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王の顔のkazataのレビュー・感想・評価

王の顔(2014年製作のドラマ)
3.5
ここ最近のソ・イングク繋がりの中で並行ウォッチしていたけど、設定が胸熱感動ドラマ『Doom at Your Service』を見終えた余韻で残りを一気見。
とりあえず韓国の十八番な宮廷陰謀ドロ沼劇として最後まで面白かったです!

昔から"光海君大好き人間"な上に「光海君と言えばヨ・ジング君一択!」なので、なるほど本作は"ヨ・ジング史観"に照らし合わせて見ると、映画『代立軍』前後〜ドラマ『王になった男』の冒頭までの物語。
(まぁ本作はジング光海君の誕生以前の制作だけども…)
(豊臣秀吉の朝鮮出兵が終わる辺りまではジング光海君、王に即位するまでの数年間はイングク光海君が年齢的にはマッチしているのかな…)
(髭を生やしたイングクがずっと萩原聖人に見えて仕方なかったという…笑)
(イングク光海君の幼少期パートがep6だけ『君を憶えてる』と同じ子役というサプライズ!!笑)

どうしても『王になった男』での冷酷&マッドネスなジング光海君イメージが最高だと思っているんで、熱い志を持つ優しいイングク光海君の成長ドラマ(それはそれで感動的なんだけども…)に違和感が生じると言うか、、、どうせなら(王宮内の血みどろ派閥争いや謀略劇に)絶望してどんどん冷徹人間になっていく様を見たかったかな。
(現状だと、人間的に成長してきたはずなのに、ラストにかけて突然バカ世子に戻ってしまっているように見えちゃうから…)

個人的にソ・イングクは沈着冷静キャラの方がお似合いだと思うし。
(熱血キャラを演じるイングクは一本調子なところがあるから……無感情&無口な方がプラスな気がする)
(合戦中のまさかの"キャプテン・アメリカ"は最高でした!笑)


(歴史モノでネタバレ問題が発生するのか微妙だけど……以下、ラブロマンス部分やドラマの結末について触れます↓)


そもそも「光海君が王に即位するまでの話」って時点で本作の評価が難しい…と言うか感想が低評価になりがちなのは、「いやいや王になった後も超過酷で悲惨で大変なんだから、ここで終わってめでたしめでたし言われてもね…」ってスッキリできないせい。しかも、ヒロインとの恋愛も始めから不成就なのを知った上で見なきゃならずだし……
でもね、その辺のカタルシス皆無なドラマ展開だったからこそ逆に新鮮で良き!とも言えるわけで。

最初っからヒロインがいろんな意味で魅力ナッシングだから、どう考えても光海君は聡明で良い子な世子嬪(=『月が浮かぶ川』のキム・ヒジョンちゃん)と結ばれて然るべきって納得。
(ヒロインに対して「地の果てまで追いかけるから逃げるな…」的なヤバ過ぎるストーカー宣言は最高だったけど!笑)

そもそも幸せな結末なんて無理なんだから、なんとか頑張っていい話風に終わらせようとせずに、開き直ってもっと悲惨なオチで良かったのにな……

(光海君の出自と言うか血筋問題が一切スルーされているのもなんだかね…)
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