Jun

ARIA The ANIMATIONのJunのレビュー・感想・評価

ARIA The ANIMATION(2005年製作のアニメ)
4.5
過去に原作である漫画を手にしたときはそれほど魅力的な内容には映らなかったが(現在は漫画も好ましく感じています)、さざなみのように広がる物語を色や動き、音楽が彩ったアニメーションは、観る者の心を動かす情動を確かに感じさせる。

主要キャラクターに纏わる描写と等しく、舞台となる水の惑星アクアの成り立ちや根ざした文化が作品内で大切に扱われているが、新しいものに触れる出会いや歓びは、異国を旅したときに呼び起こされるそれに近しいものを感じさせる。文字通り水先案内人となる主人公、水無灯里の飾らない視線を通して得る感動がただひたすらに心地良い。

個人的なシーズン1のハイライトは第11話「その オレンジの日々を…」。なんてことない日々の別れの挨拶を現在進行系でノスタルジックに(且つ作品の特色とも言えるトボケ具合も加味しつつ)演出したクライマックスは、放送当時も強く印象に残った。
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