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クイーンズ・ギャンビットのjjjkのレビュー・感想・評価

クイーンズ・ギャンビット(2020年製作のドラマ)
4.8
ドラマは初レビュー。
海外ドラマはシーズンがいくつもあってなかなか追うには根性がいるイメージがあったんだけど、今作のようなリミテッドシリーズ?は映画の延長線のような形態でとても楽しめました。

先ほど言ったように7話で全エピソード1時間弱なので非常に見やすい。無駄が一切ないストーリー運びと、それでいて映画より尺に余裕があるためエピソードやキャラクターを掘り下げやすいというドラマという形態を最大限に活かした脚本。

そしてチェスを題材にした作品だけど、編集のテンポの良さや音楽使い、美術の素晴らしさなど目でも最大限に楽しめるので、ルールを知らなくてもほぼ問題なし。(ちなみに自分はハリポタや海外児童小説のデモナータという作品きっかけで、チェスに馴染みがあったのでルールは知ってました。ちょっとこれでチェス熱に火がつきそう)

そして何よりも素晴らしいのが主演のアニャテイラージョイの魅力。「スプリット」とかで印象的な顔の女の子だなぁと記憶に残っていたけれど、今作では13歳から20代まで見た目も中身もどんどん成長していく様子を表現しているのが凄すぎる。少女時代は周りになりふり構わず、見た目もエキセントリックだったベスが、年を重ねるごとに恐ろしいほどのスピードで美しくなっていくのにはビックリ。そして成長するにつれ彼女が自分自身のトラウマや孤独に悩まされていく姿に、ひとりの少女の成長過程を一緒に見せられているかのようで感情移入してしまう。

そしてベスを取り囲むライバルや友人たちもよく描きこまれてるんだよなぁ。なんだか日本のマンガでいうところの「3月のライオン」や「ちはやふる」に通じるところがあるような。全編、非常にクールなようで実は秘めた熱い展開があるのはベス自身の情熱と近いものを感じる。

脚本、美術、音楽、演技、どれをとっても一級の観てよかったと思えるドラマシリーズなので、ネトフリに入っている方は是非観てほしい。アニャテイラージョイ、めちゃめちゃファンになった。
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