とぽとぽ

全裸監督 シーズン2のとぽとぽのレビュー・感想・評価

全裸監督 シーズン2(2021年製作のドラマ)
3.0
前が表だったら、今回は裏。反骨精神で隆盛を極めていく(そしてコンプライアンス地獄にも楯突き抗う?)前シーズンよりも衰退を描いた本シーズンに分かりやすいカタルシスみたいなものはない。むしろツラくなっていくしイライラと苛立つ。正直、後半に差し掛かるかまだ中盤くらいの結構早めの段階から疲労感がスゴかった。最後まで描く、語る意味はあったろうが、ハマるかは別。だから早い段階から義務感と惰性で見ていたけど、なんとか頑張って最後の最後まで見ると、前シーズンと1本としてセットでよかったかなとも思える。相変わらず時代再現・世界の圧倒的作り込みなど、日本作品の中ですごく金がかかってるのは感じる。毎話変わる洋楽エンド曲然り、ワンシーンだけでも顔の知れた面子が次から次へと登場のいわゆる豪華キャスト。
ナイスですね!お待たせいたしました、お待たせしすぎたのかもしれません!エロスの向こう側。ライフイズグッド、人生は悦ばせごっこ。彼女始め見進めば進めるほどに脱ぐ必要があったのだろうかなんて思うけど、今までこういうイメージのなかった恒松祐里の頑張り。作中でとある扉が開き振り切れる玉山鉄二。そして主人公"おっさん"をこの世界に引っ張り込み、主人公と対を成すような満島真之介周りの暴力世界渦巻き、なかなか足の洗えない構図。そこには我らが國村隼だけでなく久しぶりの西内まりやも。闇落ち的にシーズン1と2で、『時計じかけのオレンジ』などの手法も少し重なるように繰り返し、差異を伴う反復。好きだったんだよ〜……好きだったんだよ〜……叶わぬピュアネスは鉄板にやられます。死にたくなったら下を見ろ、俺がいる!好き嫌い超えて思うところはある。
とぽとぽ

とぽとぽ