んでからの世界は、彼のような者を生まない、世界大戦なんて絶対にしてはいけないという強い強い教訓を生んだんだよな。
ルルーシュは実際に世界を統一した、恐怖政治で。でもそれは、最終的に自分を殺させて、そのことによって、恐怖ではない、もっとより良いやり方での世界の在り方を世界中の人々に求めさせるための作戦だった。ヒトラーはそんな思いなかったと思うけども結果そういう世界が生まれた。今でも戦争はあるけども、ヒトラーほどの巨悪がいなければもっとひどいことになってたかもしれないとすら思う。だからといってヒトラーは居てよかったなんて言えない。言えないけども、そういう大きな過ちを犯すことでしか大きな善はなし得ない人間の愚かな性をこの作品はすごくすごく描いてる。
そしてルルーシュのあの選択は、彼が元々超合理主義の人間だからこそ取れた選択肢であり、もっと言えば、そういう人間が世界のありとあらゆる強い喜びと悲しみ双方に晒されてきて、人間として愛と憎しみに溢れた豊かな感情を体験してきたからこそ、取った選択肢でもある。途中何度も挫けそうになり、でも奇跡的に立ち上がり続けたこそたどり着いた境地。こんな人間は歴史上でもそうそう生まれないし、ダークヒーローとしては至上のキャラクターだと思う。

なんだかんだ最終話の前まで泣くことはなかったんだけど、最終話、ナナリーがルルーシュの想いを知って、愛してます、というところで涙腺が決壊した、、これだけのことをしでかして、これだけの罪に塗れてきたけども、その根底にある想いを理解して、愛してくれるなんて何という愛なんだ、、、ルルーシュは最後少しだけ救われたのではないだろうか、、、
途中から、このアニメは死んではいけない人が死ぬアニメだと思って、ナナリー死ぬかもと思ってたけど、違ったわ、、最後の、死んではいけない人はルルーシュだった。。。彼は、この世界を誰よりも憂い、誰よりも大切に思って行動を取り続けた、決して死んではいけない人だった。。。けど、それでも死ぬ必要がある人だったという事実が辛いし、彼の本当の想いを世界のほとんどの人々には知らせてはいけないということも何というか辛いし切なすぎる。。。彼は世紀の悪人として歴史に名を残さないといけない。それが世界を平和へと推し進めるから。
瀬口航平

瀬口航平