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コール・ザ・ミッドワイフ ~ロンドン助産婦物語 シーズン2のtaruponのレビュー・感想・評価

4.3
SE1よりも、不条理で、苦しさを感じるテーマを、あまい夢ではなく現実を追いながらも希望を感じさせるように描かれていて、パワーアップしていて面白かった。

舞台は1950年代のイギリスの下町ではあるけれど、そこで描かれるエピソードは、現代にも形は変えつつも共通するテーマが多い(60年以上たって、こんなに環境は変わっていても、人の抱える問題の本質は変わらないものなのか)
貧窮院で子どもを奪われて人間としての尊厳を奪われ生きてきた挙句路上生活者となっていた老女、未婚の母で一人で出産し子を置き去りにした10代の少女、DV夫に依存することで生きる妻、子だくさんすぎて中絶したいのにできない夫婦等等・・・こうした人達に寄り添い、ある時は叱咤しながら、よりよい状況になるために模索するジェニー達ナースやシスター。
死や苦しみは尽きないけれど、基本出産を肯定的にとらえる母、そしてとりまく家族達がいて、よくもこんなに集めてきたと思うほどの新生児たちを見せてくれる出産シーンがあって(可愛くって癒される)、苦難を受け止めつつも希望が感じられるのは、見ていて救われる。
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