このレビューはネタバレを含みます
最終話まで視聴。毎週楽しかった。
何よりも『スカイウォーカーの夜明け』で荒んでいた心を癒してくれたBaby Yodaにありがとうと言いたい。ベビヨダちゃんはもちろんだけど第2話のジャワたちも超可愛い。あのヴェルナー・ヘルツォーク御大さえもだんだん可愛く見えてくる不思議。
俺たちのオベリン・マーテル兄貴ことマンドーさんa.k.a.ディン・ジャリン(演:ペドロ・パスカル)が最終話でついにヘルメットを取ってくれて良かった。その美しい御尊顔を拝して眼福。
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エピソード好きな順:8≒7>4>3>2>1>6>5
最後の2話が面白いのは当然として、個人的にはブライス・ダラス・ハワードが監督した第4話が(世評はイマイチらしいけど)偏愛。ほのぼのシーンと戦闘シーンが両方あって好き。
プロットは完全に『七人の侍』だけどスピルバーグへのオマージュも感じた。AT-STウォーカーが『ジュラシック・パーク』の恐竜や『宇宙戦争』のトライポッドを彷彿とさせる。大好きな『ファイヤーフライ 宇宙大戦争』の中の1エピソードのようでもあり、スペース・ウェスタンの良いお手本かなと。
3,7話を監督したデボラ・チョウには今後も注目していきたい。全話監督するというオビ=ワン・ケノービのTVシリーズに期待が高まる。
ショウランナーでほとんどの脚本を書いたジョン・ファヴローはベテランだけど、もう1人の立役者(?)であるデイヴ・フィローニは自分にとって新しい才能だった。アニメーションの『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』『レジスタンス』では以前から大活躍していてSWファンにはおなじみらしいが……(どれも未見)。
ラストシーンでモフ・ギデオンが持っていた剣はダークセーバーといって、これもアニメの方に出てくるマンダロリアンゆかりのアイテムらしい。S2前に予習が必須かな。
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先にアメリカで配信されていた時、Rotten TomatoesやIMDbでかなり点数が高かったのを眺めながら「そんなバカな。まぁどうせEP9:TROSの不評による反動だろ」と思ったくらいには期待していなくて半信半疑のまま観始めたけど、早くも第2話で手のひら返しすることになった。
“Peak TV(テレビ全盛期)”, “Golden Age of Television(テレビ黄金時代)”をまだまだ絶賛継続中の2010年代末において、既存コンテンツ頼みでStreaming Warsに参戦したDisney+をやや冷めた目で見ていたしHBOやNetflixの強豪を相手にどうやって戦っていくつもりなんだろうと思ってたけど、少なくとも〈スター・ウォーズ〉ブランドの作品としては『マンダロリアン』の満足度は高い。
Baby YodaのミームはSNSを席巻したし『ゲーム・オブ・スローンズ』が完結した今となってはBiggest TV Showsの一つになるんだろうな。まるで世界中の人が観ているようだけど、SWファンダムが巨大すぎて(単に人数が多くて)そう錯覚しているだけなのかは自分には判断できない。日本でももっと盛り上がっても良いはずだが……。
ただ、今のところ『マンダロリアン』はエミーなどの賞レースを賑わせたり批評家によるベストの常連になったりするような作品ではなさそうだ。そういう骨太で大人向けの作品/オリジナル企画はHulu(特にFX on Hulu)でやるのだろう。そのつもりでのFOX買収なのだろうし。
何はともあれシーズン2が楽しみ。10月にまた会おうねベビヨダちゃん。(GotG2→IWのグルートみたく成長してたりして……)