Eryyy678

アイランドのEryyy678のネタバレレビュー・内容・結末

アイランド(2005年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

近未来SFモノ。2005年公開の映画ですけど、舞台設定が2019年。だからもう近未来じゃないですね。ブレードランナーも2019年って設定でしたね。なかなか興味深いです。

大気汚染された地球。生き残った人々は、外部から隔絶されたコロニーで暮らしており、そこではある抽選が行われている。選ばれた者は、この世の楽園″アイランド〟への移住を許される。人々は、アイランドでの生活を夢見るが、コロニーの住民達には、本人達も知らない秘密があった。

偽の記憶。偽の肉体。″オリジナル〟の人間達へ、臓器を提供するなどの役割のためにつくられたクローン達。そして、記憶も操作された彼らに待ち受けるのは、アイランドという幻想の裏に隠された、″終末〟という残酷な現実。

真実を知ったクローン達は戦う。でも、たとえコロニーから逃れることが出来たとしても、彼らはどうやって生きていくのか。「この後」が気になるような終わり方でした。

クローンの存在というものは、つねづね倫理を問われる問題ですが、いつだって現実はフィクションの世界を超えていったものですものね。それは良い意味でも、悪い意味でも。だから、人間なんでもやっちゃうと思う。「顧客」がいて「企業」が提供する。この単純な図式の中には、利益追求や自己正当化の名の下、あらゆる残酷な行為が行われる危険性を孕んでいる。それは、驚くほど平然と、無感情に。
だからこそ、倫理観と問題意識を持つことが大事なんだと思います。こういう世界が「当たり前」になってしまわないために。
Eryyy678

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