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D.P. -脱走兵追跡官-のmendeのレビュー・感想・評価

D.P. -脱走兵追跡官-(2021年製作のドラマ)
4.0
軍隊のいじめ描写がひどくていったん見るのをやめていたが、2話目以降は主人公チョン・ヘインと先輩ク・ギョンファンが脱走兵追跡官(D.P.)としてのバディものになってぐっと見やすくなった。

タブーとされるテーマに切り込み、しかもしっかりエンタメ作として面白く作っている。韓国ドラマにはややアレルギーがある自分でも、最後までしっかり見られた。

実際どのくらいいじめがあるのか他国人には想像もできないが、もともと上下関係が厳しい国だけに、絶対服従の閉鎖空間ではそういうことが発生しやすい条件がそろっているのかもしれない。
社会問題をエンタメに取り入れてきた韓国映画やドラマだが、軍隊のいじめをテーマにしたものは初めて見る。いじめをする者だけでなく、見て見ぬふりをする者も問題なのだと実感させられる。

D.P.は髪も短く刈らなくていいし、軍服も着なくていい、軍隊の外に出られるからいじめからも訓練からも解放される。軍人とはいえ、特殊な存在だ。
いろんな脱走兵を追うが、それぞれに事情があり、問題があり、エンタメとしてきっちり見せている。

このドラマに取り上げられたいじめによる事件は実際に起こった事件をもとにしているらしく、たぶん韓国の軍隊には問題があるのだろう。ただ、いじめはどこの国にもある。自分も傍観者にならないように気をつけないと。
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