KH

舞妓さんちのまかないさんのKHのネタバレレビュー・内容・結末

舞妓さんちのまかないさん(2022年製作のドラマ)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

傑作。


題材に対してあまり良い印象を持っていなかったので観るのを躊躇していたけれど、是枝監督の文章(http://www.kore-eda.com/message/20230124.html)を読んで観てみる気になった。
この文章でも挙げられている溝口健二の『祇園囃子』を偶然にも年初に開催していた大映4K映画祭の関連企画「Road to the Masterpieces」で観ていたのも背中を押してくれた。

----

つる駒ちゃん(演: 福地桃子)推しだったのに最終話で辞めてしまってショック。シーズン2で出戻りしないかな……。

原作未読なのだが、涼子(演: 蒔田彩珠)がドラマ版オリジナルのキャラクターと後で知って驚き。彼女の挿話のおかげで作品全体が締まっているというかある種のバランスが取れている。千代さんや吉乃もオリキャラらしく、良い翻案。

----

些細な小ネタ:

ドラマ化の企画を持ち込んだ川村元気、彼の小説で初監督作品『百花』がすみれの芸名「百はな」を連想させる。

橋本愛が演じる百子がゾンビ映画好きなのは『桐島、部活やめるってよ』オマージュか。

----

好きな場面はたくさんあるけど、特に第4話「願い」序盤での梓さんお母さんと田辺さんの鴨川沿いでの会話が刺さった。

梓「お札やお守りも屋形中に貼ってます。なんか守ってもらってるような気がします。なんていうんでしょうね。こう、ご先祖さまともちょっと違う。」

田辺「歴史かな? 京都の……。時間かも。」

梓「縦だけやのうて、横も……? 斜めにも広がってる……こう! なんでしょうかね、これ。」
KH

KH