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シーシュポス: The Mythのmendeのレビュー・感想・評価

シーシュポス: The Myth(2021年製作のドラマ)
3.3
JTBCの10周年記念ドラマだったらしく、チョ・スンウとパク・シネという豪華キャストでお金がしっかりかかったSF作品。こうやって投資してもちゃんと回収できそうなのが韓国ドラマの勢いを感じる。

何でも先回りする取締局が、主人公たちを追いかけて来たり、来なかったりなんともゆるい。主人公たちに都合のいいボンクラ組織だなと思っていたら「あえて」そうしていたのだった。なるほどね。
最後の主人公の選択もそうきたかと思わせられた。でも、シーシュポスって意味のない刑罰を繰り返す、つまりは徒労ということで。また最初から同じようなことを繰り返す可能性はありそうだ。

ただし、主人公二人も含めて、登場人物の行動の動機がほとんど「家族or恋人のため」。敵ボスが「韓国人は国が滅ぶというのに、家族のことを優先する」と言っていたが、ほんとそうだよ。だいたいの韓国ドラマは血縁最優先主義で、ちょっとうんざりしている。何でもかんでも「家族のため」にしておけば視聴者が納得すると思っているなら製作者の怠慢だ。量子物理学とかタイムマシーンとか新しげな設定にしても、19世紀的な人情話になっていて話の根幹がめっちゃ古い。しかし、そういう古いところが受けているのかもしれないが。
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