このレビューはネタバレを含みます
登場人物が沢山だから、混乱する部分がありますが、面白い映画です。
何度も見直すのに、持ってても良いかも。
でも見た目がもっと違う風に個性を立たせた方が良かったかなと思いました。
見た目がにているキャラが出ると混乱してしまう…。
メインキャストの4人のうちの2人、トムとベーコンの見た目がにてるし、トムが物を売るニックとエディの隣にアジトがある悪党ドッグ、ギャングのハリーの右腕のバリー。みんな中肉の中年で似ている…。映画は受動的な娯楽故に勝手に話が進んでくれるけど、漫画だと能動的に読んでる人にページを捲って貰わないといけないので、ストレスを感じさせた時点でメンドクサ…ってなって読むのをやめてしまうリスクがあるな…と思いました。良い気が付きでした。
3枚でギャンブルやっているので何のカードギャンブルなんだろう…と調べたら『ブラグ』という16世紀からあるイギリス発祥の古いゲームらしいです。
ポーカーの原型とも。現在もイギリスでは普通に競技されてるらしい。
最後の手札は役がペア同士の勝負だったのかな。
Wikipedia情報だと『役が等しい場合は、一番強いカードのランクを比較する。それも同じなら、2番目のカードのランクを比較し、それも同じなら、3番目のカードを比較する。ただし、ペアの場合はペアを構成するカードをまず比較し、それから残り1枚を比較する』
ハリーが7のペアで、エディが6のペア。
個人的に一番倫理観がまともという設定のソープが襲撃前に『ああ、蹴りぐらい入れてやるのも良いだろう。ナイフを使うのも悪くない。でかくてよく研いだやつ。ワニの皮もはがせるナイフを…。
ナイフは良いぞ…音が立たないからな。
静かな武器ほど使おうって気になる。
切り刻んでやろうぜ。銃は見世物、ナイフはプロだ』と静かな伏せ目がちの表情でタバコを吸いながら、アブノーマルな面を見せたシーンはツボでした。(普通の仕草、表情でヤバいことを言っているから良い)
ふざけた感じじゃないから『ソープ何かあったんじゃないか?』『仕事よりお前のことが心配になってきた』と、こいつマジやん…って、周りもザワついてひいてるのも良かった)
ラストの方のスティング父さんの『生きてるだけで幸運だ。生きていなけりゃ歩けない。その幸せを噛み締めてあるんくだな』がこの話のメッセージですね。
スタイリッシュで、構成が素晴らしい一本でした。全ての伏線(Bプロット)がちゃんと第二ターニングポイントで集約して解決する。
↓以外ネタバレ含む脚本ルールに則ったセクション分割
セットアップ。
盗品転売など、汚い狡い仕事で金を稼いでいる四人(一人は飲食店でシェフをやっていて倫理観はまともを自負する男)金を集めて、ギャンブルにつぎ込み、お金を増やす目的。みんなで2万5000ポンド(円換算320万位でした)ずつ出し合い、10万ポンドでギャンブルに参加する権利を得る。(1000万で参加権利があるんですね…)
二十分辺りで、ハリーの店で賭けをするエディ。
一方、北部の郵便局強盗をする2人も、頼まれた拳銃の盗みに入る。
27分、ハリーがイカサマをしてエディの手札を知っているため騙して有り金全てと、借金を背負わせる事にハメようと罠をはる。
エディは、乗り気では無かったが『怖気づいたか?』というハリーの言葉に乗ってしまう。(セットアップの段階でエディが、カードギャンブルに自信がある、才能があるという自負をモノローグで入れているので、乗ってしまう流れは自然)
ハリーの罠にかかり勝負に負けた彼らは、結果50万ポンドの借金を背負い1週間以内の返済を迫られる事になる。
(第一ターニングポイント)
50分あたりで、となりの薬の売人が、マリファナ栽培で稼いでる栽培人を襲って、売上金とマリファナを強奪する計画を知る。主人公達はその強盗の横取り計画を立てる。トムはニックに手に入れたマリファナを買うやつは居るか?と尋ねたら、エディ達がハリーの店で見かけた黒人の男(ローリー・ブレイカー)が薬を買ってくれる事になる。
(第二ターニングポイント)
マリファナ栽培の若者たちの所に強盗に入るドッグ一味。
ドッグ達が戻ってきた所で、マリファナとお金を強奪するエディ等。
一方リックは、麻薬売買の元締めブレイカーの所にマリファナを持ち込むが、そのマリファナを作らせているのが例の若者達だった。
強奪半探しに躍起になるドッグ一味。
マリファナ強奪犯探しにニックを呼び出す、麻薬売買の元締めのブレイカー一味。ニックは、エディ達をばらす。
一方、怒ったドックに壁に向かってどつかれた事により、隣で盗聴してた事がばれる。
エディ達のアジトに入るドック一味。
一方、アンティーク銃を盗みに入った2人、バリーに撃ってしまった2丁も回収しろとどやされて、ニックに連絡を取るも、ニックはトムに売ってしまっていた。
ハリーの銃を売ってしまったと分かり、アンティーク強盗もエディ達のアジトにゆく。
ブレイカー一味も殴り込みに行く。
回収人のクリスはハリーに言われてお金の回収にゆく。
エディ達は車を運転しながら、なぞなぞ?みたいなやり取りをして笑いあっている。(平和)
リーダーのドッグは、銃撃音を聞いてこっそりと裏口から出た所に、クリスに遭遇。『俺に渡すものがあるだろう?』クリスは、ドッグをエディと思っているらしい。困惑するドッグ『どうした?早くしろ』中々渡さないので、頭突きをしてお金と銃(ドッグが持ってた)を持って立ち去るクリス。それを見ていたアンティーク強盗2人『あの銃だ!』『取り返すぞ!』
ドッグ一味、ブレイカー一味、お互い勘違いをした状態で銃撃戦になり両者壊滅。全部終わった後にアジトにつくエディ達。『どうなってんだ…。』
ハリーに場所は移り『この銃はどうした?』と尋ねるハリー。『例の四人です古い銃ならボスが喜ぶと思って』
アンティーク強盗2人、手ぶらでクリスが出てきたのを見て、ハリーの事務所と確認せずに殴り込む。
エディは、事情を話そうとハリーに電話する。ハリーは銃について知りたいから事務所に来いていう。電話中にアンティーク強盗2人が入ってきて、みんな死ぬ。
電話で呼ばれてたから、ハリーの事務所に向かうエディ達。『ここもかよ…』
事務所にあったお金を持って出るエディ。トムは銃があるのを見て銃を持ち帰ろうとする。
エディは車に金を持って戻るが、後ろから来たクリスの車に追突される。
大丈夫か?と確認に来たクリスにカバンをみられ、『厚かましいぞ…』とカバンを奪われる。
ハリーの事務所に戻ったクリスの目の前には、銃を持ったトムが。
お互いに経緯を払って引き下がる。
警察にゆくことになったが、交通課の刑事の証言でドッグ一味がやったということになり、エディ達は無罪になる。
エディの親父のバーで飲んでると、トムがまだ銃を捨ててないのが分かり、処分してこい!と皆にどやされて、店を出て川に捨てにゆく。
丁度そこにクリスが入ってきて、お前らに敬意を払うよと言って、カバンを置いて行くが中にはパンフレットが入っているのみ…。しかしアンティーク銃のパンフレットで、トムが捨てに行った2丁のアンティーク銃の値段を知る。(評価額25万〜30万ポンド)
慌てて止める電話をかける3人。
銃を拾い直すのに悪戦苦闘してるトムの所に電話がかかり、終。
108分
第一ターニングポイント:27分
ミッドポイント:54分
第二ターニングポイント:81分
終