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坂の途中の家のFranKaのレビュー・感想・評価

坂の途中の家(2019年製作のドラマ)
5.0
社会的に、「女」として日本で生きていくことが、どれだけ精神的負担になるか、その一側面を突きつけられた気がした。リアリティを失わず、社会的問題に正面から斬り込む、良作だと思う。

(1) 「母」として生きる女性を、周りの人間がいかにして、追い込んでいくかを、一話ではリアリティをもって伝える。

(2) 2-4話:《普通》という考え方が、母の役割を担う人たちを孤立させ、苦しめる様子が描かれている。

(3) 5-6話:他人を貶めることで、自分の存在意義を確認する、モラル・ハラスメント。夫や母がすぐに変容するとは考えられないけれど、このエンディングは、本当にリサコの再生に繋がるのだろうか。最終話の結論には、疑問を持ちつつも、観る者の反省を深く促す良作だった。
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