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ウルトラマンアークのkirioのレビュー・感想・評価

ウルトラマンアーク(2024年製作のドラマ)
5.0
意欲作「ブレイザー」に続く名作
思い出と街が人とウルトラマンを繋げる
「昭和」と「令和」の飾らないよさが融合した暖かいドラマに感謝しかない!


STORY
星元市では、16年前に落ちた隕石と共に怪獣の出現が日常化していた。怪獣災害で両親を失った飛世ユウマは、科学調査所「SKIP」の調査員として星元市に配属される。
やがて、ユウマは16年前に出会った光の巨人ルティオンの力を借りて、子供の頃に思い描いたヒーロー・ウルトラマンアークへと変身する。アークは、ユウマが「想像力を解き放つ」ことによって新たな能力を解放していく。


変革を狙った前作「ブレイザー」に対して、アットホームで親しみやすい空気感の「アーク」。
それ以前の「トリガー」「デッカー」のようなリメイク・王道の成長ドラマとも少し異なり、より等身大の関係性に焦点を当てた印象。ドラマは基本的にお仕事ものの延長線上で、チームの一体感は残しつつ、近すぎず遠すぎない今っぽい距離が良かった。それはウルトラマンと人間の関係にも言える。そのあたり、ラストの展開も含めて「シンウルトラマン」を意識してるのかなとも思ったり。というより、むしろその背景にある昭和シリーズの良さを思わせるところもあった。隊員の関係性や主人公の葛藤みたいな内面のドラマに寄せた部分は、辻本監督の目指す「帰ってきたウルトラマン」に近いのかもしれない。


放送を1話ずつ見進めるごとに丁寧なストーリー、SKIPメンバーの暖かい空気感に惹かれていった。「カネゴン」や「キングブモンス」のようなオムニバス要素もありつつ、「ギヴァース」や「サディーメ」強敵のエピソード、ユウマやシュウさんとの友情がしっかり用意されているのにも惹かれた。


「全て100点満点!」と言いたい訳ではないけど、心に深く届く暖かいシリーズだったことは間違いない。また次の「ウルトラマン」を応援してみたくなる一本だった
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