“これで俺は生きて帰るわけにはいかなくなった”
あの日あの場所で起きた事を、知るためのドラマ。あの記憶を風化させないために、この時期は3.11関連の作品に手が伸びてしまう。
現場の皆さんが命がけで日本を守ろうと奮闘してくださったことを、後世に語り継ぐ記録映像としてこれ以上の出来のものを作るのは難しいのではと思ってしまったほど素晴らしい作品だった。全８話があっという間。
全体的にエンタメ色が薄く、ドキュメンタリー調な作りなのも非常に良かった。本作は多少の脚色はあるだろうが事実を忠実に再現していることもあって、感想を言葉にするのも難しいのだが、とにかく１人でも多くの方に観ていただきたい作品であることは間違いないと思う。
目に見えない放射能の恐怖。線量計の警告音が鳴り響く恐ろしさ。原子炉建屋に潜入するシーンは、臨場感と緊迫感が凄まじくて、観ているこちらまで息をのむ場面で手汗がすごかった。津波のシーンはド迫力の濁流が観ていて辛い方もいると思うので、トラウマになっている方は無理に観ようとせず、自分の心を優先していただきたい。
