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虎に翼のkojikojiのレビュー・感想・評価

虎に翼(2024年製作のドラマ)
4.2
(第1週目を終えて)2024.04.07

観終わってから書くつもりのレビューでしたが、書かずにおれなくなってしまって、第1週目から第1回目のレビューを書かせていただきます。
また、何回か書き直したいと思っておりますので、良かったら読むだけにして下さい。

近年ドラマの中では間違いなく「頭抜けた作品」だと思います。

寅子(ともこと呼びます。)が明律大学女子部受験出願の最大の難関は、母はる(石田ゆり子)の説得でした。しかし、自分の娘が明律大学で教鞭をとる桂場(松山ケンイチ)に反対されるところに居合わせたはるが、啖呵を切って女子部入学を後押しすることになります。この啖呵のシーンが第1週の最大の見せ場でしょう。それはそれは、石田ゆり子の演技に驚きますし、いつのまにこんな女優になったのか、泣きましたよ、素晴らしくて。「あの若造が!」これが彼女のセリフです。これがたまりません。
母も実は負けず嫌いの頭の良い人だったんですねー。

これから半年、この寅子の人生に付き合っていくことが楽しみでなりません。

私は実は朝ドラは必ずといっていいほど、これまで最初1~2週目は観てきたのですが、この何年は1か月続いたことがありません。あきっぽいことはないんですよ。毎日15分ずつ観る楽しさも充分理解してますから。

何が嫌いといって、子供の頃のエピソードから始まるあの固定観念と子役のませくれた演技。これに常に失望しつづけ、更にどんなに素敵な女優も朝ドラに対する異常な意気込みで魅力を帳消している、こちらが恥ずかしくなるような演技と演出。これがこの何年、朝ドラ完走が出来なかった最大の理由でした。

ところがこの作品、第1週目から伊藤沙莉さんが全て洗い流してくれました。第1週目から完全没入です。それに、書き忘れましたが、この作品のキャスティングの妙。
先に書いた母親はる役の石田ゆり子、明律大学教授の小林薫、松山ケンイチ、同居人仲野太賀、お父さん役の岡部たかし(この人、知らなかったんですが、この人が素晴らしい)それに親友役の森田望智、義理の姉になります。
どの方も素晴らしいのです。

コメントに「朝ドラ史上最高傑作の予感」と書きましたが、これは来週必ず「確信」になると信じてます。

これは観ても損はしない作品です。きっと。
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