ねまる

星新一の不思議な不思議な短編ドラマのねまるのレビュー・感想・評価

3.9
ボッコちゃん
どんなに大きな感情もロボットには届かない。それが、感情のないロボットを作った人間の失敗だったのかもしれない。

生活維持省
映像・キャスティングのレベルの高いお気に入り。
誰かの犠牲の上になる"平和"を、私たちは受け取れるだろうか。

不眠症
24時間眠らずに済んだら幸せかという問いについて、私は起きてる時間が短くとも、その分で24時間分楽しみたいと思う。

地球からきた男
ある場所が、ある場所と似ているようでどこか違うと感じるのは、自分が変わってしまったからではないだろうか。

善良な市民同盟
本当に善人であれば、自分だけ助かろうなんて選択は出来ない。つまり、善良な市民同盟など存在しないのである。

逃走の道
どこへ向かっているんですか!一度乗り出した人生という列車は止まらない。もっと上の誰かに操られているようだ。

見失った表情
これ以上無い石橋静河にピッタリな役。表情よりも時に動きは雄弁に語る。

薄暗い星で
それでも私たちは、その場所へ、思い出へ、そして生へ手を伸ばし続ける。伸ばした手が落ちる、その時まで。

白い服の男
戦争が文字から消えたら、争いはなくなるんだろうか?文字が記録を、人々からの記憶を書き直したところで、それは消してなくならないのだ。


人々から注目を浴びたいという欲求は、SNSがなかった頃から変わらないのかも。明かりが眩しい場所ほど、影がある。

凍った時間
誰からも必要とされていないと感じるアンドロイドであっても誰にも知られなくても英雄となる瞬間がある。そう、誰にだって。

夜と酒と
理想を通り過ぎた妄想が、理想を失くしてしまうかもしれない。目に見えているものは本物だろうか、今目の前にある幸せは幻を当てはめていないだろうか。

ずれ
たったひとつの「ずれ」で、真っ暗だと思っていた人生が輝きだす。そんな風なほんの少しなんだよ。

もてなし
与えられることを当たり前だと思ってはいけないこと。与えられる幸福には、ありがとうと笑顔で応えること。


鍵に合う鍵穴を見つけること、どうしても解き明かしたい。そんな好奇心は夢になる。夢は叶うことが目標だが、叶えるための全てが夢のようでもある。

処刑
何を持ってドラマと映画を分けるのか分からなくなった。柿本ケンサク監督撮影の映像に、主演窪塚洋介のこの回は短編映画を観ているようだった。
圧倒的などこまでも広がる大地、命の危険の代償として得られる水。
ねまる

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