色々と不思議なドラマだった。
まず主題歌が毎話変わるという斬新な試み。しかもライブパフォーマンス付き。三浦透子って歌も上手いんですね。
そしてCharaさんがナレーション担当なのだけど、それがまたチグハグなんだよね。
明らかに阿部寛のモノローグなのに、Charaさんの声で再生されるの。「僕(阿部寛)は〜と思った」みたいなセリフをCharaさんが読んでて、CharaさんはCharaさんで別の役としてドラマに出演してる。
最初全く理解出来なくて、「もしかして阿部寛は死んでいて、生きてた時の回想をしてる設定のドラマなのかな?」とか、「何かSF的な展開が待ってるのかな?」とか考えながら見てたんだけど、途中からは何の疑問も抱かずに、なんなら心地よく聞いていた自分がいる不思議。
第7話の、幼い自分達を見捨てた祖母を憎む姉と受け入れる妹の対比、そして『美女と野獣』のような教訓を含んだ遺産相続のストーリーは、上質なイソップ物語のようで面白かったです。
一番響いたのは9話かな。
尾野真千子と一緒に旅行に来た阿部寛が
『旅行だってさ、このぐらいが一番良いんだよ。楽しすぎないって言うかさ、鮮烈でもなくて、程よく退屈なくらいが結局性に合ってるんだよ。』って言った時は「うわコイツ…笑」と思ったけど、
帰って来てからの尾野真千子のアンサー
『もうここで別れよう。旅行行けて良かった。楽し過ぎなくてなんかちょうど良いから、ずっと続けられそうな気もしたけど。消えるんじゃないよ?違う所で普通に生きてるから。』
が、なぜかスゴく心に響きました。