Femind

よくおごってくれる綺麗なお姉さんのFemindのレビュー・感想・評価

4.0
ソン・イェジンの演技力の高さは、いかなる立場の女性をもリアルに表現していて韓国は制作も巧みな上に良い俳優がいて、基盤の強さを確信した作品。

韓国の世相?を反映しているのか、母親が娘の付き合う相手の学歴や家柄を日本以上に心配する様は哀れに見えた。
また、男性優位の社会でセクハラやパワハラに耐えながらも必死に生きる等身大の女性たちの姿は、日本でも多くの女性が生活の中の重荷として共感できる描かれ方になっていたと思う。

ある程度年齢の高い女性が見ると、年下の柔軟で自由な好青年と恋愛に落ちる流れは心地よいと思う。しかし、それ以上にこの作品は親子の愛情や、同期愛、親友との愛情など様々な愛が描かれていて、主人公に自分を投影してプリンセス気分を味わうような心地よいだけの作品ではない。

個人的に10話のジナの父親が泥酔するまでの下りは、良い父親だなとホロリとさせられた。

全体的に淡々と進んで行き、途中テンポがやや悪く感じたが時間に余裕がある中でじっくり楽しむにはもってこいの作品。
また、その淡々とした生活を描く中で流れるBGMがゆったりとした気分にさせられるものが多く素敵だった。

傘の色で、お互いを激しく思い合う恋情を表す赤、落ち着いて愛情を育む緑、君に決めた!の黄色だったり、小物や着ている服の色で移りゆく感情を見せているような、映像の色味も美しかった。

ただ一つ、ジナが一人で引っ越しするあたりの心情は、相手の立場を考えたらその決断はないだろう…と引いた。
全体的にじんわり愛情を感じられるドラマだった。
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