YUZO

Gorillaz:ソング・マシーン・フロム・コングのYUZOのレビュー・感想・評価

4.5
デーモンの天才ぶりが改めて思い知らされる作品。
この映画でのLIVE映像は、REAL(その場にいるアーティストの映像)と2D(のキャラクター)とAR(その場にいないアーティストの映像)が同じスクリーンの場に存在して、1つのLIVEを演出する様子は唯一無二の世界観。特に2Dのキャラクターの絡め方が見事で、トムとジェリーがLIVEの場にいるかのようなアーティストとの一体感ができている。

gorillazとはもともと2Dのアニメーションをコンセプトに生まれたデーモンの覆面プロジェクト。
この映画で作られたアーティストと2Dが同じ場で演じる姿こそgorillazの世界観であると思うし、実際2017年にFUJIROCKで観たLIVEよりもこの映画のLIVEの方が完成度が高かったと思える。

song machineという作品は多彩なアーティストとのセッションからなる作品でLIVEでの再現が困難なように思ってたけど、こういう方法で再現するのかと想定を超えてくる仕上がり。特にピーター・フックがまさにニューオーダーなベースラインを弾く姿には泣きそうになった。この映画を観ることで、より一層この作品の凄さが分かる。

映画冒頭はファンによるgorillaz愛に溢れる過去の作品の振り返りは長過ぎて痺れを切らすこともあるけど、LIVE映像を観た後には冒頭の振り返りも含めてこの作品の演出と考えるとすべてが許せるようになる。
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