大統領への道 --- LGBTすべてのジェンダーに。むしろセクシャルマイノリティにこそ目を向けたライアン・マーフィーが仕掛ける政治版グリー？愛すべきクセがある。そして何より主演トニー賞受賞ベン・プラットの溢れ出すような才能と魅力のおかげで主人公ペイトンがチャーミング。彼の持ち前の音楽の才もきちんと遺憾なく発揮されている。あと個人的に大好きなコメディエンヌのゾーイ・ドゥイッチ演じるインフィニティや、アストリッド役ルーシー・ボイントンも良い。脇を囲むベテラン勢グウィネス・パルトロウとジェシカ・ラングは圧巻の強烈さ。と全体的に映画畑・組寄りなキャストが多い豪華感。同じくライアン・マーフィー作品『ハリウッド』で主演を張っているデヴィッド・コレンスウェットも霊体で？持つ者から持たざる者へ、そして手に入れたのは昨日の敵は今日の友的戦友たち。最終話終盤の展開の気持ちよさたるや。そう、これはまるで次シーズ以降への壮大なる前フリ！
ただ、8歳の頃から友達なのか知らないけど、なぜあの二人があそこまで献身的なのか、自分が何か見逃したのかと思うくらい伝わってこなかった。それは一例に過ぎず、本作全体通して、変にマセたりと個性的なキャラクター達を通して政治への皮肉風刺が込められている上手さと同じように、一方でどこか浅さも感じてしまった。故に独特な世界観ならではの個性があるけど、同時に少し調子ハズレにも思った。面白いのは面白かったけど爆ハマりとはならず。
スフィアン・スティーヴンスのシカゴは名曲です。LCDサウンドシステムのオー・ベイビーも。いざ、世界一の街NYの州議会へ！世界の呼びかけに応じるときだ!!
