いの

コペンハーゲン・カウボーイのいののレビュー・感想・評価

コペンハーゲン・カウボーイ(2023年製作のドラマ)
4.2
2周した。
1周したときは4.5。2周目で少し落ち着きました。3周目でどう感じるのかは、今後のお楽しみ 


どうでもよいことばかりつらつらと書きたいので申し訳ございません。ヒトにお薦めするかと問われたら、「全くお薦めできません」と返答してしまうと思う。でも、ヒトには全然お薦めできない映画(やドラマ)だけど、自分は好きという映画(やドラマ)を、心の中にいくつか持っていられるのって幸せなことですよね。そういうのが心をあたためてくれることってあると思う。私はこの作品を劣悪な環境の中で虐げられていると感じている少女に観てほしいと思う(意味わからんくても、そのうちのごくごく少数の子にとってはめちゃくちゃ励まされる作品になると思う。いや、そう思いたいだけかも)。「16+」となっているので、ヴァイオレンスも性的暴行も酷い描写も醜い描写も大丈夫だったら、そして「お薦めできない」と言われてもそれでも観るというのだったら、少女よ、わたしはとめませんっ。ホントは隣で一緒に観られたらいいんだけどね。お揃いで青のジャージ(トラックスーツ)着て。


エピソード・ライターは3名の女性。関連ドキュメンタリーのなかで「この作品は闇社会に於けるお伽噺でもある」と言っていたけど、たしかにそういった側面があると思う。わたしは前作「トゥー・オールド・トゥー・ダイ・ヤング」も好きだけど、今作の方がわかりやすいし、苦しんでいる女性に届けたいといった願いが込めているようにも感じる。レフンはこれだけの暴力的な描写を入れながらも、女性讃歌を歌っている。いま貴女がミユに救われたとするならば、次は貴女がミユになったらいい。


「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ」と言った(書いた)のは藤原新也だったかな。その言葉を思い出す。今作では「ニンゲンは豚に食われるほど自由だ」となるのかな?(そう書いてみたいだけ) それよりもやっぱり「畜群」なのでしょう。かっちょいい映像が続くと、忘れるなといわんばかりに登場するのだ。ヒトのうめき声が豚の場合も。


全6話。青紫と赤紫の世界。前半はぎこちなかったりした部分もあったけど、 後半一気に加速する。ミユをはじめとしてキャラは皆魅力的。ヘンテコで可笑しな画をぶっ込んでくるのも勿論好み。「オンリー・ゴッド」も「1Q84」(青豆が教祖の頭痛を治癒、針の使用)も「プッシャー3」も入ってるから、アヘアヘしちゃう。新旧ブレランの劇判も想起する。ep.4ではレフン自身も出演。赤ジャージーはレフンの娘ちゃん。レフンの妻も、もうひとりの娘ちゃんも出てきて、一家総出でこの作品を支えてる


でもあの最後はいったいなんなんですかっ?(脱力)うわー、半端なところで放置されてしまった。これはシーズン2があるってことでいいんですよね? 



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前作ドラマほどキャメラは超絶slowではない。左から右、右から左。に加えて、今回は中心から外側に向けて、カメラが360度どころか1080度?回転するw
いの

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