む

シー・ハルク:ザ・アトーニーのむのレビュー・感想・評価

3.9
これまでのMCU同様に色んな社会問題が扱われているが、今作は男尊女卑や、ヒーローと社会のリアルな関係が深掘りされていた。

丁度観終わった日が国際女性デーで、こういう言葉が必要な社会は、まだまだなんだろうなとドラマを観て改めて思わされる。


ドラマの雰囲気としては、コメディ寄りで世界観も一般社会中心なので、普通のアメリカドラマを観ているような感じがしてくる。他のドラマ作品みたいに、ジトジトしていたり暗い雰囲気は全くなくて、良い具合に力が抜けていた。

今までのドラマ作品を飽きずに観ていた人からすると、物足りなさもあったと思うけど、シリーズ疲れを緩和してくれる良い箸休め的ポジションになってくれていたと思う。


そんな中でも一番ワクワクしたのは、デアデビルの登場。ヘルメットがチラ見えした第5話のドキッとサプライズは良かった。
デアデビル単体作品も予定されているみたいだが、今のところ割とポップな登場で、血生臭いイメージは無い。MCUのデアデビルはこういう感じでも僕は好きです。はい。

武力行使ではなくて法廷で決着をつけたりと、あくまで社会に属した一般人であることに拘るジェニファー。ヒーローと一般人の価値観や気持ちの溝を埋めてくれる、ニューヒーローになってくれそうで楽しみだ。
最終話に関しては賛否両論あるだろうけど、MCUのサプライズ耐性が出来てしまっている視聴者達にとっては、逆に気楽で良かったとも言える。

今後も生きづらい世の中に対して、第4の壁を越えながら僕らにガシガシ文句を言ってくれるシーハルクを観るのが楽しみだ。
む