どんな神になりたいのか、どんな神であるべきなのか、神としてどの玉座に座りたいのか。
“ロキ”である彼の本質を掘り下げ、彼の本来の望みを引き出し、彼が下す選択の結果を目の当たりにしたシーズン2。
シーズン1から敷かれた“ロキ”のアイデンティティの道を歩き終えた今、彼に誇らしさを抱くことになろうとは。
ロキ、なんて愛おしい神なんだろう。
「ラグナロク」を経て愛を知ったロキがロキであったゆえ、本作のロキもいずれ愛を知ることになるのはわかってはいたが、その道のりが熱い。
傲慢で信用ならない孤高の悪戯の神もロキであるように、愛に飢え孤独を嫌う忍耐強く情深い男もロキであった。
それを改めて突きつけられると胸が苦しくなる。
美しいフィナーレだった。