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バビロン・ベルリン シーズン1のmiumiuのレビュー・感想・評価

4.2
アマプラやU-NEXTで、シーズン2までの配信がまもなく一旦終わるらしいので駆け込みで視聴。
第一次世界大戦後、ワイマール共和国時代のドイツ、ベルリンを舞台にしたサスペンススリラー。
 
ドラマのメインストーリーは、ケルンからやって来て風紀課で働くPTSD持ちのゲレオン・ラート警部が、自身の密命を追う中で、ベルリンで進行する陰謀に巻き込まれていく物語。
原作小説もゲレオン・ラート警部が主人公の推理小説、警察小説らしいけれど(未読)、ドラマだと当時のベルリンの風俗や人々に焦点を当てて描いているように感じた。
ゲレオンと並ぶもう1人の主人公、警察の資料整理の臨時職と娼婦を掛け持ちして家族の生活を支えつつ、刑事助手に憧れるシャルロッテも好きなキャラクター。

近現代史のドイツ=どうしてもナチスのイメージが強いので、ナチス台頭より少し前のこの時代を再現した映像がとても新鮮だった。共産主義はじめ様々な思想のぶつかり合いや規制、アンダーグラウンドで享楽的な世界など。
一方で、貧富の差の拡大や労働者階級の女性の働きにくさ・生きにくさなどが描かれて、この後極端な政治思想に流れていくのも何だか分かる気がする…
(この時代の歴史背景、だいぶ忘れていたのもあって、ドイツやソ連についてちょこちょこ復習しながら観た。)

シーズン1は、ゲレオンが抱えている密命は終わらせつつ、キャラクターと設定が出揃った壮大なイントロダクションという感じ。
美術や音楽も良くて、もっと話題になっても良いのに! と思えるドラマだった。
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