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阿修羅のごとくのragaのレビュー・感想・評価

阿修羅のごとく(1979年製作のドラマ)
4.5
穏やかな日常に潜む女の愛憎は、思慮浅い男に惚れる不可思議な心情に秘めている。人は合理性とは真逆のどうしようもない愚かさに気付いていながらも、自己弁護するロジックが通ってしまう不思議な生き物なのだ。
時折見せる奇をてらった和田勉の演出は、向田邦子の脚本の情感とミスマッチな印象だが、演者の存在感で上質のドラマへと結実している。それにしても緒形拳はサラリーマンに見えないが、同年、映画「復讐するは我にあり」を製作してるから妙に納得する。奇妙な理屈であるけど。
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