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僕らは奇跡でできているのplantseedsのレビュー・感想・評価

僕らは奇跡でできている(2018年製作のドラマ)
4.3
個人的には、昨年鑑賞した「凪のお暇」以来、印象的なドラマでした。

『ウサギとカメ』の童話をモチーフに、ウサギ的生き方と、カメ的生き方。
その二つが対比で描かれていたのが印象的だった。

個人的には、発達障害を抱え周囲の環境と折り合いをつけるのが難しい、主人公一輝の悩み、苦しみに感情を移入を非常にしてしまった。

別に自分は、発達障害ではないが、多かれ少なかれ人と違うことが子供の頃から多々あり、作中一輝が感じてきたことに似た経験をしてきたので、思うところが多くありました。


あまりにも、人と同じことができない一輝は、幼少期から周囲の人間からは疎まれ、理解されず苦しむ。
一般的な目線で考えれば、「人と同じことができない一輝」が悪くとらえられがちですが、本当は違うと思います。
それを、理解できない、理解する力のない大人たちにも問題があると思いました。

そんな一輝が、彼の才能を存分に発揮でききるようになれたのは、数少なくとも、彼のことを信じ、疑うことなく、彼の世界観を認めてくれる大人の存在があったこと。

大きくは、おじいちゃんや鮫島教授の存在でしょう。
特におじいさん。早くから親を亡くした一輝にとって、彼の全てを肯定してくれるおじいさんの存在は、何よりも大切な存在であったに違いない。
田中泯さん。これもまたハマり役でした。素晴らしい。

一見非常識で、普通ができない。そんな人は、普通は除け者にされてしまう。
でも、一輝のように、特別な才能を持っている場合もある。


「カメ的な生き方」
今に集中し、目の前のことに夢中になる。

「ウサギ的な生き方」
自分はすごいと証明したい。

そんな解釈が、語られていました。
そんな、「カメ的な生き方」をしていると思っていた一輝。
そんな彼も、実は「ウサギ的生き方」を過去に経験して苦しんでいた。

自分の価値を証明するために、自分を馬鹿にした人たちを見返すために、自分の好きなことをやっていくうちに、それ自体楽しいものではなくなる。

自分が音楽を過去にやって感じたこととがそのまま語られていて、非常にシンパシーを感じました。

長ったらしく書きすぎましたが、
それくらいに感じることが多い作品でした。
読んでいただいた方、ありがとうございます。
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