このレビューはネタバレを含みます
[ トリハダ ]系列のオムニバス。
集合住宅ならではの隣人や騒音トラブルなんかのホラーかなぁ。
と思って観たのだけれど、半分近く集合住宅関係なくてちょっと笑った。
時系列の前後や、他の話の人が出てきて薄く前後や語られない関係が描かれてるのもいつも通り。
3話はもう幽霊では…？出ない縛りはこれにはないとは言え…あと普通にタクシーの話だし…。
2話と連動した幕間エピローグは良かった。最後以外は。
ずっと誰かがわたしの部屋を見ている…？ストリートビューにも部屋を眺める様子が映っている処は怖かった。結局ストーカーだったんだけど、珍しく襲われてキャーで終わりじゃなく大家の爺さんの まぁ、彼氏かの呟きで終わるのもこの系列ではむしろ珍しい方な気がする。
エピローグではやっぱり気になった大家の爺さんが家に見に来ると、逆にストーカーを殺してしまった女性がどうしよう、どうしたら良いと思う？と狼狽えながら尋ねる処も良かったのに、答えられない爺さんに だったら死ね！と豹変しちゃう辺りは、いつもの過ぎて安心するレベル。そうしちゃうと怖くないんだよなあほんと。なんでいつもやり過ぎちゃうのかなあ。
"だったら"ってなんだよ。せっかくだから、とでも言いたいのか。
あとは一見普通の女がM男を犬として飼ってたり、謎のスワッピング不倫があったり、間違えて殺されそうになった女の隣の部屋の人妻が殺されるんだけど、別の話ではその妻に夫が毎晩アイスピックで寸止めされてたり。
お婆さんはヒートショックで後味悪いし、トリハダでも2回あった拾ったメモクエスト(集合住宅は…？)もある。
良かったのは後半の2話かな。隣同士の家で、お互いが誰か監禁してるんじゃないか…？って探り合う話。オチはメモクエストで拉致された女が家の間に挟まってるんだけど(なんで？)雰囲気が良かった。
最後の11話目は、周辺に比べてやけに安い物件の内見に来た男二人組が不動産屋を問い詰めて、ここで何があったのか、何処で死んでいたのかを聞き出して結局入居するんだけど、聞き出した前入居者が殺された同じ場所で運んできた死体の解体を始めるやつ。良いじゃない！なんでこのクオリティが他でも出せなかったのかしら。あとこの死体誰だったんだろ…。
一番最後は、10話目で挟まってたメモクエストの女と助けに行って死んだと思った男が生きていて、女が見付かった家と家の間に監禁犯がそっと捨てられている処で終わり。
せっかく集合住宅と言う他人同士がひしめいて居る大きな箱があるのだから全部その中で起きて欲しかったし、[ ドクロゲキ ]みたいな後味の悪いサスペンスで作った方が良かったんじゃないのかなあ。
