夜にも連続テレビ小説枠をつくるぞ!!的な意気込みで、若年層のドラマ視聴者を開拓しようとしたらしき〈よるドラ〉枠も、第1作がスッカスカなゲーム的ラノベの実写化でズッコケ、2作目はご都合主義全開なヒューマン超能力ドラマで目眩までしたが、やっとです。
ちょいとターゲットを広めに取り、現実に根ざしたコロナ禍のシングルマザーお仕事ドラマ。
NHK大阪の仕切りで、上方朝ドラのテイスト全開。
ただ、リアリティのしっかりあるストーリーなだけに共感性も高く、すぐにイッキ見再放送が決まるほどの好調っぷり。
実際とても楽しめるポジティヴな作品で、私は〈朝ドラ〉とこの〈よるドラ〉を録画しておいて、翌日つづけて観ているんだが、この時期は完全に〈よるドラ〉ファーストの扱いだった。
エピソードのひとつひとつに驚くようなものは特になく、ごくごく普通。
ただ、だからつまらないということはなく、ていねいにしっかり納得させるだけの説得力を持って語られていて、観おわってモヤモヤすることは一切ない。
そこがすごくNHK大阪っぽい。
今の関西の方々は曖昧をイヤがる気質みたい、知らんけど。
仁村紗和って、ふと眉の割と陰性な俳優でダルとかアンニュイってイメージだったんだけど、実は上方のヤンキー気質がこんなに似合うとは、意外を通り過ぎて唖然。
そんなんだったら、眉は細くしといてよ。
こりゃNHK大阪の中継ぎエースになりそう。
とりあえず笠置シズ子の朝ドラ、大塚愛の主題歌とともに強力プッシュ。
似合いすぎる。
他のキャストも岡部たかし、津田健次郎、キムラ緑子、毎田暖乃と素晴らしい。
朝ドラと違ってロケも多く、画に抜け感があってとっても気持ちいい。
本編は実質6時間。イッキ見をおすすめします。
