【 クアトロ主演といわれるドラマ 】
＊フジテレビ 22時の木曜劇場
＊2023年10月クール 全11話
多部未華子(33歳)
松下洸平(36歳)
今田美桜(26歳)
神尾楓珠(24歳)
の、若手俳優4人を皆主役扱いにした事をクアトロ主演と言うらしい。マーケティングに利用した言い回しだと思うけど、つまりは群像劇。
群像ドラマの傑作「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(2016)の坂本裕二脚本の名作や、伝説的な会話劇の「カルテット」(2017)の域には達していないけど、今回のドラマは生きづらそうには見えない人たちが実は生きづいんだよ〜という世界を描いたところは興味深い。ドラマのなかで、どこか迷惑だったり、非常識というか不思議な行動をしたりする主人公たち。アダルトチルドレンというのか、インクルージョンというのか、そんな繊細というか難しい部分をドラマは見せてる気がした。
そして主役4人を引き立てる脇には臼田あさ美、仲野太賀、田中麗奈、あと齋藤飛鳥に斉藤由貴。それぞれにドラマに深く関わらせて、まさに群像劇の奥行きが出てた。
しかしドラマ「最愛」でブレイクしてからの松下洸平はキャラが確立されてきてる。どこか穏やか、そしてナチュラルな、という事で2023年は「合理的にあり得ない」「最高の教師 」そして本作とまんま同じキャラ。このドラマは良くも悪くも、その松下洸平のキャラによって全体の雰囲気が作られた感じ。
主題歌は藤井風"花"
劇伴は「Silent」の得田真裕
