kazマックスグローバーレッド

ヤヌスの鏡のkazマックスグローバーレッドのレビュー・感想・評価

ヤヌスの鏡(1985年製作のドラマ)
4.5
主題歌「今夜はANGEL」は、あの ロックンロールの寓話 『ストリートオブファイヤー』でエレンエイムが歌う「Tonight Is What It Means To Be Young」。この時代でも色褪せない名曲で未だに聴いてます。


ドラマの内容は、お婆ちゃまの厳しい躾けで育てられた女子高生の大沢裕美は夜になると もう一つの顔である不良少女 大沼ユミに変身する。

「泣くのはやめな、ババアが泣けば足元からウジが沸くって言うじゃないか」と口の悪いユミに対し「私、誰も好きになんてなっていない、男の人を好きになったら不良になってしまう」と 純粋の度を越えている裕美。

『ジギル&ハイド』や『ハルク』と同じ解離性遁走物で裕美もユミも自分の意思で変身は止められない。

先生は山下真司、裕美の同級生 河合その子、長山洋子、竹内力が初々しく、先輩の宮川一朗太のサイコパス演技もゾクゾクする。

元暴力教師で今は非暴力教師役の山下先生が「昔の先生は教師が生徒に愛情さえ持ってれば鉄拳を振るっても許されると思ってた」
…ってあのラグビー教師キャラを否定するような台詞もあったけど、今回のドラマでもしっかり言ってる決め台詞「君たちはくやしくないのか!」…頂きました。
因みにアマプラで見られる『相席食堂』ではロケに行ってる山下真司が「こんにちは、暴力教師の山下真司です」と自虐ネタ自己紹介をかましてました。


大映ドラマの魅力は、
「どういう風の吹き回しかい?」
「北風だけが知ってることさい!」
「今夜のアタシは血が燃えたぎってるんだ、アタシに触るとヤケドするよ!」
臭いセリフに大根演技、大衆演劇のようなオーバーリアクション。もう中盤からは「今日は絶対笑わないで見よう」と意気込んでも気が緩んで思わず吹いてしまいます。

それにしても高校生に酒を勧めて飲ませたりノーヘルでバイク運転したり、今のドラマじゃ絶対無理だろうな。