私は私で生きていくから、と啖呵を切ったシーズン1のラストに、観てるすべての人がもっともっとと渇望感を覚えてしまったのか、〈完結篇〉と銘打ったシーズン2が制作されちゃった。
私はシーズン1を割と高く評価してたんだが、シーズン2制作を知ってすごく懐疑的になった。
私は私で生きていくっつってんだからさ、放っといてやれよ。
せっかく迷いを吹っ切らせるストーリーを制作側が提示してるのに、わざわざまた主人公を（それはつまり観ているこちらをって意味でもあるんだけど）惑わせなくてもいいんじゃないのって思ったよね。
でも、まあそういうスッタモンダがみんな好きなんだよね? まあ、私もキライではない(笑)
当然最後までキッチリ観た。
いやぁ、制作の上の方の人、ナイス判断。
はっきりと言いましょう。
このシーズン2で重要なのは、ストーリー展開でも新キャラクターでもない。
タイトルに〈完結篇〉とうたっているところ。そして、4話でサッと幕を引いたところ。
制作側に誰かズルズルと引っぱっちゃダメだと危機感を持ってた人がいたのか、それともない袖が振れなかっただけなのか。
どっちにしても、元カレふたりはサラッと触れるだけだし、新しい出会いもそんなにエモエモな展開にすることなく、成就しちゃったりして。
私、なんでこのドラマが好きなのか、なんとなく考えながら観てたんだけど、ひとつ言えるのは理性的っつーか遠慮がちなの。
それは翻って言うと、相手の立場を慮って恋愛してるの。
それがすごくいい。
シーズン1のラストも今回のストーリーも物足りなかった?
私はこれ、すごくうまく落としどころを作ったドラマだと思うなぁ。
マンガ原作に、ここまでのストーリーがあらかじめあったのか、ドラマに際して新たに描いたのか、そもそも原作にこのストーリーはないのか、正直この原作にそこまで興味を持てないので知る由もないが、とにかく関わった原作者／シナリオライターなど作家陣のスマートな知性がとても好き。
まあ蛇足っちゃ蛇足だけどさ、微笑ましいかな。
